外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

規制緩和中のイタリア~フィレンツェ特派員からの写真~

2020-05-28 08:17:32 | イタリア

 

今回は旅行記を1回休みにして、最近フィレンツェから届いた写真をお届けする。

 

イタリアでは、2月下旬にコロニャ(新型コロナウイルス)感染拡大の中心地である北部の封鎖が始まり、3月9日の夜にコンテ首相が発表した政令で封鎖措置が全土に拡大された。長いロックダウンを経て、5月4日にようやく規制緩和が開始し、段階的に外出や出勤、商店・飲食店等の営業が許されるようになってきている。しかし、死者や新規感染者数の減り方は緩やかで、政府も規制緩和に慎重な態度を崩していないため、コロニャ登場以前の日常生活に近い状態に戻るには、まだまだ時間がかかりそう。

 

ともあれ、ソーシャルディスタンスの確保・マスク着用等の厳格な規則、そして感染への不安はあるにしても、食料品・医薬品等の必需品の買い物以外はずっと家に籠っていなければならなかった時に比べれば、今は州内であれば自己申告書なしで外出できるし、18日からはリストランテやバールなども開き始め、人々が感じる閉塞感はずいぶん和らいでいることだろう。経済的問題は別として・・・

 

フィレンツェでは最近、自転車に乗っている人が増えたと聞く。車が入れないチェントロ・ストーリコ(歴史的中心地区、旧市街)などに少し離れた地域から出向く時、以前はバスやトラムを使う人が多かったが、今は公共交通機関はなるべく避けたいと考える人が多いのだろう。運動にもなって一石二鳥だし。フィレンツェはこじんまりした街なので、自転車があれば一通り回れるのだ。

 

以前、封鎖が始まった当初のフィレンツェのチェントロの様子を教えてくれた友人(=私のフィレンツェ特派員)が、最近散歩した時に撮った写真を送ってくれたので、ご紹介しよう。(前回送ってもらった写真はこちら

 

規制緩和を受けて営業を再開した百貨店「Rinascente(リナッシェンテ)」(ホームページ) 

"La Normalita' e' la Nuova Bellezza"

「普通の生活は新たな感動だ」と書いてある(意訳)。

そもそも店名の「Rinascente」が「再生する、生まれ変わる」という意味であることを思うと、余計に感慨深い。まあ、私にとっては、ここはフィレンツェのトイレスポットなんだが。最上階のキレイなトイレが無料で使えるので・・・この案内記事にもトイレスポットだと書いてあるので、日本人の間では有名なのだろう。私も日本人の友達に教えてもらったのだ。

 

これは、H&Mのファッションブランド「COS」の店舗。日本にもあるらしいが、お洒落に無縁のあっしには関りのねえことでござんす…

"Siamo Aperti

Ci Siete Mancati"

「開店しています。

あなたたちに会いたかったよ」

 

 

 

"Siamo Cosi' Felici di Vederti"

"Grazie Per l'Attesa"

「あなたに会えて本当に嬉しいです」

「待っていてくれてありがとう」

 

 

"Ben Tornati!"

「お帰りなさい!」

 

 

どれも簡潔で短いメッセージでありながら、開店できる日を待ち焦がれていたお店の人たちの気持ちが真っすぐに伝わって来て、心を動かされる。さすがイタリア人、表現力が豊かだ。

 

 

ここはテイクアウトをやっている小さなパブ

 

店の前で並んで待つお客さん用の印が5つ付いていて、3番目の印には

" 3  Sei Sul Podio"

「3  表彰台に乗ったよ」

と書かれているらしい(薄くて読みにくいが)。

オリンピックなどで1~3位の選手がメダルをもらうために立つあの台だ。3位ってことだな、ふっ。

 

 

シニョリーア広場

 

パラッツォ・ヴェッキオ(ヴェッキオ宮殿、市役所)に面し、ドゥオーモやウッフィツィ美術館、ポンテ・ヴェッキオ(ヴェッキオ橋)等が至近距離にあるため、年中観光客で賑わっているこの広場も、今は閑散としているようだ。リストランテやバール等も、地元の住民が通うところはぼちぼち開店しているらしいが、こういった観光スポットの店は開けても客が見込めないため、閉めたままのところが多いそうだ。シニョリーア広場に面した店で営業を再開したのはホットチョコレートで有名な老舗のバール「リヴォワール」だけだという。(お店のホームページはこちら

 

ネットから拝借した写真。リヴォワール、入った記憶がない。覚えてないだけかもしれないが。記憶力がヤバいからな・・・

 

 

次にフィレンツェに行った時は、リヴォワールに入ってみようっと。いつ行けるようになるだろうか・・・スペインは7月から外国人観光客を受け入れ、入国者の2週間の検疫義務を解除するそうだから(こちらを参照)、イタリアも今年中には行けるようになるかな?

 

”Speriamo!"

「そうなればいいな!」

 

 

リヴォワールを扱った記事。1番目に載っている「Gilli(ジッリ)」はまだ閉店中の模様。

https://tabicoffret.com/article/73933/index.html

 

ジッリのホームページ

https://caffegilli.com/en/

 

 

ジッリでアペリティーヴォ(食前酒)飲みたいな・・・行きたい店のリストが長くなりそう。

 

 

(終わり)

 

コメント (2)
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