社会人のネタ探し生活~ネタの倉庫~

ありふれた日常からネタを探しています。会話のとっかかりやアイデアの素材、自分の成長などに役に立てたいです。

「レマン湖の釣り人」

2009年02月22日 21時40分22秒 | 寓話

 目の前の課題を解決することに意識をとられてしまい、
その未来にどんな最終目的があるのかを見落としがち
ですよね。そんなことを考えさせられる「レマン湖の釣
り人」という寓話です。 

「レマン湖の釣り人」

 スイスのレマン湖という大自然に囲まれた湖に、日本人
が観光に訪れました。

 近くの湖畔でボーと釣りをしている釣り人を見かけ、
近づいて、こう言いました。

 「魚がこんなにたくさんいるのだから、網を使えばいっ
 ぱいとれますよ」

  すると釣り人は「網でたくさんの魚をとってどうする
 のですか?」と聞き返しました。

 「魚を市場にもっていけば、いいお金になるじゃないで
 すか」

 「お金に換えてどうするのですか?」

 「お金があれば、この湖のほとりに別荘を建てることも
  できるじゃないですか」

 「別荘を建ててどうするのですか?」

 「別荘があれば、一日、ボーと釣りを楽しめるじゃない
  ですか」

 「・・・・・・」

 『ワンランク上の問題解決の技術』(横田尚哉) より


心に響く結婚スピーチ

2009年02月21日 07時54分40秒 | 言葉

 昨日、同僚から結婚式の招待状をいただきました。
 プライベートでは会ったことがなく、それほど親しい同僚で
はなかったので、正直驚きました。
 結婚式というキーワードで、印象に残っているスピーチを2
つ思い出しました。

■まずは一つ目。
 これは、テレビドラマ「ほたるのひかり」で藤木直人さんが
演じる高野部長が結婚式でスピーチした内容です。
 
  かの「グレタガルボ」(ハリウッドの伝説的女優)はこう
 言いました。
  これまで見たもので最も美しかったものは腕を組んで歩く
 老夫婦の姿であったと。
  私にとっても長い年月をともに寄り添いともに歩んできた
 夫婦の姿は美しく憧れでもあります。
  かの「ニーチェ」も夫婦生活は長い会話だといっています。
  黙っていては伝わりません。思いはことばにしなければ伝
 わりません。
  どうかお二人も末永く会話がはずむ笑顔あふれる暖かなご
 家庭を築かれることを心からお祈り申し上げます。
  本日はお招きいただきまことにありがとうございました。

■二つ目。
 これは、どこでで聞いたのかは忘れてしまいましたが、たぶ
んテレビドラマか何かだと思います。

  薬指は5本指のなかで一番弱い指と言われています。神経
 が一番通っていないのです。
  弱いところを補うあうから結婚指輪を薬指にはめる風習が
 できたという説があります。
  結婚指輪だけではありません。補いあうのが結婚生活です。
  どうか結婚指輪を薬指にはめるように、おたがい支えあい
 笑顔あふれるご家庭を築いてください。

二つともなかなか心に響く言葉ではないでしょうか。
言葉には、力がありますね。


芸能人のブログのリスク

2009年02月16日 18時20分46秒 | 発見
 最近、ブログを書く芸能人や著名人が増えていますね。
 ブログを書く芸能人って勇気があるなと思います。
 近頃よくある「ブログの炎上」のことではありません。
ブログを公開するというのは、その人の外見や芸ではなく、
人間の中身で勝負することにつながるからです。
 
 ある芸能人のブログをはじめて見たときのことです。
 テレビでは悪い印象はなかった方なんですが、ブログの文章
と内容がひどいことひどいこと。急に薄っぺらな人間に見えて
しまいました。(自分のことを棚にあげてですが…。)ブログ
を見なかったらこんな感情は持たなかったでしょう。
 
