台灣媽祖日記

海の女神・媽祖などの研究調査のための台湾滞在記 日本の媽祖・天妃信仰も紹介

安平開臺天后宮 《台湾媽祖史5》

2005-02-14 | 媽祖と研究
ゼーランディア城があった安平の天后宮は、1661年にオランダを破って上陸した鄭成功が、媽祖の故郷の湄洲から媽祖像を迎えて創建したとHP(ブックマーク)には載っています。鄭成功ゆかりということで「開台天后宮」と呼ばれていますが、1920年に日本人相良吉哉が編集した『台南州祠廟名鑑』には鄭成功死後の1668年創立となっています。

『台灣府誌』(1696年成立)など清代の地誌には、もと「天妃宮」と称したと記載されているので、天后に授封される以前の鄭氏政権時代にあったことは、間違いないでしょう。場所は「安平鎮渡口」すなわちかつての湾口部に面していたようです。

植民地時代に日本人によって小学校に改築され、いったん廃絶しましたが、1962年に水師衙門跡地に場所を移して再建されたそうです。1990年代に改修されて現在の壮麗な姿になりました。正殿正面の神龕中央の大媽・二媽・三媽は共に140cmを越える大きな座像で、手足が動くいわゆる「軟身」媽祖です。

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