新白堊スポーツ - since 2004.09.18

'23.3.6以前の記事は旧白堊スポーツ(カテゴリーorブックマーク)で!
野球部記事は'04.9まで遡れます。

白ゆき姫殺人事件ー湊かなえ

2024年05月13日 | 読書


評価2

再読(前回2017年8月6日)。
「白ゆき」という人気の洗顔石鹸を製造している化粧品メーカーのOL三木典子が殺された。この事件はネット上で話題となり、犯人は同僚の城野美姫ではないかと噂され、週刊誌でもそれを匂わす記事が掲載されてしまう。美姫は行方をくらましたまま、週刊誌記者の赤星が美姫の地元や同級生・同僚を取材して回るとと美姫が犯人であることを立証するような思い出話や噂話が次から次と・・・ネット社会に翻弄される人々の姿を多角的にとらえた作品。

巻末に90頁にも渡るネット上に溢れたコメントや週刊誌・新聞記事が掲載されていてなかなかの臨場感。で、は、あるが、事件内容のサスペンス度が希薄過ぎる。まるで、映画用の小説風味なので低評価にせざるを得ない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

海ー小川洋子

2024年05月13日 | 読書


評価5

再読(前回2022年10月22日)。

①海
②風薫るウィーンの旅六日間
③バタフライ和文タイプ事務所
④銀色のかぎ針
⑤缶入りドロップ
⑥ひよこトラック
⑦ガイド

何度読んでも小川洋子の作品は飽きないし面白い。
海の「鳴鱗琴」、バタフライ和文タイプ事務所の「活字管理人」、ガイドの「題名屋」など登場する楽器や職業がとてもユニークで独特だ。で、官能小説が苦手だという小川さんがそれに挑戦したバタフライ和文タイプ事務所に登場する淫靡な文字の数々と表現には笑ってしまった。

私のイチオシは風薫るウィーンの旅六日間。
昔の恋人を訪ねてはるかウィーンまでやってきた琴子小母さんの可愛げな行動とウィーンの美しい町並みがマッチした物語に引き込まれる。オチも効いている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする