おとなになってフランスに留学した話

アラフォーのフランス留学日記です🇫🇷パリの大学で学部生をしています。フランスのことや、学校生活について書いています。

フランスのLGBTQ

2024-08-17 20:04:00 | 日記
最近はパリのカフェめぐりにはまっています。パリの人は冷たいとか意地悪とか日本では言われているようですが、全然そんなことありませんよ!と声を大にして言いたいです笑



最近久しぶりに会ったフランス人の友人が、もう1人の友人に、「彼女か彼氏できた?」と聞いていて、ほっこりしました。

フランス、特にパリではLGBTについては割とオープンに話されていて、恋愛対象が異性でも同性でも、どちらもありえるよね、というスタンス。カミングアウトも珍しくないですが、あえてしない人もいます。なので、女性だから彼氏いる?とはならないのです。
ファッションにしても、女性がベリーショートにしたって、男性がメイクしたって、年配のマダムが真っ赤な膝丈ワンピースを着ていたって、わたしがショートパンツをはいていたって、フランスの人たちが見ているのは、その人に似合っているかどうかであって、女性(男性)らしくない、とか、良い歳して、、、などと言ったりしないのです。

日本にいた時に、彼氏いる?どころか、アラフォーにもなって結婚しないのは性格に問題があるからでしょ?とか子どもは産まないの?とか不躾に聞いてきた人たちにぜひこの話を聞いてもらいたい笑



わたしはフランス語と同じくらい日本語も好きなので、忘れないようなるべく本を読むようにしているのですが、久しぶりに三浦しをんさんの『舟を編む』を読んで、驚きました。

読んでいない方にネタバレにならないよう気をつけますが、もしネタバレしてしまったらごめんなさい。これは辞書作りに情熱を燃やす人々の話で、2012年に本屋大賞を受賞しています。もともとは女性ファッション誌Classyに2009年から2011年にかけて連載されていたものです。

作中、編集部の若手社員が、【愛】の説明が、「異性を慕う気持ち」となっていることに異議を唱えます。異性と言い切るのは新しい時代にそぐわないのでは、と。
その時上司(主人公)は、もし同性を愛した人が辞書をひいた時に、愛が異性に限定されているのを見たらどういう気持ちになるだろう、ということを考えていなかった、と異議を認めます。



今から15年以上も前の日本でそういったことが話題にされていただけでなく、肯定的に捉えられていたことに驚いたのはもちろん、結局多様性とは、そういうことなのでは、と納得しました。
自分にとって当たり前のことは、だれかにとっては当たり前ではないことを知っていて、自分の常識を相手に押し付けない。
結局、自分がされて嫌なことは他人にしないための想像力が必要なのかな、と思います。




Lilleへ行ってきました!と、フランス語の冠詞は難しい話

2024-08-16 21:29:00 | 日記
先日、友達に誘われてLilleへ行ってきまし。フランス北部の街で、ベルギーとの国境にも近いので、ビールやビールを使った料理、フライドポテトといった名物があります。パリから高速列車で1時間くらいです。



先日もお話しした通り、大学では周りはみんな自分の子供くらいの年齢の子たちで、はじめは先生と間違われたり笑、明らかに外国人なのであまり関わってもらえなかったのですが、最近はみんな慣れてくれたようで、特に年齢差など気にせず話しかけてくれるようになりました笑



写真はLilleのLa Vieille Bourse です。古本市をやっていました。

そして彼らは気さくに自宅に呼んでくれるのですが、急にこんなおばさんが来てご両親びっくりしないかしら、といつも勝手にどきどきしています笑
が、友人たちはお構いなしに笑い飛ばしてきます。年齢とかは関係ないそうです。



こちらは牛肉をビールで煮込んだ料理、カルボナードフラマンド。濃厚でした。ビールにあいます。



そしてパリでも人気のゴーフル屋さんMéertの本店があり、併設のサロンでデザートが頂けます!激甘ですが、おいしかったです。

夏休み前に、didactique des langues (教授学)のグループワークで、日本語にない冠詞(le,la,les un,une,des など)を日本語話者のフランス語学習者にどう説明するか、というテーマで発表をしました。
フランス語を学ぶのに一番最初に習うこの冠詞ですが、学習が進むにつれどんどん難しくなっていくのです。逆に、フランス語が第一言語の人はこの冠詞を間違えることは滅多にないので、どんなにフランス語が上手でも、冠詞を間違えた瞬間、その人は外国人のフランス語学習者ということがわかります。
日仏の論文をいくつか読んで、グループで話し合った結果、日本語は聞き手が話し手の意図や状況、背景を汲み取り理解する言語なのに対して、フランス語は話し手が細かく情報を聞き手に伝える言語である、という結論になりました。そこで冠詞の出番です。冠詞があることで、その名詞はひとつなのか複数なのかだけでなく、すでに会話に登場しているのか、などの情報を聞き手に提供することができます。
とはいえ、日本語には存在しない概念なので、習得は難しいです。その上、フランス語には名詞に性別があったり、動詞がありえないくらい多様に活用したりと、覚えることがたくさんあり、冠詞は後回しにされがちだったりもします。わたしも今だに一番迷うのはこの冠詞です笑。やはり、基礎は大事です。

たくさん話し合いましたが、魔法のような簡単な方法はみつかりませんでした。もし秘訣を知っている方がいらっしゃったら、ぜひ教えてください!



