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倉庫番の独り言

「コーノさんちの物置き」アネックス

GW後半

2007-05-04 22:20:19 | 雑感
朝早くセカンドハウスを出て帰京。中央道は下り線の渋滞、特に八王子料金所前から調布あたりまでの車の列を横目にスイスイ走る。7時半に帰宅。メジャーリーグの松坂とイチローの対決を見ながら朝食。

不在中に溜まった新聞に目を通す。いつもなら見出しをざっと眺めて興味ある記事を拾い読みするのだが、今回は時間が掛かった。日本経済新聞の5月1日と2日に元宮内庁長官の富田氏のメモの抜粋が掲載されており、これを読む。

久しぶりに長時間に亘って新聞を読んでいたら眼が疲れた。パソコンの画面に向かっても文字がダブって見える。また眼鏡の度が合わなくなって来たのだろうか。

チルウェルの足はすっかり良くなっている様である。皆ドライブの疲れからかよく寝ている。

ロストロポーヴィチを悼む

2007-04-27 23:20:15 | 雑感
チェロの巨匠ロストロポーヴィチが亡くなった。チェロ奏者・指揮者としてだけではなく旧ソ連の民主化に向けた政治的な活動家でもあった。またナタリア・グートマンなどを育てた教育者でもある。

このブログで音楽関係の話題は「トリスタン」に限られて来ているが、オペラ作品と並んで私が好きなのはチェロの曲である。バッハの無伴奏チェロ組曲を始めとして、ベートーヴェン・ブラームスのソナタ、シューマンの協奏曲や小品集などがお気に入りの曲である。ロストロポーヴィチも何度か録音しているドヴォルザークの協奏曲はいま一つ好みに合わない。

近年若手チェリストの活躍が注目を集めている。マリオ・ブルネロを長男格としてカナダ生まれのフランス人ジャン=ギアン・ケラス、オランダのペーター・ウィスペルウェイ、イギリスのスティーヴン・イッサーリスなど、相次いで来日して楽しませてくれると共にCDも沢山出ている。最近はロシア出身のアレクサンドル・クニアゼフが注目株である。

高校生の頃、ロストロポーヴィチ、オイストラフ、リヒテルの三重奏に感銘を受けた。なかんずく頭の禿げたロストロポーヴィチがまだ30台であることに驚いた記憶が鮮明である。

復活の朝

2007-04-08 17:52:05 | 雑感
きょうはキリスト教の復活祭=イースターである。十字架に架けられて殺され葬られたイエスが「三日目に死人の内より蘇り」給うた日を祝う教会歴の中でも最も重要な祝日である。日頃教会にはご無沙汰している私も気持ちを新たにして礼拝に参与した。聖餐にも与かってこれからの一年を過ごす力を与えられた。

復活祭は「春分の後の最初の満月の後の最初の日曜日」と定められているため年によって日付が変わる移動祝日である。復活祭の起源はユダヤ教の「過越しの祭」で、その日付は太陰暦を用いるユダヤ教のニサンの月の14日と定められているが、これでは年によって曜日が変わるため日曜日を祝日とするキリスト教の習慣に従って上記のような日付の決め方となった。この日付決定法によればイースターは3月22日から4月25日までの範囲で移動する。近未来では来年2008年が3月23日と最も早いケースに近く、その3年後の2011年のイースターは最も遅い部類の4月24日になる。

キリスト教がローマからケルト(ガリア)・ゲルマンの世界に広がる過程で多くの土着の習俗がキリスト教の祝日や行事に取り込まれたが、イースターは春の到来を告げる祭であった様だ。英語のイースター、ドイツ語のオスターンなどの言葉はゲルマンの春の女神エオストルに由来している。暗く冷たい冬が過ぎて木々は一斉に芽吹き、雪解けの野には草花が顔を出す。まさに死の世界から命が蘇る季節である。

そういったトリヴィアはともかくも、大切なことはイエスが私たちのために十字架に架けられて殺され、復活して今も私たちと共にいて下さるという根源的な信仰を確認する日である。

