よそ見見聞録

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平行在来線長野以北の話題

2008年06月03日 01時04分40秒 | 新聞記事・ぼやき
長野以北の並行在来線、単年度で5億7千万円の赤字も 信濃毎日新聞

このほど、長野県庁で長野県とJR信越線長野以北の4市町でつくる「長野以北並行在来線対策協議会」が開かれ、北陸新幹線延伸で経営分離される信越線長野-妙高高原間を、新会社で引き継いだ場合の収支予測を公表しました。

引き継いだ新しい会社が駅などの鉄道施設を買取りなど初期費用を負担した場合は5億7000万円。しなくても1億5000万円ほど年間で赤字を計上してしまう計算である。

これではムリだと今後県などは政府与党に駆け寄っていく方針を固めたそうです。


シミュレーションの対象は新幹線延伸後30年が対象で、運賃や経費などは現在のしなの鉄道と同じ条件で30年後には人口減で4割減と予測しての試算だ。

どんなに良くても初年度に数千万の赤字を出してしまうのは確実で、今の状況では赤字は避けられない状況にある。

さて、新幹線が出来たら平行する在来線はJRから経営分離するというシステムが何故出来てしまったのでしょう。

ちょっと調べてみました。

国鉄時代に作られた東海道・山陽・上越・東北(~盛岡)新幹線は、新しい路線として作られたために平行する在来線は分離されなかったわけです。しかし、1991年に政治決着という形で、新幹線を敷く代わりに並行する在来線はJRから経営分離しますよとの決定をしてしまいました。

それが決定した後に開業した山形・秋田新幹線は在来線へ直接乗り入れるミニ新幹線方式で作られたため、経営分離を免れたわけですが、まつりの地元でもある長野県で1998年にオリンピックが開催された関係で1997年に信越本線の横川~軽井沢間の廃止と軽井沢~篠ノ井の第3セクターしなの鉄道への移管という形で長野新幹線が開業してしまいました。

その後も2002年に東北新幹線の八戸延伸による東北本線一部移管でIGRいわて銀河鉄道と青い森鉄道が経営を引き継ぎ、九州新幹線の鹿児島中央~新八代開業で鹿児島本線の新八代~川内が肥薩おれんじ鉄道へそれぞれ移管されています。

しかし、その中で不条理な点もいくつか上がっている。まずは信越本線の長野~篠ノ井で、長野周辺でもこの区間はドル箱でありこの区間があれば赤字を計上する事はないといわれるくらいだ。しかし、新幹線ができてもJRのままであった。この区間はJR東海の「しなの」が乗り入れる関係で、JR東海サイドもからんで話し合わねばならないとのことでJRのまま残された。また、鹿児島本線の川内~鹿児島中央も同じようにJR九州が経営を存続している。

こういったドル箱区間ばかりをJRの手元に残し、赤字ばかりがかさむ区間を切り捨てるというシステムが出来上がってしまったのも、まつりは国の政治決着という判断が招いた不幸だと思っています。

JRは民間の企業だし、利益を追求するのは当たり前なのでとやかく言うことはとりあえずしませんが、国が判断をとちったのは重大な過ちだと思っています。

今後、政府与党がどのように対応していくのか?またこれ以上無駄な新幹線を作らないためにも石川の嫌われ議員や長崎の失言議員などにはもうすこし冷静に考えていただいてもらいたいものです。
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