最初に、本号には "日本一" も "世界一" も出て参りませんので、アシカラズ。
●[序章] 快速"みえ"号の事を少しだけ…;
名古屋⇔桑名・四日市・津・松阪・伊勢市・鳥羽 の区間では長らく 並走する近鉄電車の独壇場となっ
ておりました。またそれは現在に於いても同じなのですが、それでも国鉄が分割民営化され いつまでも指を
くわえて見ている訳には行かないJR東海が、この路線にも注力をしだしたのです。その象徴となる列車こそ、
この快速"みえ"号なんですが、やはり、それにしてはネーミングがちょっと。。。
とはいえ、沿線風景は東京や大阪に見られる様な"都心の電車区間"からは程遠く、所々で複線が単線
に切り替わったりして、その度に対向列車の通過待ちを強いられます。

それでも直線区間では100㎞/hを超えるスピードで突っ走ります。揖斐・長良川や木曽川の橋梁上では
120㎞のスピードに達していました。因みに快速"みえ"号は電車ではなくディーゼルカーです。搭載している
英国カミンズ社製の高出力ディーゼルエンジンは、起動時も高速走行時も、とても心地好い唸り音です。
マンモス近鉄特急を向こうに回し、まぁよく頑張っているなぁと思いますね。

さて、ここからが本題。
●西枇杷島駅を体験してみる;
JR名古屋駅を出て、名鉄名古屋駅から岐阜方面に向かう普通電車に乗り換えます。名鉄名古屋駅は
地下構造の駅ですが、発車後 直ぐに地上に出まして次が栄生(さこう)駅、そしてその次が東枇杷島駅で、
ここまでが名古屋市(西区)。東枇杷島駅を出ますと、電車はそのまま庄内川に掛かる橋梁に差し掛かり、
これを超えると愛知県清須市となる訳ですが…、

…橋梁を渡り切ると愛知県清須市となります。で、直ぐに線路が左右に分かれます。下の写真では、左が
岐阜方向、右が犬山方向です。私の乗った電車は岐阜方面に向かう電車です(実際には、岐阜より手前
の駅から別の支線に入りますので、岐阜には到達しませんが)。

庄内川の土手から地上に下り乍ら、左カーブを曲がり切った所に在るのが西枇杷島(にしびわじま)駅です。
因みに、前方に見える高架は、JR東海の在来線と新幹線の線路です。

凄い駅でしょう。待避線も有る2面4線の立派な駅ですが、ホームは狭く、何しろ屋根が有りません。1度で
好いので、この駅のホームに降り立ってみたいと思っていたのです。「白線の内側にお下がり…」になりますと、
今度は「後方の白線の外側に出ない様にご注意下さい」となってしまいます。

図体のデカイ 1000系"パノラマスーパー" の通過風景は圧巻ですね。勿論、ここを通過して行く電車は、
それも最徐行の速度制限下に在ります。

プラットホーム上に屋根は有りませんが、それ也にちゃんとした駅舎は有って、まぁこんな感じの駅ゆえ,無人
とする訳には行かないのでしょう。駅員さんも配置されていて、乗客の安全確保に余念がございません。

ところで この駅には普通電車しか止まりません。しかも、普通電車の設定は日中でも毎時2本という事で、
都会の真ん中に在り乍ら、付近の呑み屋の看板はご覧の通り。

しかし、その2本の普通電車ですが、どっこい、名古屋(豊橋)方面への発車時刻が毎時0分と30分発の
キッカリ発車という事で、少なくとも当駅に於いては"優等列車"の扱い(?)にも思えます。

●聖地: 枇杷島分岐点に踏み入ってみる;
そんな西枇杷島駅ですが、もう1つ、鉄道愛好家の心を揺さぶる物が有ります。それが、タイトルの後者、
"枇杷島分岐点"です。西枇杷島駅構内の地図では下の写真の様になっていまして、綺麗な逆三角形
が形勢されており、この逆三角形の、下が名古屋方面、左上が岐阜方向(名古屋本線)、右上が犬山
方向(犬山線)となります。左右の頂点を結ぶ"上辺"が、ここでの短絡線となる訳ですが、現在この線路
を定期の列車が走る事は有りません。