偶々今年のイースターは仏教でお釈迦様の誕生を祝う「花の日」と重なった。

春爛漫

2007-04-01 21:04:43 | 雑感
4月に入ったとたんに暑い位の気候となった。小学校の桜も綺麗に咲いている。異常気象が続いても春は確実にやって来る。我が家の庭では花海棠が美しい。蕾は紅色で開いてくると薄紅色に変わってくる。



並んで立つ紅葉の鮮烈な赤い葉と素敵な調和を見せている。



我が家の桜は八重桜なので開花は当分先である。

花辺の送り

2007-03-30 19:09:08 | 雑感
3月26日のブログに記した伯父の葬儀が行なわれた。桜が満開の上野のお寺である。

願わくは花の下にて春死なん そのきさらぎの望月の頃

西行の歌である。「きさらぎの望月の頃」は旧暦2月15日頃である。今年は2月18日が旧正月であったので旧暦2月15日は新暦4月2日となる。まさに「花の下にて」の旅立ちであった。朝の強い雨が嘘の様に晴れ上がった日差しのもと、満開の桜の下を葬送の車列は進む。お骨上げの時に驚いた。93歳とは思えぬしっかりした骨である。晩年病院で検査を受けた時に医師から従弟に告げられたのは「どこも具合は悪くありません。全体がバランス良く老化しています」との事。

自分もその様に老い、伯父の様にストンと逝きたいものである。が、そのためにはまだあと35年も生きなければその境地には達しないのだろうか。

飛行機だいすき

2007-03-17 22:20:52 | 雑感
昨晩山梨のセカンドハウスに来て、きょうは会社の仲間と今年初めてのゴルフを楽しんだ。風が冷たかったが日差しは暖かく八ヶ岳、甲斐駒ケ岳、北岳、鳳凰三山などの景色を堪能しながらスコアには苦しんだ。

時折上空を飛行機が過ぎて行く。八ヶ岳の南麓は空路に当たっていて羽田から山陰、九州方面のフライトが中央自動車道に沿って飛んで行く。実は飛行機は私のもう一つの趣味なのである。これから先、機会を見てヒコーキ野郎ぶりをご披露することにする。

ランニング再開

2007-03-11 19:46:58 | 雑感

4年近い中断を経て昨日ランニングを再開した。中断のきっかけはサンノゼへの長期出張。宿舎のジムでトレッドミルで走っていたが、日本に帰ってから外で走るのが億劫になっていた。

久が原の道路は格子状になっているので前半は東西にジグザグと走り、後半は南北にジグザグと走って走り始めの場所に戻って来る。このコースは後半で家の近くを何度も走ることになり、苦しくなって走るのを止めたくなるのを我慢して完走するという精神的な鍛錬も出来るために気に入っている。全長約5キロを35分から40分で走る。



左の地図が前半の東西の走路、右が後半の南北の走路である。つい地図を示して説明したくなるのは機械技術者の性(さが)であろうか。

昨日、今日と走ったのはいずれも午後5時半過ぎ。きのうは沈丁花の芳醇な香りを含んだ柔らかな南風を顔に受け、あるいは背中を押されて走った。きょうは一転して冷たい北東の風に抗いながらのランニングとなった。西向きに走る時、際立って明るい宵の明星が東方の三博士を導く様に輝いている。明星を抱く空は始めは夕焼けと混ざり合った紫色であったが、曲がり角を曲がって西に向く度に暗さを増してコバルト色からネイビーブルーへと変化して行く。最後の南向きに入って顔を上げた正面には冬の大三角形が輝いていた。


長坂三昧

2007-03-04 22:04:34 | 雑感

全国的に異常な暖かさだが、ここ長坂も例外ではない。穏やかな南風の中、甲斐駒ケ岳から鳳凰三山が春霞にけぶる。初夏を思わせる日差しを浴びて庭に出る。手製のベンチに腰を下ろし心地よく耳に届く野鳥のさえずりを背景音に三島由紀夫を読む。至福のひと時である。

