アンマンには猫がたくさんいて、私はたいへん嬉しい。
高級住宅街などはそうでもないが、ダウンタウンや私が住んでいる地域には、あの小さくて柔らかくて機敏で抜け目がなくて愛くるしい動物がそこいら中をうろちょろしているのだ。
特にゴミ捨て場周辺は確実な猫スポットなので、通りがかりに中を覗き込むことにしている。
するとたいてい、忙しそうに残飯をあさっているヤツと目が合い、とてもメイワクそうな顔で逃げられる。
これが非常に楽しいのだが、猫を見るために生ゴミも直視しないといけないのが難点だ。
ゴミは別に見たくないのだが・・・
アンマンの猫たちは概して痩せていて、薄汚れている。
猫同士の引っかき合いの跡なのか、鼻づらが黒ずんでいるヤツもけっこういる。
彼らは主に生ゴミを漁って暮らしており、人間を寄せつけない。
イスタンブルの猫たちとは大違いである。
あちらの猫たちは太っていて毛並みがよく、街の人たちが善意で置くキャットフードを食べて暮らしいるせいか、人なつこい子が多い。
もし将来生まれ変わるとしたら、ここの猫になりたいと、イスタンブル旅行中に20回くらい思った。
しかし実は、私の好みのタイプはアンマン猫の方である。
あの猜疑心の強さや毛皮の汚れ具合が、私の心の琴線に触れるのだ。
なぜだろう?
人生って不思議ね・・・
先日近所の食料品店で珍しくキャットフード(ドライタイプ)を見かけたので買い求め、その足でゴミ捨て場へ行って少々ばら撒いてみた。
すると、そこにいた猫は少し匂いを嗅いだだけで、食べてくれなかった。
どうも食べ物だと認識してもらえなかったようだ。
残飯の方がキャットフードよりいいっていうの~?!
ショックを受けてゴミ箱を覗き込むと、さっきまでその猫が漁っていた残飯が目に入った。
骨付きチキンの食べ残しがいっぱい・・・けっこう肉が付着している。
アラブ人の残飯は豪華なのだ。
キャットフード、完敗。
その後も何度か試した結果、キャットフードを食べる猫と食べない猫がいることが判明した(食べる猫の方が多い)。
幸いうちのアパートの庭に来る猫たちは食べてくれるので、見かけたら餌付けすることにしている。
なかには私の手の平から直接食べてくれる子もいる。うふふ~
ちなみにこれまでの経験によると、犬・ハト・亀・鯉・カモなどもキャットフードを食べるようだ。
ゴミ捨て場猫
うちの庭に出入りしている猫
鼻づらが黒くなった猫
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます