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河添恵子×エヴァ・ルトコフスカ対談(後編)#14-2 ポーランドと日本の共通点=日露戦争・情報分析・伝統文化

2019-06-08 02:14:56 | 林原チャンネル
河添恵子×エヴァ・ルトコフスカ対談(後編)#14-2 ポーランドと日本の共通点=日露戦争・情報分析・伝統文化


2019/06/07 に公開
#14-2
第1時大戦後の1918年に独立回復したポーランドですが、当時日露戦争で勝利した日本に、大変な親近感を抱いていたという。第2次世界大戦中は、小野寺信氏や杉原千畝氏をはじめ、優秀なポーランド情報士官との情報交換もあった。
20世紀の歴史を振り返りつつ、日本とポーランドの共通点を探る対談。後編!

「ノンフィクション作家・河添恵子」番組一覧:
https://goo.gl/5attTw

<プロフィール>
エヴァ パワシュ=ルトコフスカ(Ewa Pałasz-Rutkowska)
 ポーランド・ワルシャワ生まれ ワルシャワ大学日本学科教授 
 日本史・日本 ポーランド関係史を中心に多くの業績を残す 
 日本に留学経験もあり、東京大学客員教授(2001年)も務めている

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#14-2
<目次的な!>

・日露戦争時代、1904〜1905
・18世紀末~20世紀初めのポーランドは ロシア帝国・プロイセン王国・オーストリアといった強国により 分割統治される時代が続いていた
 第一次大戦後の1918年 ポーランドは123年ぶりに独立回復する
・ロシアに勝った日本に注目し、日本に親近感を得ていたポーランド
・敵の敵は友、親日国ポーランド
・ロシアの文化と政治
・ロシアの小説などの文化芸術には親近感を感じるが、政治にはそれを感じないのは何故か?
・ポーランド独立回復 1918年11月11日
・ユゼフ・ピウスツキ(1867年~1935年) 
 1918年 独立回復時のポーランド共和国・初代国家元首
 ポーランド社会党創設メンバー・独立運動家
・ポーランドは女性自立社会
・戦前から女性に参政権があった
・ウワディスワフ・シュピルマン(1911年 - 2000年)
 ユダヤ系ポーランド人のピアニスト・作曲家
 映画『戦場のピアニスト』(ポランスキー監督)のモデル
・ポーランドには女医が多い(特に歯医者が多い?)
・共産主義体制下のポーランド
・共産主義、社会主義体制国家では女性も大学に多く行き職に就いたといえる
・<ポーランドが共産主義国家だった時代>
 1945年7月に国民統一政府が樹立 
 ソ連の影響下に置かれ1952年に国名がポーランド人民共和国となる
 1989年9月に非社会主義政権が樹立
・キューリー夫人もポーランドの偉人の一人
・20世紀前半のポーランドと日本
・1919年3月6日 独立復帰後のポーランドと日本は国交を結ぶ
 ※2019年は日本とポーランドの国交樹立100周年
・パリ講和会議(1919年1月〜6月)
 第一次世界大戦後 世界の首脳が集った講和会議
 米国ウィルソン大統領が中心となり国連の創設も行われた
 日本からは西園寺公望元首相、松井慶四郎駐仏大使などが参加
・山脇正隆(1876年 - 1974年)
 参謀本部司令官(陸軍大将) 独語・仏語・露語・ポーランド語に堪能
 ポーランド大使館付武官(1921–1922年 / 1934–1935年)など歴任
 →日ポ交流(特に軍事的な)で大事な役割を果たした人物
・エニグマを解読(1932年)
 ナチスドイツ軍の暗号機「エニグマ」を解読したのは
 ポーランド人数学者の マリアン・レイエフスキほか
 ※その解読方法は後に英国に渡りアラン・チューリングらが発展させた
・情報(諜報)の共有と日ポ協力関係
・小野寺信(1897年 - 1987年)
 1941年より中立国スウェーデンでストックホルム駐在武官を務めた
 同国を拠点に欧州の戦局を正確に掴み、「ドイツ側の情報のみに頼るのは危険である」と何度も本国日本に警告
 多くの外国語に堪能で 情報収集能力に長けていた情報士官
・ポーランド人が情報・諜報の仕事で力を発揮した理由は?
・第2次大戦中の日本とドイツのこと
・防共協定(1936年)
 共産主義(コミンテルン)に対抗する共同防衛をうたった条約
 日本語の文書の表記は『共産「インターナショナル」ニ対スル協定』
 ドイツ側の代表はリッベントロップ外務大臣
・ポーランド人から得た大切な情報
・ドイツとロシアに分割統治されポーランド政府はイギリスへ亡命していた戦中、地下活動も含め、亡命政府との情報のやりとりは適宜あった
・情報分析は現代の日本にはもっと必要なこと
・日本が見直すべきポーランドとの関係
・何故河添恵子はポーランドにこだわっているのか?
 →戦前のポーランドとの関係をクローズアップすることは現代の日本に有益なこと
・民族のメンタリティは隣だからといって親しみがあるわけではない
・日本人はわかりにくい民族と世界からみられている→そうですか?
・ポーランド語と日本語
・他国・他文化を理解するということ
・日本学科の学生たちの進路(21:24)
・「ワーキング・ホリデー制度の協定」(2015年)
 ポーランドは日本がワーキング・ホリデー制度を導入した
 13番目の国であり 東欧地域では初 一年間の滞在が許可される
 ※来日・署名したのはコモロフスキ前大統領(2015年2月)
・日本で苦労することは何か?
・日本で働くことで大変なことは?→人間関係
・ルトコフスカ先生のこれからの活動(24:14)
・『日本・ポーランド関係史』
 エヴァ パワシュ=ルトコフスカ、アンジェイ・タデウシュ ロメル(著)
 柴 理子(翻訳)(2009年 / 彩流社)
 →これの続きを出します!とルトコフスカ先生
<質問コーナー>(26:42)
Q. 何故多くのポーランド人が日本に興味を持つのか?
・柔道などの日本の武道に興味を持つ外国人もポーランドなどの中欧やユダヤ系に多い
・ポーランド人が好む日本の伝統文化
・ポーランドは能が好き、チェコは狂言好き
・ポーランドでは先祖の霊を敬うお祭りがあって、能に近いとのことを聞いた
・ルトコフスカ先生の娘さんは田舎歌舞伎の研究(文化人類学)をしている
・「黒森歌舞伎」(山形県酒田市)にも観に行ったことがある
・田舎歌舞伎は神道の要素もあり日本的(神社に奉納します)

