宮城の作家希望

作品など

親友?

2020-08-07 07:17:00 | 小説
束の間の午後安らぎの時間は子供達の声と共に今日も消え去って行く、その中に見知らぬ大人の女性の姿が有った。

女性は心さんに近づくと久しげに『こんにちわ』と言っていた。心さんもオーム返しに返したが知り合いとは思えぬ対応に『中学の親友の顔を忘れたの』と言われた。
しばし考え、やがて嫌な顔に『親友?だったかしら』と
確かに記憶の片隅に嫌な思い出として残っていた要らない物が鮮明に蘇る。そう、告白され困った時に助けを求めた知人がいた『贅沢』と言われた記憶が蘇る。名前は覚えていないな、

『大丈夫?』近くにいた忍野が肩を抱く形で向き合った。相手はたじろぎ捨て台詞を
『相変わらずねイイ男を携えて』と言い放つと逃げ出した。
後から子供達が『ごめんなさい』言ってきた、彼女は子供達の話しを、耳にしてきたらしい。
そんな子供達を励ます様に歌を歌い出した、あの時と同じ歌を子供達と共に歌った誰も咎める者はいない。
ただ天使の歌を聞いていた。