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遠心式加湿器とミストシャワーとは

ミストシャワーと遠心式加湿器を販売。実際の使用例などを紹介します。

インドの印刷機械市場の現状ーーその4

2010年08月02日 | 東南アジアビジネス 中国ビジネス
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                コモリコーポレーションのHPより

今回はインドの中古印刷機械市場に関する報告をします。

中古機械取り扱い業者

   会社名                 業種              

Amit International              中古印刷機械         

 

Anoop Enterprises                      中古印刷機械          

 

Agarwal Graphics Machinery       中古印刷機械               

 

Batra Graphic Machinery             中古印刷機械及び関連機器  

 

City Graphics                              中古印刷機械及び関連機器
   

Jindal Offset India                       中古枚葉オフ               

 

Quality Printer’s Providers           中古印刷機械         

 

・中古のオフセット輪転機の市場はここ数年低迷しているが、中古枚葉オフセット印刷機の市場は伸びている。

 

・輸出促進のための資本財輸入スキーム(EPCG) が中古資本財の輸入にも適用されおり、予備品、工具、ジグ、取付具、金型及びモジュールの輸入も可能である。

 

・中古の枚葉印刷機が大量に輸入されているという事実は、地元印刷機会社の製品,
 特に大型のものがインドの顧客の技術的要望を満たすことが出来ていないとの証拠である。

 

しかし、輸入中古機の使用には数多くの問題が生じている。

中古機は低コストであるかのように見えるが、その輸送コストは莫大にかかり、 またその使用により望んだ通りの結果がもたらされるとは限らない。

インドだけではありませんが、中古機の使用には、短寿命、低生産性、高価なメンテナンスコストといった様々な問題があります。

 

インドの印刷業界企業の大半は中小企業であり、海外市場から新品を購入するだけの資金力が備わっていない、輸入関税が低廉という要因もあり、印刷業者や出版社が中古機を好んで購入することにより、中古印刷機械の市場は成長が続いています。

 

 

中国の「印刷週刊」という雑誌より抜粋

 

インドの印刷会社や工場には中古機を購入する方式や習慣があります。

 

・機械メーカーとして、Man-Rolandインド支社営業責任者 Avatar Singh氏の話し 

  

   中古機の販売は大変良好であり、巨大な市場を形成している。

 

  大型印刷会社では8年から10年物の中古機がよく受け入れられる。

 インドの中古印刷機市場には組織団体がないので、買い手は設備のギヤ、胴、その他ハードの面を自社で細かく検査せざるを得ない。

 もしこれらの部品が正常に作動しないと、印刷生産に大きな影響を与えて
  しまう。

 このため買い手は中古機の全面検査を必ず行なう。

 また買い手は購入に際してその機械メーカーと連絡をとり、機械の製造番号から生産年を確認しており、また誠実な販売代理店にも協力してもらっている。

 

・売り手側として、 Siddhi会社社長 Bhavin B Joshi氏の話し

     

  インドでは輸入の機械は少ないので、この業界では中古機の商売の方が
   新しい
機械を販売するよりも容易である。
   中古印刷機は新しい機械と同じように市場で歓迎されており、インド
   は世界一の
中古機市場であります。
   機械の状況は良好であり、中古機に投資する会社は多くの利益を得て
   いる。
   インドでは大型印刷会社でも中古機を使用している。
   それらの会社が中古機を購入する場合には、販売業者の経営状況を
   調べ、提供
される部品を細かく検査して、設備の出所は信頼出来る等
   を契約書にはっきりと
明記する。
   このように印刷会社にとって、中古機は一つの理想の選択である。

 
印刷機械だけでなく、あらゆる日本で使われていた機械はメインテナンスが良くて中古機として価値が高いとの評判ですので、かなりの台数の日本製機械がまだインドで稼働中のことと思います。
 

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インドの印刷機械業界の現状ーーその3

2010年07月30日 | 東南アジアビジネス 中国ビジネス

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インドは国として印刷産業及び印刷機械産業を救済したり保護して、これら産業の経済的発展を後押ししています。

