金正日は臆病者 戦争は できない

北朝鮮を本当に理解するには

 中共を理解するには石平氏、ぺマ・ギャルポ氏。韓国を理解するには呉善花氏、鄭大均氏。台湾を理解するには金美麗氏、黄文雄氏。では北朝鮮は?
 北朝鮮を理解するためにはやはり黄長氏(元朝鮮労働党書記)が一番だ。「韓国では盛んに反米運動を煽動しておきながら、自分たちは米国との直談判を画策している。」という指摘は正にその通りであった。以下引用。

 <金正日独裁の本質とは何か>
 黄:なぜ民主主義者を自任する人々が、最悪の独裁者との国交正常化を急ぐのか?これは自らの利益のために国民の目を欺いているに過ぎません資本主義社会の政党政治の最も悪い欠点です

 黄:スターリンの命令指示はつねに「労働階級からの命令指示」として解釈された。

 黄:まず偉大なる首領が誕生して卓越した革命思想を創始し、その後に党が創建され、首領と党の指導の下に革命的労働階級が形成され、彼らを核心として人民大衆が誕生するというのです。

 深田:首領あってこその労働党、首領あってことの労働階級、というわけですね。

 黄:肉体的生命は父母が与えてくれた。しかし、人間として生きるために必要な社会政治的生命は首領様が与えてくれる。

 黄:もはや北朝鮮の人民は、革命を起こそうという発想すら浮かばないほど完全に愚民化させられてしまったのです。少しでも党に従わない者は、徹底的に弾圧され、排除されました。政府は外部から入ってくる情報を遮断し、完全な情報統制下で金一族に関する迷信を幼少期から刷り込み続けた。人民はどんなに酷い状況でも「まさか金正日首領が悪いことをするはずがない」と信じて疑わないように洗脳されてしまったのです。飢え死にの危機に晒されている労働者たちでさえ、「まさか金正日将軍が我々を飢えさせているわけがない。悪いのは米国と南朝鮮で、やつらが共謀して飢餓を作り出しているのだ」と思ってしまう。そんな洗脳が半世紀以上も続けられた結果が、今日の惨状です。

 黄:そもそも、共産主義者は民族主義者ではありません。事実、朝鮮戦争の時には南北で凄惨な殺し合いをし、「ひとつの民族」ではなかった。彼らは嘘をつくことや戦争を仕掛けることには、全く罪悪感を覚えません。民族主義を掲げることが現時点で利益になると判断すれば、いくらでもそのように装うでしょう。民族主義を掲げて韓国を騙しつつ赤化統一を狙うのが、北朝鮮のやり方です。

 黄:「資本を投下すれば、そこに自由民主主義が育つようになる」という宣伝も馬鹿げています。

 黄:日米を離間させ、国内的には持てる人と持たざる人との格差を強調して離間させ、社会不安を醸しだそうというものです。韓国社会がそのような状態に陥れば、特殊部隊を派遣して、電撃戦の方法でソウルを迅速に占領することなど容易いでしょう。

 黄:韓国では盛んに反米運動を煽動しておきながら、自分たちは米国との直談判を画策しているのです

 黄:今回の大統領選挙では、金正日は「労働新聞」等を通じて韓国野党の人事にまで露骨に容喙してきています。休戦ラインを挟んだ敵国に、人事まで公然と操られ、安閑としているような国家がこの地球上のどこにありますか。

 深田:不吉なことですが、太陽政策を継続させるために金正日が野党候補暗殺の刺客を送り込んでくることだって考えられなくもない。

 黄:古来朝鮮には「狂犬には棍棒がふさわしい」という格言がありますが、左翼政権の人々は狂犬に噛み殺されるまで自分の愚かさを悟ることができないのだと思います。

 <金正日から聞いた核保有の秘密>
 黄:金正日が何の目的で核保有にこだわっているのかを見極めることのほうが大事です。(中略)それは経済的援助を受けることです。(中略)
 冷静に考えてみて下さい。金正日が実際に核兵器を使えると思いますか?モスクワに行くのさえ飛行機を怖がってわざわざ列車に乗るような人物に、戦争を起こせるはずがありません。自分の安全しか考えない臆病者が、戦争を起こしたらまず真っ先に自分が滅びるとわかっているのに、戦争を起こしますか?(中略)
 整理してお話すると、金正日が経済面で考えているのは、第一に開城工業団地により多くの韓国資本を投下させること、第二にアメリカの経済制裁を解くこと、そして第三に日本からの賠償金獲得です。

 <拉致問題解決の見通しは?>
 黄:なぜ国交正常化などする必要がありますか?国交正常化のための取引材料に、なぜ拉致を用いるのですか?相手は国際犯罪者であり、民族反逆者ですよ。太陽政策と同じ発想じゃないですか!

 黄:北朝鮮は反民主主義、独裁恐怖政治、反人道的な国家であり、それを最もよく具現しているのが拉致問題だ、という論理で行くべきです。他の多くの深刻な人権侵害も含め、徹底追及する。だから、「拉致問題が解決されれば国交正常化」などという話はしないほうがいい。そういう意味です。

 <金正日の運命は中国次第>
 黄:現在の中南海幹部で金正日を評価している人間など一人もいません。しかし、金正日を除去してしまうと、隣国に自由民主主義が入ってきてしまう。そこでやむなく金正日体制を現状追認し、嫌々同盟を保持しているにすぎないのです。

 黄:北朝鮮は常に瀬戸際戦術を用います。小賢しい策を弄することはあっても、戦争を起こす勇気はないのです。中国やロシアへ外遊するのに陸路でなくては怖くて行けないような人物に、戦争ができますか。自身の身の安全しか考えてない首領のために、兵隊がついて行きますか。韓国や日本の政治家は、いたずらに金正日を恐れる自らの臆病さをこそ恐れるべきです。(黄 長 元朝鮮労働党書記 「諸君」平成19年10月号)


真中 行造のページ  2008年2月4日より 引用
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