 芸能人のブログが増えるのは、ファンにとってはうれしいこ
とです。
 でも、芸能人がブログを書くというのは、ある意味リスクを
負うのだと思います。
 とくに俳優や女優、アナウンサーなど、あまりトーク番組に
出ない方は、ブログの文章と内容でその人の人間性が判断され
てしまうのではないでしょうか。ブログを見てより好きになる
人もいるでしょう。逆に、ブログを見て幻滅する人もいるので
はないでしょうか。私のように。
 
 メディアに出ている方のブログは、リスクを承知で書かれて
いるのかなぁ、と芸能人のブログをぼんやり眺めながら考えて
しまいました。

ハンドルネイムと私の性格の関係

2009年02月14日 22時55分51秒 | 寓話

インターネットをしているとさまざまなハンドルネイムに出
会います。
 きっと深い意味があるんだろうなと思うものもあれば、
名前をそのままローマ字表記しているものもあります。

 私は、パソコンを使い始めたときから「胡蝶」というハンド
ルネイムを使っています。
 パソコンを使い始めてすぐに、ハンドルネイムを入力しなけ
ればいけない場面に遭遇し、とっさに思いついたのが、この
「胡蝶」でした。なぜとっさに思い浮かんだのがこの言葉なの
か。

 実は、私の性格が関係しているのです。

 私は、日常のさまざまな場面でよく後悔をします。自分でも
嫌になるほどです。
 今では、昔からこうなので、生まれもっての性格なのだろう、
となかば諦めていますが、なんとかならないものかともがいて
た時期もありました。ただ、大学生のとき、この性格とうまく
つきあっていくことができるある言葉に出会いました。

 それは、今から2000年以上も前の中国の思想家である
荘子の言葉でした。
 荘子には、「胡蝶の夢」という寓話(※1)がありますが、
それがまさに私にとっての救いのメッセージでした。

 今でいう「自分探し」をしていた頃でしたから、この寓話の強
烈なメッセージで心を射抜かれたことを今でもよく覚えていま
す。
 大学を卒業し、パソコンを使うようになったとき、まだこの
言葉が頭の中に鮮明に残っていたから、とっさにハンドル
ネイムにしたのだと思います。


 他にも同じような趣旨を示す気に入っている言葉が2つあり
ます。
 経済評論家の勝間和代さんの言う「起きていることはすべて
正しい」や五木寛之さんの著書でよく登場する「わがはからい
にあらず」という言葉です。

 これらの3つの言葉に助けられながら、自分の嫌な性格となん
とかつきあって生きているのです。

※1
「荘周夢為胡蝶」(荘周、夢に胡蝶となる)
               『荘子(斉物論篇)』より

  以下、私の解釈です。

   荘周は夢のなかで1匹の胡蝶(チョウ)になっていまし
  た。優雅にひらひらと舞っていて自分が荘周なんてことは
  これっぽっちも頭にはありません。ふと目を覚ますとまぎ
  れもなく自分は荘周です。
   ここで荘周はこう思ったのです。
   荘周が夢で胡蝶になったのか、胡蝶が夢で荘周になった
  のか。
   ふつうに考えれば前者であり、荘周と胡蝶は別ものと考
  えるのが一般的かもしれません。
   しかし、後者ではないとは断言できるのでしょうか。
   荘周と胡蝶は別ものと言い切れるのでしょうか。
   ただ、そんなことを考えるよりも、目の前にある現実を
  あるがまま受けいれて、悠々と楽しく生きていく。
   それだけでいいではないか、と荘子は言っているのです。


■■『荘子』豆知識■■

 ○『荘子』は、内篇七篇、外篇十五篇、雑篇十一篇から構成。
  諸説はありますが、内篇だけが荘子本人により書かれたも
  のと言われています。

 ○荘子は、名を周といい、2000年以上前の中国の戦国時
  代の宋の国(今の河南省)に産まれた思想家。
  老子とともに道教の始祖とされる人物。老荘思想と言われ
  ることもあります。

