まつや清の日記 マツキヨ通信

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市長選挙は中盤戦 争点2 財政事情とハコモノ行政をどう考えるべきか!

2019年04月02日 | 市政

選挙公報で田辺氏が「これからの4年間 静岡市の五大構想」、天野氏が「この街を変えよう!」、林氏が「若者が希望をもてる街へ」をかかげています。それぞれに力点内容は違いますが「ハコモノ行政」と財政事情は一つの争点です。

というのも田辺市長が「2010年から2017年の8年間に通常債(借金)を400億減らした、次は公共投資を呼び水に民間投資を促し雇用の確保と人口を維持し経済の好循環を作る」を市政方針演説で表明しているからです。この中で歴史文化施設に60億、海洋文化施設に90億、清水庁舎80億、一旦白紙となった市民文化会館・アリーナに170億(今年度文化会館は大規模改修か立替かを決定、アリーナは調査)となっているため「ハコモノ」行政イメージが避けられません。

こうした中で、天野氏が「桜ヶ丘病院の移転計画の凍結・清水病院の機能強化、新清水病院の機能強化」「新清水庁舎の建設計画の凍結」、林氏が「ハコモノ中心からの転換、市民の声を聴く」「桜ヶ丘病院、清水庁舎の移転中止」を清水区庁舎建設・桜ヶ丘病院移転反対」をかかげていることでより一層の田辺氏には「ハコモノ」行政イメージが付きまといます。天野氏は「清水庁舎」はダメ、だけどサッカースタジアムはいい(税金を投入するかどうかは不明)として「ハコモノ」一般を否定しているわけではありません。田辺氏もサッカースタジアムを掲げています。

林氏を推薦する共産党市議団の皆さんは七間町水道庁舎に賛成して来ましたし(まつやは反対)、アリーナには反対していますが市民文化会館の建替えには当初、賛意を示した経過もあり、林氏も「ハコモノ」全てダメでなく市民の意見を聴くとしています。天野氏も林氏も清水庁舎については「凍結」「中止」で一致しています。これはまつやも同様です。そこには「公共性の強い老朽化した建物」をどう扱うか、また市民の意見を聴いているか、という点で田辺市政の大きな問題です。この市長選挙で田辺氏が当選しても天野氏、林氏合わせた得票数がどれ位になるかは、今後、住民投票という運動も予測されるだけに三期目の田辺市政も波乱含みとなります。天野氏、林氏が当選することになれば市政の大転換になります。いずれにしても清水区民の選択は極めて大きな意味を持ちます。

さて、「400億の市債の返還」をどうみるか、が次の問題です。写真にあるのは第三次総合計画の後期計画の財政見通しです。収入は4年間で3130億、3190億、3175億、3227億と徐々に増えることになっていますがその財源は地方譲与税・県税交付金と市債の増加分です。支出は、3180億、3260億、3246億、3296億と徐々に徐々に増加し2022年には2019年に比較して116億も増加し、財源不足は50億、70億、71億、69億です。問題は、支出の人件費、公債費はそれほど変化なく、扶助費は高齢化で増えていますが、投資的経費が418億から471億、454億、515億、2019年度から2022年度で100億近くも増加していることが大きな問題です。借金を返済したから「公共投資」というのは余りにも短絡的です。しわ寄せは市民生活に直結します。その意味で林氏が掲げる再生可能エネルギー分野は大きな魅力となります。天野氏は田辺氏とは違った意味での日本平への大きな投資を構想しているように見えます。「人口減少社会」「縮む社会」の「公共サービス」のあり方こそ論じられるべきものです。

こうした財政事情を市民にしっかりと知ってもらい「ハコモノ」のあり方を徹底議論していくことが静岡市政に求められており市長選挙はまさにその格好の場となっています。


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