Deep Stateの偽情報

 

AC通信 No.822 (2020/12/29)AC 論説No.822 Deep Stateの偽情報

アメリカではクリスマスから正月の休日までは新しいニュースがないと言われているが、今年はさまざまなニュースがある。クリスマスに起きたナッシュビルの爆発事件とドミニオンや中国の関与、1月6日に上院でペンス副大統領が読み上げる選挙人の投票結果についてペンスがトランプを裏切ってバイデン当選を確認するという噂、そしてパパブッシュの葬儀の意外な情報である。いずれも事実と噂を取り混ぜたニュースで、調べてみたら三つとも共和党に不利な噂が混入していることがわかった。

まずペンス副大統領の裏切り疑惑について。米国の憲法改正第12条によると上院の総裁(President)であるペンス副大統領が上院において今回の選挙によって選ばれた50州の選挙人が投票した大統領候補に名前を読み上げ、過半数を取った候補者を次期大統領と承認する。但し今回の選挙では6つの問題州の違法が明らかにも拘らず州長がバイデン当選を発表したあと、6問題州と新たにニューメキシコ州の州議会議長が違法選挙を認めず、憲法第12条によって州議会の議長が選挙人を選ぶと発表した。つまり1月6日にペンス副大統領は(1)ペンス上院総裁は7問題州の選挙人リストを認めない、(2)州長が提出した選挙人票(バイデン票)を読み上げる、(3)州議長が提出した選挙人票(トランプ票、または無効票)を読み上げる、の三つの選択肢がある。

Deep Stateが流している噂とはペンスがトランプを裏切ってバイデン票を読み上げる可能性が高いというのである。だがペンスが裏切ったら彼自身が失職することだし、ペンスは12月14日にジョージア州で6問題州の違法選挙の結果を認めないと宣言したので、裏切りの可能性は薄いはずだ。ペンスがトランプを裏切っても本人にプラスとなる要素は一つもないばかりか彼の政治生涯は終わりとなる。裏切りのデマは当日になればハッキリする。

次にナッシュビルの爆発事件について。ナッシュビルの爆破は爆発が起きる15分前にATTビルの前に駐車していたRV(キャンピングカー)から爆発が起きるから退避せよと大音量の声が流されていた。爆発はこのRVに積んだ爆薬から起き、現場で採取されたDNAから主犯の名前がAnthony Quinn Warnerとわかり、RVも彼の所有物と確認された。本人は死んでしまったので自殺の動機もこの場所、ATTビルの前を選んだ理由もわからない。そこで様々な爆発に関する疑惑と誰かのでっち上げた偽情報が出てきた。疑問はたくさんある。

疑問の第一は爆発はRVから起きたのではなくミサイルが打ち込まれたというもので、爆発の映像を見ればミサイルが飛び込んだ形跡があるとユーチューブで発表された。しかしWarner本人がRVの中から爆発が起きると警告していたのだからミサイルではないことがわかる。その後警察とFBIが各種の映像を分析した結果、ミサイルが落下し映像は誰かが偽造して流したものと警察が発表した。では誰が、どんな目的でミサイル説をでっち上げたのかという疑問が残る。

疑問の第2は自殺するのになぜこの場所を選んだ動機の疑問である。自殺するならどこでもよいが、ATTビルの前を選んで理由はなぜか。ATTに不満があるならATTビルに突入すればよいはずでビルの前で爆破しても効果は薄い。もしもATTに不満があるなら本人が死なずに爆発の結果を見届けるべきではないのか。FBIは本人が5Gの将来に不満があったと疑ったが証拠はなかった。

その次に出てきた噂はATTビルの隣にDominion社のオフリスがあり、自殺したWarnerはこの会社の機械を破壊するためにRVをここに駐車したというのだった。でもこの噂は欠点がありもし彼がDominionの機械を違法選挙の証拠とするなら爆破するより機械を押収するはずだ。しかも本人が自殺してしまえば破壊した動機もわからない、つまりこの噂はDeep State側の流した嘘らしい。

次に出てきたのは自殺した人の名前、Anthony Quinn Warnerのある文字だけを拾ってAnon Q Warnだと宣伝した。つまり爆破の目的はQAnonのグループの仕業だというのである。でもこれはあまりにもごろが合いすぎる。Warnerが自分の名前をもじって「QAnonからの警告」を出すなどあり得ない。皆の知る通りQAnonはジェームスボンド映画の中のQと言う変わった技術者をの名を使ったトランプ支持団体と言われているが、トランプとは直接の関係がない。QAnonが爆破を計画したと宣伝するDeepStateの仕業だとわかる。

次にパパブッシュのJFK暗殺の陰謀について。この話は実に荒唐無稽なので少し調べたら2020年2月28日に誰かが発表したユーチューブだった。ユーチューブの映像では2018年12月、国会で行われたパパブッシュの葬儀の際にクリントン、オバマ、カーターなどの歴代大統領夫婦や副大統領夫婦にそれぞれ小さな封筒が渡された場面である。

ヒラリーが封筒を開けてみたら中にはFormer Presidennto of the Unitede Stateと書かれた便箋紙に「They all know about it.  Sorry」と書かれた文字がありパパブッシュのサインがある。つまり死んだブッシュが処刑される前に書いた告白で、「奴らはみんな知っている。済まない」と書いてあるのだ。これは一体どういうことかと不審に思ったら、その次に息子のブッシュ大統領に渡された便箋には「Your father Bush was executed for his assassination of my father JFK and you are next」お前の親父は俺の親父JFKを暗殺したから処刑された。次はお前だ。JFK Jr.」と書いてあったと言う。

こんな残酷な悪戯はない。パパブッシュが処刑される前にJFK暗殺を白状したという便箋紙と、息子ブッシュに次はお前だぞと予告した紙を渡したというのだ。ユーチューブではこれを受け取った人たちの表情まで撮影しているのである。だが誰が国会で行われた葬儀にこんな悪戯をやることができたのか。パパブッシュは本当に処刑されたのか?

疑問はたくさんあるがブッシュ家は何も言っていないし参加した人々も何も言っていない。つまりこれが実際にあったことかも疑問である。

疑問はまだある。JFKが暗殺された1963年、パパブッシュは30歳台でまだ政治に関与していなかった。彼が政治に立候補したのは1964年の国会議員選挙でしかも落選した。つまり彼が暗殺に関与したのは事実ではないと思われる。考えられるのはDeep Stateか又はAntifaかグループのガセネタかもしれない。実情は誰もしらないし判断も難しいが、一つだけ言えることはDeep State(闇の帝国)の目標は共和党を全滅させることではないかということだ。

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