#日本ポーランド国交樹立100周年 #日本に興味を持つポーランド人 #情報・諜報の仕事

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#14-2
収録:2019年3月28日 時間:32分

ノンフィクション作家、河添恵子さんの番組が林原チャンネルで配信中!中国問題の専門家として知られる河添さんの、実はそれだけじゃ無い!本当の姿をお届けします。
「中国のことは好きでも嫌いでもなく、私はただ、ありのままの中国を見ているだけ・・・」
決してブレることなく燃え上がる、この世界をありのままに見る、ノンフィクション作家としての河添恵子魂をどうぞキャッチしてください!

「ノンフィクション作家・河添恵子」番組一覧:
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河添恵子先生宛へのメール:info@hayashibara-ch.jp

<プロフィール>
河添恵子(Keiko Kawasoe)
ノンフィクション作家。1963年千葉県松戸市生まれ。
名古屋市立女子短期大学卒業後、1986年より北京外国語学院、1987年より遼寧師範大学(大連)へ留学。1994年に作家活動をスタート。
「トランプが中国の夢を終わらせる」(ワニブックス・2017年)ほか著書多数。
「世界の子どもたちは今」「アジアの小学生」シリーズなどの、小中学生用の図鑑(学研)も、ぜひお手に取ってみて下さい(図書館にあるはず!)。
河添恵子著書一覧(Amazon):https://goo.gl/UdpASJ

製作・著作:林原チャンネル