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評価4
再読(前回2019年8月11日)。
成瀬純一という青年が不動産屋に押し入った男に頭を銃で射抜かれて瀕死の状態で病院へ担ぎ込まれた。そこで世界初の脳移植手術が行われて彼は順調に回復し始めるのだが、生来の彼の性向にそぐわな狂暴性が表れ始める。ドナーの性格が自分に乗り移りつつあることを疑った純一はその謎の解明に一人乗り出すのだった。
年老いて行く政界の長老たちが自分の頭脳の延命を図る計画の一つとして企てた脳移植手術計画に踊らされてしまった純一が最後の最後まで自分を乗っ取ろうとするドナーと戦う場面が読み応え十分!心臓死や脳死のとらえ方をさぐるような作品と言えるだろう。しかし、警察を含めた権力側の怖さを感じぜずにはいられない。