走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

準備は万端

2020年01月22日 | 仕事

新型コロナウイルスについて先週のうちに警戒体制に入ったカナダ。診断と治療をする立場上、このような患者を診察した場合、、、のお知らせが保健局からやってきていました。2002年から2003年の間に37国の中で77人の死亡者を出したSARS。カナダはその一国であります。その頃私は病棟勤務で、疑いのある人が入院しており隔離病室で看護を行なっていました。その間にトロントで医療者が死亡し、隔離のプロトコールは中央からの指示で次々と変わる緊張感高い日々に勤務したことを忘れません。

そんな歴史があるからか、反応も早いカナダ。SARSの教訓を活かしているようです。

で、私の所へ疑わしい患者がやって来ました。風邪のような症状があり年末に飛行機に乗っています。丁寧に問診と身体所見した末、該当者ではないと判断しました。彼女の飛行記録はバンクーバーからカルガリー、そしてオンタリオ州の空港への往復です。それもカナダのローカル線です。飛行機の中に沢山の中国人が乗っていたと言います。

後で思ったのですが、太平洋側の街、バンクーバーは公用語のフランス語より中国語の方が重要視されるほど中国系移民の多い街。この患者さんは旅行者(中国出身、もしくは中国への旅行帰り) と全く関係のないカナダに在住する中国系移民を、どう見分けたんだろう???と思いました。アジア人の私でも絶対わからない、と思ったんですが、、、メディアが伝えるとこのような患者が増えるのだろうか?とちょっとだけ思いました。



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