「アイヌの生活の中の 植物たち」
自然とともに生活するアイヌと植物について紹介してゆくことにします。
(1)ギョウジャニンニク
キトピロ 北海道北部及びサハリン キト 上川地方、東川町 プクサ 日高、白老地方
生で食べたり、汁物にして食べる。
伝染病が流行した時には、独特の臭いのキトピロを、必ず戸口や窓につるし、悪魔よけに使った。
(2)ニリンソウフクベラ
プクサキナ(プクサ・草) オハウキナ(汁・草)
乾燥して置き、冬に汁物・粥にして食べた。若葉も食べた。
(3)フキノトウ
マカヨ
細かく切って、みそ汁にさっと放してほろ苦さとともに春を味わう。
(4)フキ
コルコニ(フキの葉・持つ・木)
若い茎は、皮をむきそのまま生のまま食べたり、魚の油をつけるのもよい。ゆでて皮をむき、おつゆの実、漬物にもした。
漆にかぶれた時には、火にあぶって柔らかくし患部に張ったりした。
風邪を引いたときにはベニバナやヤマシャクヤクなどと混ぜて煎じて飲んだ。
(5)ウド
チマキナ(かさぶた・草)
茎を煎じ傷口を洗うと化膿を防ぎ、腫物を洗うとかさぶたがつかないという。
食用としては若い茎を取ってきて皮をむいて食べたり、茎のまま味噌をつけて食べた。
ニシンと一緒に煮て用いた、
(6)ハナウド
ビットク
7月ごろの花の咲いていないハナウドがおいしい という。オス・メスがあるらしく、メスのハナウドがおいしいという。
(7)ヨモギ
ノヤ(もみ草)
葉を茹でて草団子、草餅を作った。
薬効性があるとして、もみ草や、青汁として飲んだ。
(8)エゾニュウ
シウキナ(苦い・草)
切るとセロリのようなにおいがする、かむと苦い。若いのは水にしたして置き、汁の実にする。
(9)アマニュウ
チスイエ
茎をとって根元から皮を剥き生のまま食べるか、冬の貯蔵用にもした。
(10)ヒトリシズカ
イネハム(四・葉)
干してお茶とした。
福岡イト子・「アイヌ植物誌」 参考
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