今回はフィレンツェの友人(=特派員)から最近届いた写真をご紹介する。(前回の記事はこちら)
5月4日にロックダウンの規制緩和を段階的に開始したイタリア。6月3日にはEU諸国やその他のシェンゲン協定加盟国、英国等からの入国制限が撤廃されて14日間の自己隔離の義務がなくなり、国内での州間移動の制限も解除された。(参考)
まだ感染状況が完全に収まってはいないのに、大丈夫なのかと心配になるが、夏のバカンスシーズンを前に観光客を少しでも呼び戻そうと必死なのだろう。観光産業の立て直しはイタリア経済にとって死活問題だもんね。
最近はフィレンツェのチェントロ(歴史的な中心地区)で、夜に地元の若者たちがあちこちのパブのオープンテラスに集まって、和やかにおしゃべりに興じている様子が見られるとのことだ。観光客がいないから街は歩きやすいし、お店も混まず、地元住民にとっては前より暮らしやすい面もあるのだろう。観光客不在のため閉まっているお店も多く、先行きが不安な面の方が大きいだろうが。
レプッブリカ(共和国)広場。それなりに賑わっている様子。
チェントロの劇場「テアトロ・ヴェルディ」は、19~20日に久々にコンサートを開いたらしい。
このコンサートでトスカーナ管弦楽団を指揮したのは、俳優みたいな外見の若手のダニエーレ・ルスティオーニ氏。ベートーベンの交響曲第3番(op.55)をやるって書いてあるけど、これって「英雄」ってやつかな?クラシック音楽には暗くて、よくわからないが・・・通し券を持っている人と、キャンセルになったコンサートのチケット代金の返金を受けずに寄付した人を招待して開かれたという。
ポスターには、「#stiamotornando(私たちは戻りつつあります)」というハッシュタグを添えて、「こんなに何か月も練習した後だから、どんなすごいコンサートになることか!」等と書かれている。期待させるね~
ダニー君(勝手にあだ名付けた)、来日してたんですね。オペラ界のプリンスと呼ばれてるんだ~
友人が見つけてくれた彼のインタビュー記事(日本語)
(おまけ)
トスカーナの夏の郷土料理「パンツァネッラ」(panzanella)のレシピ動画
固くなったトスカーナパンを水に浸してから絞って、適当な大きさに切ったキュウリ・紫玉ねぎ・トマト・バジリコと混ぜて、白ワインビネガー(赤でもいいと思う)、塩胡椒、オリーブオイルで味付けしたサラダ。トスカーナパンがなければ(日本で見たことない)カンパーニュやバゲット等でもいいと思が、食パンはお勧めできない。「濡れたパンなんか食えるか!」って方は、パンではなくて茹でた米を入れるといいかも。「インサラータ・ディ・リーゾ」(insalata di riso=ライスサラダ)という別の料理になってしまうが。パンツァネッラは材料が決まっているが、インサラータ・ディ・リーゾの方は、具は何でもいいようなので、冷蔵庫の余り物をフリーダムに投入しても、イタリア人に激怒されることはないだろう。
(終わり)