徒然BOOGIE-LIFE

私の私による私のための徒然日記。暇つぶし。

椎名林檎と80年代ロック

2008-10-29 00:11:47 | 音楽
 99年当時、大学3年のときに椎名林檎をよく聞いていた。1stの「無罪モラトリアム」だ。その後2ndを購入したが、1stの印象と全く違っていて裏切られた感が非常に強かった記憶がある。
 その後も一応一通り聞きはしたが、やはりデビュー盤しか愛せないでいる・・(次に好きなのはカバーした奴)。
 中学、高校と尾崎豊、浜田省吾、佐野元春、エコーズ、ハウンド・ドッグなどの日本語ロックをよく聞いていた。これらのアーティストに共通してる点は、各自それぞれの「街」を歌う所だ。ストリートと言い換えても良いが、アーティストごとの価値観でそれぞれの街(その当時の時代性を含んだ意味で)は面白いぐらいに違って見える。
 お洒落できらびやかな街並みを連想させる佐野元春。貧しさとサクセス・ストーリーに夢見る対象としての街を歌うハマショウ。淋しく、時には狂気じみた孤独でやるせない街を歌う尾崎。一人淋しく、ぬくもりや優しさを求めさすらう街を歌う辻仁成。といった具合だ。
 そこで椎名林檎なのですが、最初に椎名林檎に抱いた印象は、これらのアーティストと同様に自分なりの「街」を歌えるアーティストが出てきた!という所です。
 私は椎名林檎の1stでは一番、「幸福論」が好きです。厳密に言うと、アルバム・バージョンは嫌いですので、シングル・バージョンです。この曲はハッキリ言って「天才」のなせる業です。サビの「時の流れと空の色に何も望みはしないように・・・・」のところはいつ、聴いても感心します。
 1stは歌舞伎町やら丸の内やら正しい町やら、ストリートを歌い上げているのが多いのに対し、2nd以降は、対象としての街はほぼなく、内面的な方向に行ってしまったのが非常に残念です。まー、俺に言われたくはないでしょうが・・・。
 いずれにせよ、椎名林檎は天才ですので、もっと音楽に対し直球勝負をお願いしたいです。2nd以降、変化球主体の創作活動に見えてしまいます。1stのような作品をまたお願いしたいものです。
 余談ですが、椎名林檎フォロワーいっぱいいますね。個人的には衝動買いで2,3ヶ月前に植田真梨恵の「退屈のコッペリア」を林檎の1stと同じ匂いがしたので購入しました。植田真梨恵が林檎ファンかどうかは知りませんが・・・。なかなか良かったですよ。