演劇人 RAKUYU

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アウトライン2

2010年03月03日 | インポート

当初、私たち劇団メンバーは子どもから大人まで、男、女、初心者OK「誰でも楽しく参加できる団体」ということで勧誘しています。名前の由来はそこからきています。「楽しく遊ぶ」「しい友達」といった以外にすばらしい言葉RAKUYUが生まれました。

2作目も全員参加で沖縄の民話から「笛吹きカナシー」という

作品を30名ぐらいのメンバーで作り上げました。ここでは

ボランテイアで御坊中学校の美術部の生徒さんに協力を

頼みました。舞台いっぱいに横16m高さ6mの背景画を

夏休みの期間を使って製作してくれました。台本にある

「沖縄の熱帯雨林・南国」のイメージを自分たちで考えて

もらっての、初めての共同作業だったようです。彼らにも

いい体験だったと思います。このとき公演していく上での

課題が見えてきました。

まず、いい作品が必要であり、それを作り上げるだけの

人数スタッフ・キャストが必要、そして、会場を満席にでき

るほどのお客さんが必要、呼び込んでくれる運動員の皆

さんが必要、これらの条件が一つになった時、はじめて

大きな動きになっていい作品、いい公演ができるのでは

ないでしょうか。思いと現実は違いますが・・・

この頃から、子どもの数が一挙に増え始めました。そこで

子どもたちだけの演劇発表を企画するようになったのです。

「のらねこハイジ」という作品では20名近い子どもたちが

参加。鶴の恩返しで有名な『夕鶴』では5名の子どもたちが

参加。結成当初からいた子どもたちが成長し、新しく入っ

てきた子どもたちの目標になっていきました。いい意味での

タテ社会が機能しました。そして、この2本立てを持って

再度、龍神村への移動公演を実現させ、今度は龍神の

地元のこどもたちが劇に参加するといった試みもしてみま

した。手ごたえのある感触を得て,帰って来ました。

この後も、子どもたちだけの発表をしています。

劇団の一つの目的でもある「地域社会での青少年の

健全育成」ということが実を結んでいます。

その流れの中、次の作品では外国の童話作品『モモ』に

挑戦です。主役は高校生、小中高生20名が中心で、脇を

大人が固めるといった若いエネルギーを感じる舞台にな

っていました。観客800名、スタッフ・キャスト総勢45名。

この頃から、どうすれば機能的・合理的にすればよいのか。

次から次へと問題が出てきます。効果的な練習・お互いの

チームワーク・綿密な打ち合わせといったように組織的

活動をしていかなければならなくなっていました。ですが、

そこまで受け入れるだけの余裕が劇団にはありません。

全く、ひとつひとつが勉強でした。

そして、目標の1つでもある「地域文化における劇団の

あり方」という問題が提起され、地元の話を劇にした

作品づくりがこれからの目標になってきました。