美加レディースクリニック いちご通信

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世界第1号の体外受精ベビー ルイーズさんとお会いしました!

2018-05-21 13:54:30 | 教えて美加ドクター 院長ブログ

 

5月19日東京の雅叙園で、第7回目の「ナースのためのART医学セミナー」懇親会が開かれました。

ゲストに、ルイーズさんが、来てくれました。

40年前に、世界で初めて、体外受精が成功し、生まれたのが、ルイーズ・ブラウンさんです。

ルイーズさんのお母様は、まだ、体外受精が、どうなるかもわからない、試行錯誤の段階の中、主治医のエドワーズ先生を信じて、ブリストルから、何時間もかけて、何度も何度も、ロンドンの病院に通ったそうです。

その当時は、今と違って、超音波検査の機械もなく、迅速ホルモン検査機器もなく、いつ排卵してしまうか、わからない状態。

採卵も、開腹手術で、卵子を採取するので、何回も手術をうけるのは、さぞかし痛みもあり、大変だったろうと思います。しかも、胚の凍結保存もできなかった時代です。

「とにかく、赤ちゃんがほしかった!」というルイーズさんのお母様の情熱と努力、忍耐がなかれば、この体外受精の成功はなかったはずです。

そして、その後、多くの不妊患者さんに、体外受精という新しい方法で、赤ちゃんが得られるという希望を与えることになったのです。

 ただ、その時代は、体外受精という方法に対して、まだ反対する人も多く、、ルイーズさんの家族も、ほかの人から、中傷や批判を受けることも多かったようです。 

 「ルイーズさんに、だれよりも会いたかったのは私です!」と、野田聖子議員も、参加されました。

 ルイーズさんとお会いして、改めて、多くの方々の苦労と努力によって、今の体外受精の進歩がうまれているということを痛感しました。

ルイーズさん、ありがとう!

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不育症の検査 プロテインS比活性検査を行っています。

2018-05-11 18:55:26 | 教えて美加ドクター 院長ブログ

当院でも、「プロテインS比活性検査」 ができるようになりました。

なぜこの検査法が、重要なのかというと・・・・、ちょっとむずかしいお話になりますが、興味のある方は、以下をご覧ください。

********************

 

不育症とプロテインS欠乏症:  プロテインS比活性の有用性について

 不育症の原因はいろいろ考えられますが、その一つとして、血栓症により、流産・死産をくり返す場合があります。

血栓症の原因となるのが、抗リン脂質抗体症候群や、凝固因子の異常プロテインS欠乏症、プロテインC欠乏症、第因子欠乏症など)です。

このような異常があると、流産・死産とならなくても、胎児の発育遅延や胎盤の異常を来すことがあります。

この中でも、日本人に検出される頻度が比較的高いのが、プロテインS欠乏症 です。

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またまた、難しいお話になりますが、プロテインSは、血液を固める(凝固させる)活性化Va因子、活性化VⅢa因子を不活性化させる作用があり、血液凝固を防いでいます。

プロテインSが減少すると血液凝固が起こりやすくなり、血栓、塞栓ができやすくなります。

妊娠中は、プロテインS量が低下しやすいため、血栓症のリスクが高くなります。

プロテインS欠乏症は白人では0.03~0.13%と低率ですが、日本人では1.6%と高率で、日本人に多いのが特徴です。

厚生労働科学研究班の報告では、不育症患者ではプロテインS欠乏症が7.4%と日本人の平均より高率でした。

 

日本人に多い、遺伝子変異 「プロテインS徳島」

日本人では、「プロテインS徳島」というプロテインS遺伝子の変異が白人よりも多いと言われており、この遺伝子変異があると、

プロテインS活性が低下して、血液の凝固を防ぐ力が弱くなり、静脈血栓症のリスクが高くなることが報告されています。

日本人には、プロテインS遺伝子の変異がある人の割合が、約1.3~1.8%もいて、欧米白人の20倍も頻度が高いといわれています。

この遺伝子変異があると、繰り返し血栓症をおこすことが多いとされています。

 

プロテインS比活性とは?

 

血液凝固制御因子であるプロテインSの異常/欠乏は、静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism, VTE)の危険因子であり、

日本人の血栓性素因であることが明らかになりました。

日本人には「プロテインS徳島」というプロテインSの機能低下を伴う遺伝子変異が1.3%~1.8% に存在し、

その保因者はVTEを発症する危険性が高くなります(Odds比:3.7~8.6)。

これまで、「プロテインS徳島」などのプロテインS機能異常を正確に診断するには、

遺伝子検査に頼らざるを得ず、時間と手間が掛かり煩雑でした。

プロテインS比活性検査は、自動分析装置で総プロテインS活性と蛋白量を測定し、

蛋白量あたりの活性(総活性 / 総蛋白量)を算出してプロテインS機能低下を判定します。

したがって、プロテインS比活性検査は、これまでより迅速かつ簡便にプロテインS機能異常を検出することができるので、

VTEの予防や診断・治療に大いに役立つものと思われます。

計算方法

総プロテインS蛋白量に対する総活性の比率をプロテインS比活性としました。

 