・中小企業省及び商工省は新たに経済特区を新設したり、、中小企業向けにインフラ開発と印刷部門促進をサポートする複数のスキームに取り組んでいる。

・印刷産業への海外からの直接投資は、投資比率100%まで投資適格性が自動的に付与される。

・2010 – 2011年期の一般会計予算において、中小企業向けには179.4億ルピーから240億ルピーへと予算配分を増額した。
 
・新聞用紙及び軽コート紙の価格が高騰したために出版コストが大幅に増大したり、景気低迷による広告収入の減少に印刷メディア業界が対応できるよう、政府が救済措置を施している。
このような対策が副次的に印刷機械市場にも恩恵をもたらしている。

・メディア業界救済のために2009年における雑誌印刷に使用される新聞用紙、光沢仕上げ新聞用紙、及び軽コート紙の輸入にかかる関税の全面的な免除措置を施した。
このような対策により印刷会社が救済され印刷機械市場にも恩恵をもたらしている。

• 海外からの投資にかかる規制が緩和された。 新聞及びニュースや時事問題を扱う定期刊行物の場合は26%まで、 そしてニュース以外の出版メディアについては100%について、海外からの直接投資が認められることとなった。
この措置が印刷機械市場にも恩恵をもたらしている。

このような救済措置や政府援助によって印刷機械業界全体の市場は年々増大してますが、依然として印刷機械や関連装置は70%から80%は海外からの輸入品で依存している。
国産製の機械はなかなか外国製と太刀打ち出来ない状態が続いています。

中古機の増大


それに加えて、印刷会社や印刷工場が購入する機械では、中古機の占める割合も大きいのが実情であります。

最近の日本で市場に出回る中古印刷機は殆どインドの中古機取り扱い会社が買い占めていると言われるほど、インド向けの中古輪転機の需要は大きい。

インドの印刷業者の大半は、 ドイツや日本から中古機を輸入している。
 
インドの中古印刷機械の関税率は7.5%または無税と低く(ちなみに中国向けの中古機は 増値税と輸入関税合わせて43%ほどになる)、これが中古機の大量輸入をサポートする形になっている。

インドの印刷業界は中小企業が圧倒的に多く、 印刷業者のおよそ 90%は中小企業である。

これら印刷業者や出版社の大半は、資金的制約から、市場で生き残るためには中古機を使用しなければ採算が合わない。
 
このような輸入中古機への依存度の高さが、 国内の印刷機械市場の成長に影響を及ぼしている。

インドでの中古機取り扱い業者等は次回にします。


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インドの印刷機械市場の現状ーその2

2010年07月24日 | 東南アジアビジネス 中国ビジネス
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日本の印刷機械関連会社にとっては、インドの印刷機械の輸出よりも、輸入の方に興味があると思いますので、インド市場の印刷機械の輸入統計を下記の如く示します。

 

インドの印刷機械――輸入統計 (単位:10万ルピー)

 

                2003      2004     2005      2006      2007      2008(4月~12)

オフセット輪転機         2,113    5,576    32,044    27,046    33,818      33,973

                                                                         (68億円)


オフセット枚葉機         1,520    5,451     2,501     1,771     5,797      5,637

                                                         (約11億円)


その他のオフセット機          10,404      23,238       19,9974         41,045        54,711         26,962

                                                              (約54億円)


フレキソ印刷機                      1,984        2,105           1,686         10,235        11,499             --

 


グラビア印刷機           1,694    3,430      1,240     5,437     3,339       --

 


インクジェット        4,957    4,976      8,606     9,627    15,935       --

プリンター

 

この統計から:

・オフセット輪転機は2005年以降急激に輸入が増えている。

・オフセット枚葉機は2007年以降増加している。

・フレキソ印刷機は2006年は前年比6倍になり、以降増加している。

・インクジェットプリンターは年々増加して、特に2007年以降の増加が大きい。

等が分かります。

 

次に日本のメーカーにとって競争相手となる地場の印刷機械製造会社の統計です。

 

             合計      大企業   中企業   小企業

オフセット輪転機   約24社     4社    5社   約15社

オフセット枚葉機     約30社     5社    中小合わせて約25社

フレキソ・ブラビア  約25社     5社    中小合わせて約20社

意外と印刷機械製造会社があるものですね。

次回に続きます。

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インドの印刷機械市場の現状

2010年07月19日 | 東南アジアビジネス 中国ビジネス
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印刷物の需要は新興国を中心に拡大しており、特に、中国やインド等のBRICs地域の需要が増大している。