では、各ポイントから電車を眺めてみましょう。
先ずは上の地図では赤色で「現在地」と書かれている箇所から西枇杷島駅のホームを背にして、画面
左が短絡線、右が名古屋方面(名古屋線)の線路です。庄内川の橋梁は右奥の方向です。

次に三角形の外側を、短絡線に沿って歩いて行きますと、短絡線を三分之一程の箇所に踏み切りが
有ります。定期列車の通らない線路ゆえ、警報機も遮断機も有りませんので、出入り自由です。下の
写真は、その踏み切り上から、西枇杷島駅方向を望んで撮影したものです。ちょっと小さいので見辛い
ですが、画面の左上に、名古屋⇔岐阜(名古屋本線)を走る電車が見えます。

この踏み切りを介して三角形の内側にも足を踏み入れる事が出来るのですが、その大部分は立ち入り
禁止となっていて、自由度に動き回る事は出来ません。
下の写真は、その踏み切り上から、西枇杷島駅方向とは反対側。上の地図では、右上の頂点方向を
望んだものです。走っているのは名古屋⇔犬山(犬山線)の電車です。

昨日の残りを、ここでもチビリチビリとやり乍ら、電車を眺めておりました。何という贅沢な行為でしょう!

更に、三角形の外側と短絡線に沿って進みます。線路際には作業所や、住宅も建っていたりします。
こんな一等地で生活出来るとは羨ましい!…と思いきや、物件は既に空き家だったりして何とも勿体
無い話です。鉄道愛好家の皆さんに開放するとか何とか有効利用は出来ないもんでしょうか?

勿論、ちゃんと人が住んでいるお家が殆どですが、冷え込む連休最終日の夕暮れ近く、辺りに通行人
の姿はあまり見られません。こちらも大概 不審な人物だと思われても仕方無いですが、時折 任務に
忠実な番犬に吠えられたりしました。しかし、気にせずに参ります。
上の地図では、右上の頂点部分にも踏み切りが有りまして、こちらは警報機・遮断機付きです。その
踏み切り上から、下の写真では、左が名古屋方向(犬山線)、右が短絡線で その先が西枇杷島駅
です。やはりちょっと小さいので見辛いですが、画面の真ん中を、名古屋⇔岐阜(名古屋本線)を走る
電車が横切っているのが見えます。

この踏み切りを渡り、一旦庄内川の土手に出ますと逆三角形の下の頂点部分に到着です。庄内川
の土手から、庄内川橋梁を望みます。画面では、この橋梁の奥の方向が名鉄やJRの名古屋駅で、
遠くに高層ビルが…、この写真では赤い電車の陰になって見えないですね。

この電車は名古屋方面からやって来た電車ですが、橋梁を渡り切り 岐阜方面か犬山方面の、さて
どちらに向かうか…という事ですが、答えは左方向、岐阜方面行きの電車でした。

橋梁にはブルーシートが掛けられていて、ペンキの塗り直しでもしているのでしょうか?よくよく見ますと
監視員の方が橋梁の上に立っておられます。風がきつくて、相当寒い場所だと思いますが、本当に
ご苦労様な事です。

…と言い乍ら、当方はこんなのを呑んで自家発電。とうとう呑み干してしまいました(燃料切れ)。

庄内川では、名鉄の線路とJRの線路が並走する形になります。ついでに、特急"しらさぎ"を。

そしてこちらは東海道新幹線。冬場の曇り空は、光の加減を測るのが難しいですね。

…という訳で、いやはや前日には近鉄の聖地:中川短絡線の様子を堪能しましたが、こちらはこちらで、
名鉄の聖地と呼んでも過言ではないでしょう。寒かったですが、やっぱり 「時候が好くなったらまたもう1度
来たいなぁ…」とか思い乍ら、名古屋へと戻るべく、西枇杷島駅からの電車に乗り込んだのでした。

【注】写真は全て、線路敷地外から、また踏み切り内では遮断機の上がっている状態の時に撮影しています。
Michael.
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