宮島沼日記

ラムサール条約登録湿地「宮島沼」を応援する「宮島沼の会」のおもしろ楽しい活動日誌です。

鳥インフルエンザ(4)タミフル・アマンタジン・VIRA38

2005年07月25日 | ウシのひとりごと
タミフル・アマンタジン・VIRA38。これらはすべてインフルエンザウイルスの増殖を抑える、抗インフルエンザ薬の名前です。

近年開発された新薬であるタミフルは、小児用も含めて広く普及していて、H5N1亜型ウイルスにも有効性が確かめられています。WHOは、鳥インフルエンザウイルスが、ヒト間で感染可能な高致死性ウイルスに変異し、世界的大流行につながるとの危機感を強めており、世界各国にタミフルの備蓄を呼びかけています。しかし、スイスロッシュ社で取り扱うタミフルは、世界的に不足していて、現状では流行をくい止めることが出来ないと言われています。

そんなときアマンタジンは、他の抗インフルエンザ薬に比べはるかに安価で入手しやすいのですが、H5N1亜型ウイルスは、徐々にアマンタジンに対する耐性を獲得しつつあるということが分かっています。この背景には、人用の薬であるアマンタジンを、中国が違法に家畜飼料の添加剤として長年使用していたという事実が関与しているという可能性が指摘されています。

一方、アメリカのPRB Pharmaceuticalsが開発したVIRA38は、もともとSARSの特効薬として注目を集めましたが、H5N1亜型への有効性も高く、ウイルスが耐性を獲得しにくいのが特徴です。これらの特徴から、最近ベトナムは、家禽用のVIRA38の開発に乗り出しています。

また、アメリカで開発中のワクチンは来春にも実用化されるようです。ただ、開発に用いられているのは、現在ベトナムで流行しているウイルスの分離株であり、変異の早いH5N1亜型が世界的流行を引き起こした際に有効であるかは疑問視されているようです。

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