紫の物語的解釈

漫画・ゲーム・アニメ等、さまざまなメディアにひそむ「物語」を抽出して解釈を加えてみようというブログです。

【ドラクエ3】遊び人が賢者に変わるとき

2010-02-05 00:55:05 | ゲーム全般
【ドラゴンクエスト3】で、"遊び人"という職業は、あまり役には立たない職業である。


↑前から三番目にいるのが"遊び人"

HPや力が高いわけでもなく、呪文も使えない。
かといって、高性能な武具が装備できるかといえば、そうでもない。

挙句、戦闘中に勝手に遊びだす始末。


だが、彼(彼女)の汚名返上は、レベル20になって初めてあらわれる。
なんと、彼(彼女)はレベル20になると無条件で"賢者"に転職できるのである!


↑"賢者"に転職した遊び人

他の職業が、"悟りの書"という特殊なアイテムを所持していないと賢者に転職できないのに対し、
遊び人は無条件で賢者になることができるのである。



賢者になると、なんと"僧侶"と"魔法使い"が覚える呪文を両方とも習得することができる。
まさに、最強の職業!

しかし、一体なぜ遊び人が悟りを開くことが可能なのか??
ここに、何か人生の皮肉のようなものを感じざるを得ない。

ろくに働きもせず、遊び続ける毎日。
やがて他のみんなの活躍により、自分のレベルが20に達しようとするとき、
遊び人は、ふと開眼するのである。

「自分は人生を充分に遊びつくした。ひとつ、世の中のためになることでもしようか」

まさに、"悟り"である。
書物の力もなしに、自身で辿り着いた境地が、そこにはある。


ちなみに、【ドラクエ3】の後日談(といっても100年後くらいだが)を描いたコミック
【ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章】において、遊び人が賢者になる瞬間が描かれている。

↓遊び人"ポロン"。魔物と心を通じ合わすことのできる特殊な遊び人。


仲間のピンチに、賢者として覚醒するポロン


合体呪文で魔物を撃退!


でも、結局彼は、伝説の大賢者の弟子である僧侶と魔法使いの血を引いていたというオチ。
純粋な意味での遊び人ではないのだった。


遊び人が賢者に開眼するとき。
そこには、秘められた壮大なドラマが存在するはずである。



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コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2013-02-26 07:02:25
遊びにも遊びなりのつらさがたくさんあり、それを貫き通したら、もうその時は、自然に賢者になっている
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Unknown (自意識)
2016-05-19 10:37:57
とてもメッセージ性があるゲームシステムだと思っていました
返信する

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