菅官邸なり総務省はNHKをどう見ているか?
朝日新聞論説委員田玉恵美氏のコラムが生々しい。(2021,4,7)
1月の末に田玉氏が描いた記事について総務省から呼び出されたという。NHKの値下げについての記事への抗議だった。
見解の相違はお互い議論すればよい。
しかし総務省の担当課長の次の発言は看過できない。
「NHKの経営に自主自立なんてないですから。そんなことおっしゃる方は初めてなんでびっくりしてます。自主自立は放送番組の編集の話。人事も金も握られてる。もうちょっと制度を勉強してください」
安倍、菅政権は陰に日にNHKに対して圧力をかけ続けてきたが役人にもその毒が蔓延しているようだ。
NHKの経営は視聴者からの料金で成り立っている。
放送の自主自律の堅持が公共放送の生命線、国家の意向に従うのならば独裁国家の公共放送と変わらない。
ところがこの公共放送の自主自律を堅持すべきNHKの会長前田晃伸の評判も芳しくない。
最初は「経営の独立性を守る」などと威勢の良いことを言っていたが、いまや菅官邸の軍門に下り見る影もない。
一方では内部に対し、「逆らえば飛ばす」という強権的手法を見せつけているという。
最近のNHKの報道姿勢は、菅首相忖度が目に余る。
①菅首相への質問で不興を買ったニュースウオッチ9の有馬キャスターやクローズアップ現代の武田キャスターを降板させた。
②緊急事態宣言の菅首相会見を延々垂れ流し放映
③ネットで東京五輪の生配信しているが、「オリンピック反対」などの声が聞こえた途端、音声が30秒消えたという。
国民の大切な公共放送を政権の御用マスコミへ変質させる菅首相と武田総務大臣の暴走は独裁国家と変わらなくなる。