行雲流水の如くに

人間通になるためには

人間通になることは難しい。

だいたい自分が何者かわからないのに人のことがわかる筈がない。

ただ先人の言を味わえば、それなりの理解は出来るだろう。

子曰く、これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者は、これを楽しむ者に如かず。孔子

この言葉は分かりやすい。

人のことをあれこれ考える前にまず自分の軸をしっかりさせよ、と言っているように思える。

 

スイートアリッサム

この花がこんな寒さの中でも元気なことが驚きである。

 

心理学者のアドラーは、

人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである、と断言している。

私のようにほとんど隠遁生活をしていると、そんな悩みは少なくなったが、現役の人は大変だと思う。

「仕事そのものが嫌になったということより、仕事を通じて他者から批判され叱責されることが、かけがえのない「わたし」の尊厳が傷つけられるようで嫌なのだ」

これはやはり対人関係の悩みだ。

時には開き直ることも必要だと思う。

私が現役のころ、煮詰まると、次の歌を口ずさんだ。

憂きことの なおこの上に 積もれかし 限りある身の 力試さん 

山中鹿之助

 

犬や猫が癒されるというのは「対人関係にあるような悩み」が無いからだろう。

2008,12


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コメント一覧

megii123
楕円と円さん
若いころは「自力」を頼むところがありました。
しかしだんだん年を取ると限界がわかってきます。
あるいは自分の力ではどうにもならないものがあるということも分かってきます。

そうすると親鸞の言葉がものすごく身近に感じられました。
「善人なおもって往生を遂ぐ、いわんや悪人おや」

「対を断つ」深い言葉ですね。
megii123
kenちゃん
龍源寺住職だった松原泰道師は「心の杖言葉」を持ちましょう、と言われます。
確かに「杖言葉」は大事ですね。
この言葉はやや「自力」の匂いがしますが、若いころはそれも必要かと思います。
dsnchar1
こんにちは。
そうですね。養老孟司さんは「人間は常に他人のことを考えている動物である」と言っていますね。だから脳が大きくなった(笑)。
偉いお坊さんも「絶対」の本当の意味は「対を絶つ」ということであり、他人と比較することからの脱却が悟りの境地だと説いていますが、死んで「二元」が「一元」に戻るのを待つより仕方が無いと悟っています。
knsw0805
「行雲」さん、こんばんは。
「憂きことの なおこの上に 積もれかし 限りある身の 力試さん」山中鹿之助とあります。
山中鹿之助と言えば、尼子十勇士の筆頭にして、尼子家再興のために「願わくば、我に七難八苦を与えたまえ」と三日月に祈ったという話は余りにも有名ですが、「限りある身の 力試さん」の4句5句が良いですね。好きですね。「煮詰まると、次の歌を口ずさんだ」とありますが「行雲」さんらしいです。もっと我に試練を!!
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