手術室からICUへ：案外どうってことなかったね

メリークリスマス！
”クリスチャンでもないのに”そう思っていたけれど
クリスマスは優しい気持ちになるための日だね

手術ってどんなんだろう。皆さん知ってますか？
ストレッチャーに浴衣式の寝間着を着て手術室に運ばれる。
テレビでよく見るように、看護婦同士の申し送りがあり、その後待機室へ。
そこで周囲に衝立を立てられ裸になって隣のベッドへ移るようにと指示される。
手術前には、みんなの前で裸になるのか～、恥ずかし～、なんて思っていたのに、
全然そんなことはなかった。
順番が来て手術室へ。いくつもいくつもあるんだ、大きい病院の手術室。
かなり広い手術室へ運ばれ、モニターの心電図の電極を胸に貼られ、そして
体の酸素の量をモニターする器具を指に貼ってもらう。
脳外科医師のあいさつ、麻酔科医師のあいさつをうけ、いよいよ。

点滴の横から注射をされる。
「眠くなりますよ～。○○さんわかりますか～」
と言われた瞬間に目の前真っ暗。

目が覚めるとICUのベッドで寝ていた。
痛みも全く無い。手術したの？って感じ。
そっと頭に手を当ててみると、骨を開けたところがブヨンブヨン。
のどがいたくて声がかすれる。
これはどうも全身麻酔の為に挿管されていたせいらしい。
ふと股間に手をやるとチューブが…。
ってことは意識が無くなった後、入れられちゃったんだね。（赤面）

続々と手術を終えた患者さんがICUに入室してくる。
びっくりするほどの人数。
しかし、麻酔から覚めるとどんどん帰ってゆく。
結局その日一晩ICUですごしたのは自分と、
前から入室していたらしいビックリするくらいの数の管がつながった二人。

ICUの面会は親族二人まで、一回15分、一日二回。
手術直後と夕方に両親が面会に来てくれた。
手術直後はボーっとしていたけど、耳はよく聞こえている。
両親が手を握ると握り返す。
「よかった、よかった、」と喜ぶ声。

ICUは看護師の数がとても多く、まるで王様状態。
ベッドの背もたれの角度もこまめに調整してくれるし、
水にも氷を入れてくれる。
脳の手術をしたというのにもう夕食が出ている。
不思議な事にあれほど嘔吐に悩まされたのに全然吐き気がなく、
介助してもらいながら茶碗一杯の粥を食べてももっと欲しい。

ICUの夜は忙しい。夜中に隣のベッドで医師同士が大激論。
カテコラミンがどうのこうの、腎機能がどうのこうの、
透析を回せだの、体外循環装置がどうのこうの・・・。

翌日目を覚ませば隣の患者さんが居なくなっていた。

でも自分の体調が著しくよくなったのは確実。