中国の習近平3期体制が始まった。
ここまで露骨に側近人事をするとは、という当惑が世界中に広まった。
胡錦涛を頭にした共青団グループを排除するやり方は、裏に何かあったのではと連想せざるを得ない。
今月初旬に「習近平軟禁説」が流れたが、それに近い動きがあったのかもしれない。
習近平は独裁体制を築いたが、このことが「終わりの始まり」だ。
もはや従来のような高成長は期待できない。
すでに中国は投資バブルに汚染されている。
いつ崩壊してもおかしくないのだが、「隠れた政府保証」でバブル崩壊が起きない。
しかし確実に金融機関の体力を蝕むだろう。
富が特権層に集中しており、その格差解消を目指して特権層をつつけば強い抵抗を受ける。
その抵抗を恐れて改革を怠れば国民の怨嗟の声が指導層に向かう。
このような国民の声をなだめるためには経済成長が必要だが、今のような「ゼロコロナ政策」ではまず無理。
中国は対米持久戦に腹を括る。
台湾問題がクローズアップされるが、真の戦いは技術競争にある。
特に次世代人工知能・量子情報・集積回路など。
日本もこの分野に参戦しなければ三等国の地位に甘んじることになる。
今後は否応なく「信頼ある自由貿易」になる。
信頼できる相手とだけ自由貿易をやる体制に向かいつつある。