  クリスマス・ローズ

夕餉には庭で採れたてのフキノトウの天ぷらが添えられていた。 


スウェーデンの道路交通

2007-02-27 23:41:34 | 雑感
たまには日記風のことも書かないとブログらしくないので、きょうは火曜日のテーマのテリアを離れて、その日の出来事から。

欧米の有識者を招いた"Innovation for the Future"というフォーラムに参加した。経済財政諮問会議と総合科学技術会議の議員である大学教授の基調講演、特別公演を前後に置いて「知識社会におけるイノベーション」「情報爆発を超えて新たな情報社会へ」などの3本のパラレルトラックが行なわれた。私が聴講したセッションは残念ながら総花的な概論が多くインパクトの薄いものであった。

フォーラムの前夜、招待講師を招いたウェルカム・パーティに招かれ何人かの講師と談話を交わす機会があった。スウェーデン道路省の高級官吏の方と話を交わした。道路省は道路の建設、保守だけでなく運転免許証の発行、車検など道路に関係する行政をすべて一元化して司っている。スウェーデンの道路と言えば学生時代にテレビで見た道路交通の大変革を思い出し、その話をした。それまで日本や英国の様に左側通行であったのを右側通行に切り替えたのだ。「40年くらい前に交通ルールを切り替えたのを思い出す」と言うと「今年の9月で丁度40年だ」との答え。自分の時間感覚に満更でもない思いを持った。左側通行から右側通行に切り替えるのは容易ではない。道路標識や信号もすべて切り替える。バスは乗降口が反対側になるのですべて新車に入れ替えである。

この夜の会話で初めて知って驚いたのは、スウェーデンでは左側通行の時代にも自動車は左ハンドルだったのだそうだ。それ自体は随分不合理な慣行だと思う。切換え以前は交通事故の死亡者の増加が止まらず、危機的状況だったのが切換え直後に激減し、その後も減少を辿っているとの事。氏は言った、「この経験から学んだのは、交通事故を減らすには毎年右側通行と左側通行を切り替えることかも知れない」と。

スウェーデンでは鉄道は今でも左側通行である。

ボーゲンとイナバウアー

2007-02-25 18:16:42 | 雑感
記録的な暖冬でウィンタースポーツも「感じ」が出ないが、先週は世界アルペンがスウェーデンで開催されてテレビでは専らこれを見ていた。またノルディックの世界選手権が札幌で行なわれている。スキーと言えばしばしば誤って使われるのが「ボーゲン」という言葉だろう。ドイツ語で「弓」「弧」を意味する言葉でスキーでは弧を描いて曲がることを言う。ところがスキーを八の字に開いて制動を掛けながら滑ることを「ボーゲン」と思っている人が意外に多いように思う。スキーを八の字に開いて滑る滑り方は「プルーク」と言って、この姿勢でまっすぐ滑れば「プルーク・ファーレン」、体重を片側に寄せて曲がれば「プルーク・ボーゲン」になる。初心者はまず「プルーク・ボーゲン」で曲がることから始めるので、この姿勢そのものが「ボーゲン」だと思い込んでしまうのだろう。「ボーゲン」には揃えたスキーのテールを押し出して体重を寄せて曲がる「シュテム・ボーゲン」もあり、これは「シュテム・クリスチャニア」の前段階と言える。

私も同じ様な誤解を「イナバウアー」に対して最近まで持っていた。フィギュアスケートの「イナバウアー」は上体を後ろに仰け反らせることだとばかり思っていたし、その様に思っている人も多いだろう。最近の新聞記事で実は「イナバウアー」はスケートをほぼ180度開き、滑る方向の後ろ足をまっすぐに伸ばして静止した姿勢で滑るフォームを指すという事を知った。上体を反らすのは荒川静香がイナバウアーの上に載せたパフォーマンスであって、イナバウアー自体は棒立ちでも良いのだ。

スポーツ用語は選手の人気と密着して耳にする機会が多く、誤用が広まるのも早いのだろう。あるいは誤解していたのは私だけだったのかも知れない。自戒。