つれづれメモ日記

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高村智恵子の紙絵展

2006-09-10 18:02:42 | 女子のあれこれ
来たる9月13日(水)から19日(火)まで大宮高島屋8階にて
『甦る高村智恵子 紙絵の世界 -光太郎への愛のメッセージ-』開催。
生誕120周年記念だそうです。



智恵子さんといえば、その昔私が学生時代の国語の教科書に出てきた、
旦那様である高村光太郎さんの『智恵子抄』、「樹下の二人」、
「レモン哀歌」などのタイトルが思い浮かびます。

「樹下の二人」
あれが阿多多羅山、
あの光るのが阿武隈川。

・・・後略・・・

始まりが印象的なこの詩は、子どもながらに感慨深く、
この詩からその澄み切ったのどかな景色を思い浮かべることができた。
私の中でそれはなぜか春だった。鼻の奥がくすくすくすぐったい季節。
今でも覚えているこのフレーズ。また再びその情景が蘇ったような気がする。

今回智恵子さんの紙絵展に行くにあたり予習の意味も込めて、
いろいろ調べていたらちょっと気になる詩を見つけた。智恵子さんの

我をすてさえしたら
お互いに自分をおし通すことさえすてたら
自分をすてきって
もし人々が愛する事さえ出来たら
はじめておだやかな
幸福な世界になるのでせう。


というもの。なんだか切なくはかない詩なのである。


そして光太郎さんの

「あどけない話」
智恵子は東京に空が無いといふ、
ほんとの空が見たいといふ。

・・・中略・・・
阿多多羅山の山の上に
毎日出てゐる青い空が
智恵子のほんとの空だといふ。
あどけない空の話である。




NYに住んでた時、東京に住んでた時に見た”真上の空”を思い出した。
高いビル群に挟まれた都会の建物の中からは空が小さく切り取られて
窮屈にしか見えなかったの。
この詩を読んだとき、一瞬その時のことが思い出された。

切なくあどけない空の話。。。智恵子さんのSOS。。。



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