 ○老子は政治色が強いのに比べ、荘子は世俗を離れた無為
     自然の思想が基本。

■■老子と荘子の思想■■

 異論もあるかもしれませんが、両者の思想を簡潔にまとめて
みました。

○老子は、世の中に存在するすべてのものは、それを存在たら
 しめている根源があるといいます。それが「道」です。「道」
 は、それほど大きな働きをしているにもかかわらずいっさい自
 分を主張していません。人間もこういった「道」のありようを
 自分のものにできたとしたら、厳しい現実をしなやかに生き抜
 くことができる、という思想です。

○荘子は、老子と同じく「道」の存在を認めています。
 荘子は、「道」という考え方にたてば、善いか悪いか、美し
 いか醜いか、などという価値観は本質的な違いはないといいま
 す。しかし、人間は世俗の価値観に一喜一憂して、つまなない
 ことにこだわり、あくせく生きています。世俗の価値観を超越
 して、もっとしなやかに自由に生きていこう、というのが荘子
 の思想です。


恋と鞄

2009年02月12日 21時17分55秒 | 疑問
 朝の通勤電車の車中でのことです。
 女子高生が持つボストンバック型の鞄の底がちらっと見え、
そこには男性の名前が書いてありました。
 
 彼氏の名前なのでしょう。「私の彼氏よ」と言わんばかりに、
紺色の鞄に白色の文字がくっきりと主張しています。
 それを見て直感的に、しょうもないことを考えてしまいまし
た。
 
 その彼氏と別れたらどうするのだろうか?
 新しい彼氏ができたらどうするのでしょうか?
 
 あの白文字は何で書いているんだろう。どう見ても簡単には
消せそうにもありません。
 仮に消せたとしても少しでも跡が残っては、さぞかし都合が
悪いことでしょう。
 新しい彼氏ができたら上書きするのでしょうか。
 
 そんなしょうもないことを考えながら出社したわけですが、
同僚にこの話をしたら一言で片付けられました。
「彼氏と別れたら鞄を買い換えるんじゃないの」
 
 恋の数だけ鞄が必要ってことでしょうか。

人のやさしさと便利さ

2009年02月05日 20時15分27秒 | 発見

  先日、電車を降りホームを歩いていたときのことです。
  前方に押し車を押しながら、のっそりと歩いているおばあちゃ
んが見えました。その先には急な上り階段があります。上った
先が改札となっているのです。今、バリアフリー工事をしていて、
エレベーターはまだありません。

 背中を丸め、押し車を懸命に押す細身のおばあちゃんがあの
階段を上るのは、どう見ても無理です。案の定、階段を目の前
に立ち止まってしまいました。

 ほっそりした腕で必死に押し車を持ち上げようとしています。
ただ、持ち上がる気配すらありません。
側を通る通行人は、困った様子に気づいていないのか、それ
とも気づいていないふりをしているのか、無情にも手伝うこと
はありませんでした。私が手伝おうと思い足を速めました。

 かなり近づいたときです。
20代から30代くらいのOL風の女性がかがみこんで、その
おばあちゃんに話しかけました。
 すると、その女性はひょいっと押し車を持ち上げ、おばあちゃ
んと一緒に階段を上がって行きます。

 二人並んでおしゃべりしながら階段を上がる後ろ姿は、何やら
楽しそうにも見えました。こういうのってなんかいいなぁ。
助け合って生きていくってこういうことだよな。私は自然と笑み
がこぼれているのに気づきました。日頃、仕事で地域福祉の推進
に携わっていますが、こういったことが当たり前になるといいで
すよね。なんだかうれしい気持ちになってきました。

 ふと、バリアフリー工事のことを思い出しました。エレベー
ターのバリアフリー工事が終わるとこの駅も便利になるでしょ
う。でも、もうこんな光景を見ることがなくなるかもしれません。
 急にさびしい気持ちが遠くからやってきました。

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