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爆音上等!すわべーすブログ「ていおん!」

少しの差が大きな差になります!

2022-08-27 14:48:11 | ベースの話題
ギブソン製のベースはなかなか難儀な部分が有ります。

それはブリッジでして、ユニットそのものの設計と位置が扱いにくい事になっていると感じます。
まずブリッジユニットの設計が細かい調整を想定しておらず、おおまかな調整しか出来ないor調整出来ない部分が有ります。
例えば古いバーブリッジは全体の弦高調整位しか出来ず、その後のコンビネーションブリッジはオクターブ調整は出来ても各弦の高さ調整までは出来ません。
また、そのブリッジユニットの位置が誤っており、オクターブを合わせるとブリッジ駒とテイルピースが近くなり過ぎて弦の巻き返し部分が駒に乗ってしまうなど問題が多いです。
一説には当時の弦で設定された位置なので、今の弦では合わないと言う話も聞きますが、じゃあ現行品でそれをアップデートしていないのはどうしてなのか?と疑問です。

そう言った問題を全部解消するため、私はギブソン製ベースのブリッジは交換しています。


1973年製SB-350(左)1969年製EB-3(右)

どちらもオリジナルは2点止めのコンビネーションブリッジでした、駒がナイロンの物ですね。
EB-3の方はワンタッチミュートも付いていました。
先に上げたようにオクターブ調整を行うと4弦の駒がテイル側に寄り過ぎて、弦の巻き返し部が駒に乗ってしまうと言う問題が有りました。
さらにSB-350の方はブリッジユニットそのものが変形していて弦高がアンバランスになっていたのです。
それを解消するため、いずれもブリッジをヒップショット社のスーパートーンブリッジに交換しています。


1969年製EB-3


1973年製SB-350

ユニットの交換自体は両側のスタッドボルトによる固定で10分と掛かりません、ほぼスリップオン状態です。
各弦のオクターブ調整と高さ調整、若干ですが弦間の調整も可能です。
テイルピース部がボディエンド側に延ばされているので弦の巻き返し部が駒に乗ると言う現象も起こりません。

ギブソン製2点止めコンビネーションブリッジのリプレイス物としては、恐らくこのヒップショット・スーパートーンが唯一でしょう。
コンビネーションブリッジでも3点止めの物なら、このスーパートーンのシリーズに有りますし、バビッツ製のリプレイス物があります。
(バビッツ製は一部のギブソン製ベースに純正採用されている)
ただコンビネーション以前のバーブリッジやチューンOマチックの物にはリプレイス物が有りません。
バーブリッジのリプレイス物はシャーラーから出ていたのですが絶版になって久しく、流通在庫も殆ど無くなっていて入手難です。

しかしこの2本のベース、同じスケールで同じブリッジなのですからセッティングも一緒になりそうな物ですがそうはなりません。


1969年製EB-3


1973年製SB-350

69年EB-3は駒の高さが極端に高く、73年SB-350は反対に駒の高さは一番低い状態です。
これ、実はこのEB-3はネックが外れると言うトラブルに見舞われた事が有り、その修理の際に仕込み角を変えてリセットされたと言う事が有るのです。
恐らく増やされた仕込み角はコンマ数度と言う所でしょう、しかしその小さな角度がこれだけ大きな差になって目に見えるようになったと言う事です。
でもこれむしろSB-350の仕込み角の浅さが際立ったと言えるかもなぁ・・・もしかしたらほぼ0度なのかも。
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2 コメント

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Unknown (shinmei_t)
2022-08-28 06:07:06
ギブソンのベースは少しできの悪いバカっぽいところがありますが、その部分も含めて好きです。もちろん、最低限の必要な調整が出来た上でですが(笑)。
返信する
shinmei_tさん> (管理人)
2022-08-28 14:04:18
ギブソンもフェンダーも、ベクトルは違いますがアメリカ的な大らかさがありますね(笑)
手を焼く事も多いですが、扱う楽しみが有って面白いです。
返信する

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