走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

感染者を守る

2020年10月11日 | 仕事
先日書いたあっぱれの中

感染者が出たときは学校名ではなくて詳細を公表するべきではないか?に対して個人情報を守ることは大切です。接触があった人には連絡が入っているのでそれ以上の公表は必要ありません、と返答。

と書きました。その後があるんですよ。マスコミに「感染についてもっと透明性があっても良いのでは?」突っ込まれました。

ボニー博士は「個人を特定できるような発表をすれば、感染者は協力しなくなります。コンタクトトレーシングができなくなります。より信憑性の高いコンタクトトレーシングをする為には感染者の協力が必要でそのためには情報提供者を守らなければなりません」

州民やマスコミがヒステリックになっているのはよくわかる。しかしボニー博士が言っている事はごもっともだ。本末転倒にならない使命を全うするためにプライバシーの保証を公言する。州民にその強いメッセージが伝わるように。だから彼女はリーダーなのだ。

で、個人を特定する情報を日本の人は名前だけと勘違いしていると思います。例えば学校での感染。50人いる生徒の1人なら特定は難しいでしょう。しかし担任だったら名前を出さずとも個人を特定できる。だから感染について生徒なのか教師なのかアシスタント教師なのか、カウンセラーなのかなどを公表しない。以前は感染者の数が少ないために地域別の発表さえも拒んでいたボニー博士。小さな街ではすぐ個人が特定できるからだ。

日本では性風俗業やホストクラブでの感染で経路が分からなくなるケースが多いと聞きました。それはこのせいでは?村八分的な発想ではこの冬を乗り切れませんよ、日本のみなさん!

冒頭写真:原生林の根っこは中が空洞になっているものがあります。スタンレーパークのものは車が中に入るほど。これは大人5人ぐらい入れる大きさでした。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。