 

<プロテインS比活性の有用性~まとめ~>

 

①  「静脈血栓症がおきやすい体質かどうか?」を調べるのにも有用な検査です。

   静脈血栓塞栓症は、妊娠中や体動を制限される長距離の旅行、避難所生活、大手術の後などに起きる場合がありますが、

  血栓症がおきやすい個人の体質を予め知っておけば予防することが可能です。

  不育症の原因検索だけでなく、血栓症がおきやすい体質かどうかを知る上でも有用な検査です。

 

②  遺伝子検査を行わずに血液検査で診断できます。

 

   このような体質を知る検査は、今までは遺伝子の検査をする以外に難しかったのですが、

    プロテインS機能検査(プロテインS比活性測定)がごく最近開発されたことにより、

    遺伝子検査をしなくても、通常の血液検査で個人の体質が判るようになりました。

   プロテインS徳島のような遺伝子変異は,血中に分泌されるプロテインS抗原量は正常ですが,活性が低下する「Ⅱ型異常症」です。

    したがって、プロテインS活性とプロテインS抗原量を測定し,プロテインS比活性(比活性=活性/抗原量)を求めることで,

    間接的にプロテインS遺伝子変異を検出することが可能です。

 

③  より正確に血栓症のリスクを診断できます。

        従来のプロテインS活性検査では、血栓リスクを十分に診断できない部分もありましたが、

       「プロテインS比活性検査」を行うことにより、より正確な情報を得られるようになりました。

 

④  妊娠後でも、プロテインS活性より、正確に診断できます。

     妊娠後は、血栓症リスクのない正常の妊婦さんでも、一般に行われている、「プロテインS活性」の血液検査の値は低下してしまいます。

    そのため、妊娠による見かけ上の低下なのか?それとも、本当に活性が低下しているのかの判断をすることができません。

     しかし、「プロテインS比活性検査」を用いると、妊娠後も正しく判断することができます。

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 当院では、プロテインS比活性の検査を行っております。

  

 

コメント

3月、4月の妊娠報告

2018-05-10 13:35:14 | 教えて美加ドクター 院長ブログ
 
 
こんにちは。院長の金谷美加です。
 
 今年は、少し早く春が来て喜んでいましたが、
 
急にまた寒くなったりと、不安定なお天気が続いていますね。
 
 なかなか冬服から、衣替えできません。 
 
風邪をひかないように気をつけてくださいね。
 
 それでは・・・・・・・・・
 
 
 
月と4月の妊娠報告をさせていただきます。

 おめでとうございます!!

3月は、28名の方が妊娠されました。  年齢は27歳から38歳です。

 

治療法は  タイミング療法      19名

       人工授精          7 名

       体外受精 凍結胚移植  2名     でした~

 今回、妊娠した方の中には、これまでの不妊期間が、なんと 10年 の方もいらっしゃいました。

 本当に よかったですね~。

       

 

4月は、14名の方が妊娠されました。  年齢は37歳から41歳です。

 

治療法は  タイミング療法       6 名

        人工授精           5 名

        体外受精 凍結胚移植  3 名     でした~  

   

   体外受精で妊娠された方は、全員40歳以上の方でした。

   流産率が高い年齢なので、毎回診察のときに、「大丈夫かな~」と、私も、ドキドキしながら、診察してるんですよ~。

   順調に赤ちゃんが発育していると、ほっとします。

   なんとか無事に育ってくれることを祈っています。

 

院長 金谷 美加

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1月、2月の妊娠報告

2018-03-29 13:13:24 | 教えて美加ドクター 院長ブログ

こんにちは。院長の金谷美加です。

やっと、少し暖かくなってきましたね。

雪がとけて、患者さんも、通院しやすくなってきて、よかったです。

 

さて、今回は、1月と2月の妊娠報告です。 

 おめでとうございます!!