パリ散歩番外編【Bois De Boulogne】と大学のこと

2024-08-15 20:22:00 | 日記
天気が良いので、パリに来てはじめてブローニュの森へ行って来ました!
メトロ一番線、またはRERのC線で行くことができます。
近くまで来たついでにFondation Louis Vuitton を見て来ました。




中には美術館があり、企画展が人気で、今はMatisse展をやっていました、、、みたかったです。チケット予約しておけばよかったと後悔。ショップには限定品も売っているらしいです。




森は広くて、散歩している家族連れやカップルがいましたが、混んではいませんでした。
街並みも、オスマニア建築のアパルトマンがあるかと思えば、トラムやRond-point (信号のない、丸い交差点)があったり、パリなのに、パリじゃないような、不思議な地域でした。





わたしは今、パリの大学で言語教授学という、その言語が母国語でない人にどうやってその言語を教えるのが良いのか、といったことを学んでいます。方法論はもちろん、その歴史や理論、ほかにも、習得したい言語と母国語を比較しながら学習するのは有効かなどを分析したりしています。
授業も試験もフランス語なので、難しいこともありますが、本当にありがたいことに良い友人たちに恵まれ(息子や娘の年齢にあたる子たちに面倒をみてもらいながら笑)、なんとかやっています笑

この歳で人生の路線変更に戸惑ったりもしましたが、(まだ時々自問自答していますが笑)いまが自分のこれからの人生で一番若いので、(口癖ですね笑)挑戦してみることにしました。



奇跡、起きました!

2024-08-14 22:05:00 | 日記
インターネット業者との1ヶ月半に及ぶ戦いが今朝終わりました、、、。
やっとまともに会話できる技術者さんが来てくれて、数分でwifi繋げてくれました。
奇跡を起こしてくれてありがとうと言ったら、大袈裟だなあと笑っていましたが、たしかに長かったよね、と共感してくれました笑

あたたかい励ましのコメント、ありがとうございました!!





プチ旅行でパリから逃亡している間に、オリンピックも閉幕していて、パリも少し日常を取り戻していました。

賛否両論だったパリオリンピック開会式でしたが、開会式をきっかけに、わたしはAya Nakamura さんの曲を前よりよく聞くようになりました。




金色の衣装を纏い、Pont des Arts橋でパフォーマンスをした女性歌手です。
彼女が開会式で歌うかもという噂はずっと前
から出ていて、特に保守派の人の中には、彼女はフランス語で歌ってない、と言う人もいたりして、長く論争が繰り広げられていました。
Académie française をはじめ、保守派の人々の中には言語が変わりゆくことをよしとしない人も少なからずいるのです。






そんな彼女が、あのAcadémique française をバックに自身のヒット曲に加えて、『for me formidable 』などを織り交ぜて堂々と歌う姿を見て、素直にかっこいいと思いました。
フランス語で歌ってないと言われた彼女の口から、Je ferais mieux d’aller choisir mon vocabulaire pour te plaire dans la langue de Molière のフレーズを聞いて、このなんとも言えない演出、やっぱりフランスが好きだなあと再確認しました笑

パリオリンピック2024

2024-08-04 23:36:00 | 日記
前回の東京オリンピックの際はフランスにいたので、今回生まれてはじめてオリンピック開催地にいます!
とはいえ、なかなか忙しくて競技を観に行ったりはできていませんので、少しだけオリンピック気分を味わいに行ってきました。



夜のパリを歩き、目指したのは、、、




Tuileries 公園にある聖火でした!
公園内に入り間近で見るには予約が必要ですが、日没後に気球が浮かび上がると、公園の外からも見ることができます。



初の実物聖火、綺麗でした!
夜のパリも美しかったですが、物凄い人混みでした。




この1カ月、wifi 業者と戦ってるのですが、いまだ開通せず、4人目の技術者の方に、家の方の配線は問題ないけど、大元のケーブル切れてますよ、と言われました。繋がるわけありませんね笑
問い合わせの電話をしたら、『そんな簡単に奇跡は起きませんよ。』『客はあなただけじゃないんだよ、こっちは忙しいんだ』と、クレーマー扱いでした笑
Wifiて、奇跡だったんですね。