行雲流水の如くに

デフレからインフレが当たり前の世界になるのでは

物価上昇の波は2011年の後半から起きている。

これはコロナ過によるダメージがある程度おさまって、生産活動や消費活動が活発になったからだろう。

そこへ今年二月にロシアによるウクライナ侵攻でエネルギ―価格が暴騰した。

 

一方長期的なトレンドとして、

①高齢化や労働人口の減少(日本ではすでに始まっており、中国でその兆しがある)により供給面がタイトになる。

グローバル化の終焉によりブロック経済が進む。

従来のように安いものを簡単に仕入れることが難しくなり、必然的に価格が上がる。

 

物価高騰を抑えるために各国政府は金利引き上げを始めた。

ただわが国は、政府・日銀の頑迷固陋さなのか決断不足なのか「異次元金融緩和」を維持している。

為替介入などでは焼け石に水、国民は来年春までは物価高騰に甘んじなければならない。

もっとも、春以降物価が下がる保証はないが、金融政策変更の動きが出れば確実に円高に振れる。

 

1990年以降、中国の台頭と日本の停滞はコインの裏表の関係だった。

ところがここにきて習近平の経済政策は、

国家資本主義を教科書通りに行うようで、自由な発想の民間経営者のマインドをつぶすもの。

しかも「ゼロコロナ政策」を金科玉条の如くに行うから始末に負えない。

逆にここに日本復活の目がある。

 

今後日本では「人手不足」が顕在化する。

低賃金でしか人を雇えない企業は、必然的に市場から消えざるを得なくなるだろう

インフレ対策は給与ベースの引き上げや最低賃金の引き上げでしか乗り切れない。

当面をつくろう弥縫策(ガソリンや電気代の補助など)ではツケを先送りするだけ。


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