1月は、17名の方が妊娠されました。  年齢は21歳から41歳

 

治療法は  タイミング療法      11名

       人工授精         4 名

 

       体外受精(顕微授精)後の  凍結胚移植 2 名

 

 

2月は、16名の方が、妊娠されました。 (年齢は28歳から、40歳)

 治療法は

     タイミング療法      8 名

     人工授精         4 名

     体外受精(顕微授精)後の  凍結胚移植  4名

           (凍結胚移植で、妊娠された4名のうち、2名は、40歳の方でした。)

  

   また、人工授精で、双子を妊娠した方が、1名いらっしゃいました。

   おめでとうございます。みなさん、無事に元気な赤ちゃんを産んでくださることを祈っています。

 

院長 金谷 美加

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原因不明の不妊症、不育症、流産、早産と子宮内フローラとの関係

2018-02-01 13:48:15 | 教えて美加ドクター 院長ブログ

 こんにちは。院長の金谷美加です。

 今回は、子宮内フローラ(細菌叢)検査について、少し説明したいと思います。

  まずは、腸内フローラについて説明します。

 最近、腸内細菌叢(腸内フローラ)がヒトの健康の維持や、病気の予防に深くかかわっていることが注目されており、腸内の乳酸菌を増やして、腸内環境を良くするために、ヨーグルトなどの乳酸菌食品やサプリメントの摂取が推奨されていますよね。

 私たちヒトの腸内には多種多様な細菌が住んでいます、それらはなんと数百種、600兆以上。

 特に小腸から大腸にかけては、多様な細菌が種類ごとにまとまってびっしり腸の壁面にすんでいます。

 顕微鏡で腸の中をのぞくと、それらが、まるで植物が種類ごとに群生しているお花畑(フローラ)のようにみえることから、

  「腸内フローラ(腸内細菌叢)」と呼んでいます。

 人間と腸内細菌はお互いに助け合う関係です。

  ヒトは腸内細菌にエサと住むところを与え、腸内細菌は、エネルギーの材料やビタミンやアミノ酸を作って人が利用できるようにしてくれたり、

 免疫をコントロールしてヒトを病気から守ったりしています。

 腸内細菌には、体に良い働きをする「善玉菌」悪い働きをする「悪玉菌」どちらにも属さない「日和見菌」があります。

 これらのバランスが、腸内環境を形成します。

 腸内細菌の種類や数は、人それぞれ顔や個性が違うように、一人ひとり異なります。

 また、年齢や食生活、体調、ストレス、薬剤の服用などにより変化します。

 この腸内環境が、宿主の健康と深いかかわりがあるのです。

 腸管内以外にも、皮膚や、口腔内、子宮内、膣内などに、さまざまな菌が住み着いていて、ヒトの健康を維持しています。

 そのヒトにより、住み着いている菌の種類が、それぞれ違うのは、どこからきているか?というと・・・・・

 それは、妊娠中の胎児期から、生後1~2才くらいまでに、自分の母親から受け継いだ細菌叢(さまざまな細菌のグループ)が、体内に正着するようです。

 共生する細菌叢(フローラ)も母親から受け継ぐとは、大変、興味深いですね。

 

子宮内フローラ(細菌叢)とは?

 膣の中や、子宮の中にも、腸内と同じように、さまざまな種類の細菌が存在していて、菌のお花畑(フローラ)を形成していることがわかってきました。

 膣内に存在する主たる善玉菌は、乳酸桿菌(ラクトバチルス)で、ほかの悪い菌の感染や増殖を抑えて、膣の中を守っています。

 乳酸菌が減少すると、膣内の免疫が低下し、悪玉菌が増殖し、細菌性膣症やカンジダ膣炎になりやすくなるといわれています。 

 乳酸菌がお花畑(フローラ)をたくさん作っていると膣内が健康に保たれます。

一方、 子宮内は、これまで無菌だと思われていましたが、最近の研究で、子宮内にも、細菌叢(フローラ)が、存在していて、子宮を守っていることがわかってきました。

 そして、子宮内フローラが、妊娠、出産の予後と関係が深いことがわかってきました。

 子宮内の乳酸菌が減少している人では、流産や早産、子宮内感染を繰り返す率が高くなること、

 また、子宮内への受精卵の着床がうまくいかず、原因不明の不妊や着床障害の原因になっている可能性があるといわれています。

  (体外受精―胚移植での、反復着床障害の原因 となる)

 

  妊娠中の母親の細菌叢(フローラ)の種類と機能が、妊婦さん自身や妊娠中の胎児、そして生まれた後の赤ちゃんのの健康に大きな影響を及ぼすのです。

  つまり、乳酸菌が減って、悪玉菌が増えると、子宮内感染をおこしやすくなり、感染が赤ちゃんの流産や早産を引き起こします。

  また、胎盤や羊水への感染が生じると、生まれてくる赤ちゃんの肺炎などの病気を引き起こし、生命に危機を及ぼします。

 

 ですから、この子宮内フローラを検査して、子宮内環境を整えることは、とても重要だと考えます。

 特に、①流産や早産を繰り返している方 ②子宮内感染を繰り返している方 ③原因不明の不妊症の方 ④原因不明の着床障害の方 などに 有用と考えます。

 当院では、子宮内フローラ検査を行っています。

 ただし、自費の検査になります。続きは、また、次のブログでお伝えしたいと思います。

 

 

 

 

 

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