コロナウイールスによる感染が再拡大している。
大阪ではすでに医療体制の崩壊が叫ばれ、東京都を中心とする首都圏も危うい状況だ。
即座に「緊急事態宣言」を発すべきなのだが、官邸、大阪府の吉村知事、東京都の小池知事らは右往左往するばかり。
それともそれぞれが別の思惑を抱えて動きが取れないのか、何とも歯がゆい限りだ。
こんなさなか混乱にさらなる拍車をかけているのが菅首相のワクチン供給に関する発言。
首相は「9月までにめどが立った」と主張する。
しかし首相が訪米中にファイザーのブーラCEOと電話会談したが、外務省のホームページにはブーラ発言は「日本政府と緊密に連絡していきたい」とだけ。これでは日本流で言う「その件は検討します」レベル。
野党にその点を追及されて、首相答弁は「詳細は差し控える」と5連発。
国民の関心事項をまともに応えない安倍・菅政権の悪しき慣習を引きずったままだ。
東京都議会自民党もエゴ意識丸出し。
高島議員会長は二階幹事長に面会し、「蔓延防止等重点措置」の適用地域に対し、コロナワクチンの重点的供給を要望したという。
一体東京都民からそんな要望が出ているのだろうか?
国民全体にワクチン接種が1%未満、さらには医療従事者に対して25%程度にとどまる。
優先的に医療従事者から接種すべきであろう。
自民党議員団が先走って要望するような話なのか疑問だ。
感染防止対策にもっと知恵を絞るべきであろう。
「貧すれば鈍す」に陥るな。
「寡(すく)なきを患(うれ)えずして均(ひと)しからざるを患(うれ)う
(論語)
物資が少ないことを心配する必要はない。それよりも、人民が不平等だという不満を抱くことを一番心配すべきである。