☆嫉妬

先日、コウの初めてのサッカーの大会と
ナギのドッジボールの大会が重なった。

コウの試合の途中で応援を抜けて
ナギの試合に向かった。

ちょっと涙が出た。

私の母親がずっと職業を持っていたので、
子供時代、さみしい思いを何度もしてきた。
保育園の運動会の途中で仕事に向かう母を見送り、
直後のお母さんにおんぶされての競技の途中
先生の背中で涙をこらえた、
あの時の気持ちが鮮明によみがえり、
コウがかわいそうで泣いているのか
あの時の私がかわいそうで泣いているのか
自分でもよくわからなかった。

いや、あの時の母の気持ちが今になって
初めてわかり、泣いてしまったのかもしれない。

以前から子育てを他人任せにしてきた母に対して
恨みのような気持ちが自分にあることにとまどっていた。
子供を産んで、子育てに疲れてくると、
職業を持っている友人よりも
遠い日の若い母を妬ましく思っていた。
でも、そんな母の生き方をこんなふうに
ふっと理解してしまう瞬間が最近よくある。

今日は母に「ずっと子供のそばにいられて
アンタは幸せだね」と言われた。
「好きで外を飛び回っていたくせに」と
私はニコニコ笑って言い返した。