宮島沼日記

ラムサール条約登録湿地「宮島沼」を応援する「宮島沼の会」のおもしろ楽しい活動日誌です。

「マガン飛来 過去最高」とはいいますが…

2010年05月07日 | ウシのひとりごと
5月7日の北海道新聞朝刊の社会面に
「マガン飛来過去最高 食害、集団死の危険も」
という記事が載り、私のコメントも掲載されましたが、
かなり誤解があったようなので訂正させてください!

まず、
「1カ所に同じ個体が集中すると、鳥インフルエンザなどで集団死する可能性が高まる」とありますが、ちょっと違います。。。

正しくは、
「1カ所にマガンが集中すると、鳥インフルエンザに限らず、何らかの原因で集団死した際のリスクが大きい」ということです。

「集団死する可能性が高まる(誤)」と「集団死の際のリスクが大きい(正)」とは全く意味合いが違います。

次に、
「マガンのねぐらの分散化などが必要だが、有効な対策は今のところ見あたらない」と私が話したとされていますが、

正しくは
「マガンのねぐらの分散化などが必要だが、簡単に解決できる問題ではなく、その対策についても短い時間では説明できない」と言ったのです。。。

館内にお客様も多く、私も調査に出かけなければいけなかったため、飛び込みでの取材には応じきれなかったので誤解も多く生じてしまったのだと思います。

いずれにしても、今季宮島沼で過去最高の飛来数を記録したのは確かです。
多少のカウント誤差はあったかもしれませんが、7万羽の飛来は間違いないでしょう。

その理由として、以前から周辺湖沼をあわせると7万羽ほどのマガンは地域に飛来しているのですが、それらは渡り前に宮島沼にどっと集中するので、その「集まり具合」が顕著だっただけなのかもしれません。また、十勝の荒天が影響し、十勝川流域のマガンが空知に避難してきていたのかもしれません。

飛来数が多かったのは「たまたま」だったのか、それとも、今後少しずつでも増加傾向が続くのかは今後冷静に見極めていくつもりです。また、集中緩和にしても小麦食害問題にしても、昨日今日に始まった問題ではないので、引き続き解決に向けて活動していきます。

牛山克巳(宮島沼水鳥・湿地センター/宮島沼の会事務局)

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3 コメント

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マガン飛来数 (ソムリエ)
2010-05-07 12:47:43
宮島沼の飛来数が過去最高とは凄いですね。
今季ウトナイ湖も75,000羽を数えましたが過去2番目だと思います。
今季は、秋田県の八郎潟に125,000羽、同時期に小友沼に95,000羽をカウントしたと聞いています。
併せると20万羽を超える数が日本に入ってきている事になるので宮島沼の75,000羽もうなづけます。
他国を経由していた群れが日本の環境の方が過ごし易いと判断して日本を経由する群れが増えているのでしょうか?
それとも他国の環境が著しく悪化しているのでしょうか?
今後の動向を見守りたいと思います。
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Unknown (birrrd)
2010-05-07 22:30:38
 こんばんは。

 マガンに関わる問題、世間の野次馬並み以上には気にかけているつもりですので、訂正コメントをしかと拝読。これからは報道文の行間を意識的に読むようにしなければ!ただ、今回のような記事だと、相当MLを高めても間違って理解してしまいますね~。

 
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居残りマガン (さつま)
2010-05-09 18:12:15
蕪栗沼周辺の田んぼは、田植えの準備モードに入っています。
なのに・・・若い個体のマガン達がまだ居残ってます。
何してるんだベー!てな感じです。(困った)
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