今日の「お宝」はモノではなく、自分にとって「一生もの」の経験である。まぁ、切手とか、レコードとか、骨董品、美術品のお宝が「有形文化財」であるとすると、こちらは「無形文化財」の範疇に入るであろう。
明日22日には『今世紀最大』と言われる皆既日食が沖縄県トカラ諸島を中心に見られるということで、全国の天体ファンが南西諸島に集結している。会社での今日の会話も「先週の梅雨明け宣言はフライングだったなぁ」から始まって「明日の皆既日食はこの調子じゃ見えないな。まぁ、南の島まで出掛けて行って見えないよりは良いけれど」といったものが多かった。
私は1991年7月11日の『20世紀最大』と言われた皆既日食をメキシコ・シティーで見た経験を持っている。この週を中心に南北アメリカを出張中で、丁度この日がブラジルのマナウスからサンフランシスコに向かう移動日に当たっていた。
そこで、マナウスを午前2時ころのフライトで発ち、メキシコ・シティーで一旦降りて日食を見た後、夕方のフライトでサンフランシスコに向かった。とても長い一日だった。
「ヒコーキ大好き」人間としてはこの時のフライトをまず記さねばならないだろう。マナウスからメキシコ・シティーまではブラジルのヴァリグ航空RG872便、使用機材はボーイング767。途中、コロンビアの首都サンタフェ・デ・ボゴタで給油。メキシコ・シティーからサンフランシスコはメキシコのメキシカーナ航空MX144便、機材はダグラスDC-10ダッシュ15。これもノンストップ便ではなく、途中グァダラハラに立ち寄った。
さて、メキシコ・シティーの空港に着いた時には既に日食が始まっており、空港のロビーのテレビでその状況を映していた。タクシーで街の中心の広場まで行き、広場に面したホテルに荷物を預けて日食見物である。広場には多くの人が出ていて、マジックミラーの様なメガネを使って空を見上げている。こちらも近くの土産物屋でメガネを買い求めて仲間に加わる。
日食が進むに従って、空が暗くなり気温が下がっていくのが感じられる。これは原理が判らなかったら、こんなに恐ろしいことは無いだろうという感想を持った。天照大御神が天岩戸に隠れたというのは皆既日食の神話化だと思うけれど、それほどのインパクトは確かにある。
メキシコ・シティーでの皆既日食の時間は多分7分くらいだったと思うが、その間、空には明るい星が見える様になり、高地で湿度が低いせいもあって気温がどんどん下がる。
もう一度、太陽の恵みの素晴らしさと言うよりも「ものすごさ」を感じたのは、皆既食が終わってダイアモンドリングが輝いてから、太陽面の一部が月の陰から現れた時だった。多分、太陽面のほんの1パーセントほどが顔を覗かせただけで、あたりはそれまでの暗さに慣れた目には普通の日中と変わらない明るさを取り戻しており、日差しの暖かさもグングンと強まって行った。
この皆既日食はハワイからバハ・カリフォルニア半島を経てメキシコを横断した。ハワイには日本から多くの人たちが日食観測ツアーに出掛けたが、あいにくの曇り空だったと聞いている。明日の南西諸島の晴天を祈念する。
この時に撮った写真をこのブログにアップしようと、この連休中に探したのだけれど、見つからなかった。いずれ見つかったら「遅ればせながら」でアップしたいと思う。
明日22日には『今世紀最大』と言われる皆既日食が沖縄県トカラ諸島を中心に見られるということで、全国の天体ファンが南西諸島に集結している。会社での今日の会話も「先週の梅雨明け宣言はフライングだったなぁ」から始まって「明日の皆既日食はこの調子じゃ見えないな。まぁ、南の島まで出掛けて行って見えないよりは良いけれど」といったものが多かった。
私は1991年7月11日の『20世紀最大』と言われた皆既日食をメキシコ・シティーで見た経験を持っている。この週を中心に南北アメリカを出張中で、丁度この日がブラジルのマナウスからサンフランシスコに向かう移動日に当たっていた。
そこで、マナウスを午前2時ころのフライトで発ち、メキシコ・シティーで一旦降りて日食を見た後、夕方のフライトでサンフランシスコに向かった。とても長い一日だった。
「ヒコーキ大好き」人間としてはこの時のフライトをまず記さねばならないだろう。マナウスからメキシコ・シティーまではブラジルのヴァリグ航空RG872便、使用機材はボーイング767。途中、コロンビアの首都サンタフェ・デ・ボゴタで給油。メキシコ・シティーからサンフランシスコはメキシコのメキシカーナ航空MX144便、機材はダグラスDC-10ダッシュ15。これもノンストップ便ではなく、途中グァダラハラに立ち寄った。
さて、メキシコ・シティーの空港に着いた時には既に日食が始まっており、空港のロビーのテレビでその状況を映していた。タクシーで街の中心の広場まで行き、広場に面したホテルに荷物を預けて日食見物である。広場には多くの人が出ていて、マジックミラーの様なメガネを使って空を見上げている。こちらも近くの土産物屋でメガネを買い求めて仲間に加わる。
日食が進むに従って、空が暗くなり気温が下がっていくのが感じられる。これは原理が判らなかったら、こんなに恐ろしいことは無いだろうという感想を持った。天照大御神が天岩戸に隠れたというのは皆既日食の神話化だと思うけれど、それほどのインパクトは確かにある。
メキシコ・シティーでの皆既日食の時間は多分7分くらいだったと思うが、その間、空には明るい星が見える様になり、高地で湿度が低いせいもあって気温がどんどん下がる。
もう一度、太陽の恵みの素晴らしさと言うよりも「ものすごさ」を感じたのは、皆既食が終わってダイアモンドリングが輝いてから、太陽面の一部が月の陰から現れた時だった。多分、太陽面のほんの1パーセントほどが顔を覗かせただけで、あたりはそれまでの暗さに慣れた目には普通の日中と変わらない明るさを取り戻しており、日差しの暖かさもグングンと強まって行った。
この皆既日食はハワイからバハ・カリフォルニア半島を経てメキシコを横断した。ハワイには日本から多くの人たちが日食観測ツアーに出掛けたが、あいにくの曇り空だったと聞いている。明日の南西諸島の晴天を祈念する。
この時に撮った写真をこのブログにアップしようと、この連休中に探したのだけれど、見つからなかった。いずれ見つかったら「遅ればせながら」でアップしたいと思う。