行雲流水の如くに

韓国とどう向き合うかーーー冷静な対応が求められる

日本人は韓国のことになると冷静になれないようだ。
ヘイトスピーチなどは論外にしても、現状の客観的な事実を把握せずに感情論が先行する。

まず抑えておくべきは、文在寅政権と韓国民とは一体ではないということだ。
文政権の支持率は8割近くあったものが今や4割台だ。
米朝会談の失敗で大きく痛手をこうむったのは金正恩と文在寅である。
米国は「核を持ったままの朝鮮半島統一」を望まなかったのだ。
トランプは会談冒頭から全面的な非核化を要求したようで、会談決裂は選択肢の一つであったのだろう。
文政権は韓国民の「一時の感情の激高」で出来上がった政権であると理解して対応すべきなのだ。

次に抑えておくべきは日本と韓国との経済的な結びつきである。
日韓の貿易総額は約9,3兆円(輸出6兆円で輸入が3,3兆円)で、これは中国、米国に次ぐ第3位だ。
しかも圧倒的に日本の出超である。日本は多大のメリットを得ていると理解すべきなのだ。
その結びつきは東アジア各国に多国籍企業が生産ネットワークを構築した結果、工程間分業が進展し今や切っても切れない関係にある。
しかもその内容を見ると電気機器、精密機器、機械などの日本が得意とする分野でこれからも成長が見込めるのだ。
だからその結びつきは「相互補完的」であって、一部の自民党議員が「経済的制裁」を持ち出すのは木を見て森を見ないたぐいだ。

もう一つ見過ごしにできないのは、韓国から日本に来る観光客は754万人に達する。
韓国民の二割近くが日本に来ていることになる。本当に日本が嫌いならばそんなに来るだろうか?
政権同士がメンツをかけてもしくは何等かの政治的意図のもとにいがみ合っているようだが、我々国民はそんな流れに惑わされないほうが良いだろう。


さらに補足的に抑えておくとすれば、韓国は「鏡で見た自分の姿」だという認識が必要だ。
脳科学者の中田力氏は次のように述べている。
「日本人の染色体が、中国人、台湾人などのそれとは明らかな違いを示す一方で、韓国人の染色体とは、確率論的に有意の差が見られないことは確認されている。単純化して言えば、日本人と韓国人の遺伝子プールは、基本的に同じと言っても過言でないほど近いのである。中東における絶え間ない対立同様に、兄弟喧嘩は性質が悪い。」

将来的に「東アジア共同体」的なものを作り、この地域に平和と安定をもたらすべきである。
その時に核になるのは「日韓の友好」であって意図的に対立を煽るべきではあるまい。
このところの日本には余裕が感じられない。もう少し肩の力を抜いたらどうだろう。
「寛恕」(かんじょ)ーー度量が広くて思いやりのある事ーーを心掛けようではないか。

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