「もっとも知名度のある クオの付くアイヌ語地名 「鴻之舞」」
紋別市の藻別川の上流に「鴻之舞鉱山(金山)」がありました。かつてこの鉱山には1万4千人ほどの人が住み、佐渡の金山が衰えてきた時は、鴻之舞金山が日本一の金の採掘地として名前が知られました。
実はこの「鴻之舞」という地名は、この地に流れる「クオマナイ」と言うアイヌ語地名に漢字を当てて付けられたものなのですが、実に見事に名付けられた地名です。
コウノトリが舞う・・・。最盛期の「鴻之舞金山」そのものの地名となっています。このような素敵な地名はなかなかみつかりません。
閉山後も有名であった鴻之舞金山は、高校の地図帳に地名が書かれていました。
★ 閉山後3カ年ほどかけて鴻之舞鉱山の閉鉱後の調査にカムイラビットと道都大学の横平弘教授とで入り、報告書を作り、写真の記録も残しました。
クオ(アイヌ語の仕掛け弓)に関係した地名は全道に多く見つかります。
仕掛け弓は、うっかりこの沢に入り人が仕掛け弓にかかってはいけない(死亡しますので)と、の全員に知られていなければならない地名であったのです。それだけにこの「クオ」「ク」の地名が全道に残ることになったのです。
あるアイヌ語地名(尾崎 功著「地名めぐりの旅」)の本を見ていましたら、「クオ」にちなむ地名を数個見つけましたので、
次に紹介いたします。
〇 鴻之舞(こうのまい) オホーツクの紋別市。かつての鴻之舞鉱山で有名な地名。クオマナイ ku-oma-ni 仕掛け弓・ある・沢
〇 久遠(くどう) 道南の大成町の中心地で、郡名でもある。 クウントゥ ku-un-tu 仕掛け弓・ある・山崎
〇 久保内(くぼない) 有珠郡壮瞥町中央部の長流川(おさるがわ)流域の農村。 クオナイ ku-o-nay 仕掛け弓・ある・沢
〇 小沢(おざわ) 札幌市 地名の起源を見ると、どう変わったか 小沢もアイヌ語のクオマナイからの地名と言う。多分クオがオに置き換
えられ、ナイが意訳されて沢として使われ、小沢になったものであろうと思うのです。
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