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歌う介護士

看取りをしたご入居者から「あなたの声は癒される」と。お一人一人を思い浮かべながら、ずっと歌い続けています。

施設に入居する理由

2009-04-13 23:03:46 | Weblog
私が知るのは有料老人ホームだが、いわゆる介護保険施設入居もそれほどの違いはないだろう。
最も違うといえば、有料老人ホームは「本人の意思で入居」する人たちがあるというところかもしれない。

施設の生活も、自立(生活に人の手を借りなくて行える)している間は不自由なく暮らせる。また、自立の高齢者を対象とする施設もある。
勤務先も混在である。が、1年経つごとに本当の自立で生活できる人はほとんどいなくなる。悲しい現実である。


1、自宅は処分して終の棲家として入居する。
  ・連れ合い・子供のいない人が多い。
  ・女性でも自ら働いてきた人が多い。
  ・何らかの後見人をつけている。(認知症に関わらず)

2、自宅はそのままにして入居してくる。
  ・家族が近くにいる。
  ・同居していたが、本人の身体機能が衰え家族で世話が出来なくなった。
  ・万が一のことを考えて入居場所を確保した。
  ・家族に迷惑をかけたくない。
  *一人で生活していたが支障をきたして急遽施設入居を決めた。
  *認知症のため、すぐ忘れてしまう。
  *活動的で徘徊があった。(近所迷惑だった)
  *世話していた家族がうつ状態になりそうだった。

2-*、これがスタッフ泣かせになる入居者である。

しかし、よくしたもので、AさんとBさんが鉢合わせしたらトラブルになりそう!と気を配ってみていると、本人たちは別々の時間に行動しているのだ。
これは意外な発見かも!
申し合わせなどしなくても本能が危険を察知している?

家族は自宅で24時間365日休日なしである。
私たちは9時間で仕事を終える。
切り替えが出来るから何とか我慢も出来るし給料という見返りもある。
うちの施設は「家族とともにするケア」を行っている。
家族もチームの一員となっていただいている。
毎日、一日おきに来られる家族もある。スタッフが大変だろうというお気持なのだと思うが、頭が下がる思いである。
狭い施設なので、スタッフは常に家族の眼に晒されているからストレスにもなるのだが、慣れてしまうとそれほどではなくなる。ご入居者を介した同志のような錯覚か?若いスタッフのことを可愛がってくださっている。

スタッフが忘れてはならないのは、家族に全てを任せてしまうのを当然とすることだ。ケアはあくまでも私たちの仕事。親しくなると、つい忘れがちなので改めて気付かせるように仕向けている。