なかでも、人口10億人のインドは、近年の経済拡大に伴い、印刷産業の出荷額も年々成長を続けている。

 

また、IT先進国であるインドの先進印刷企業は、近年の印刷工程のデジタル化を背景に急速な技術進展を遂げつつあり、印刷品質の向上等により、欧米、豪州などの英語を標準語とする国からの組版業務や印刷業務の受注が増大している。

 

これら旺盛な印刷需要から印刷機械の需要も増大し、ドイツ、日本を中心に高級機が輸入され、近年はインドのオフセット印刷機メーカーも台頭してきている。

 

インドの印刷機械市場は零細・小企業、中企業、そして大企業という3つのカテゴリーに分かれている。

インドの印刷設備施設の大半は零細企業や中小企業が保有しており、インドの市場を支配しているのは膨大な数の非組織部門企業である。

印刷設備施設のおよそ90%から95%は、中小企業に属している

 

 インドにはおよそ70社の印刷及び関連機器メーカーがあり、インドの印刷機械市場はおよそ年間16.4%の率で成長を続けている。

 

インドの調査会社によると、2007年時点におけるインドの印刷機械市場の規模は46,530万米ドルとなっており、2007年から2012年の間の予想年間平均成長率(CAGR)はおよそ16.4%である。

印刷機械市場の規模は2012年には99,210万米ドルに達するものと予想されている。

 

 

 

インドの印刷機械市場(国内需要)

2002-03                   464.5 (1000万ルピー)

2003-04                   570.5

2004-05                  854.3

2005-06                         1140.6

2006-07                         1851.3

2007-08                         3580.0

 

インドにおける印刷機械の国内需要が急速なペースで伸びていることが分かります。

46 4,500万ルピーであった2002-03年度の国内需要が、2007-2008年度にはおよそ6倍になっています。

このように、今の印刷機械市場で毎年上昇しているのは、インドと中国だけです。
次回は印刷機械の機種毎にレポートします。

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中国の印刷器材の輸出が増加

2010年06月20日 | 東南アジアビジネス 中国ビジネス

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この下の写真は本日 天津の友人が送ってくれた桃の花の写真です。

中国の印刷設備器材の輸出額は前年比50%増加したとの報告がありました。

中国印刷及び設備器材工業協会によると、本年1-2月の印刷器材の輸出は2009年同月と比べて51.7%増加した。

そのうち印刷機械は59.24%増加、印刷器材(PS版、CTP版材、インキ)は41.95%増加した。

一方、2009年全体の貿易額では2008年と比較して印刷機械は約40%減少し、印刷器材は9.8%減少していた。

具体的な数値として、
印刷機械:5億9千万ドル
PS版材:5780万m2
CTP版材:3207万m2
インキ:2.35万トン
紙 :360万トン

増加した原因としては、中国政府の一環した輸出政策のおかげと、中国経済が好転し世界経済の復興に貢献出来たとの事。
(中国の官僚らしい言い方ですが)

意外と多くの中国製印刷機械や版材を輸出しています。
印刷機械の中には印刷付属機器も含まれていますが、上海GOSS社の小型輪転機、宝南印刷機械、製版器械関係です。

中国では、輸出の数倍の輸入品を使っていますが、その統計はまだありません。

 


 


「中国市場開拓戦略」講演の報告ーその2

2010年06月19日 | 東南アジアビジネス 中国ビジネス

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前回に引き続いて、「ものづくり中堅中小企業の中国市場開拓戦略」講演の報告書を投稿します。

中国の場合は、政治と経済が深く結びついているという事を改めて感じました。

中国進出する場合も、どの地域に?どんな製品を?どのように?などを検討する場合に、中国政府の外交方針、経済政策等を注意深く読み取る必要があります。

3)日中韓2020ビジョンに関して:
   ・6月に済州島で開催されたこの会議の目的は、東アジアに共存共栄の共栄圏
        を作るためには、北朝鮮をソフトランディングさせる事が必要であり、
        その方法が議題になった。

   ・中国は政治・経済までは良いが、軍事まで共栄圏を作ると欧米から目を
        付けられるので、事務局は韓国に設置せざるを得なくなった。

   ・共栄圏を作るために、三江平原・東北3省の開発が推進されている。
     黒龍江省、遼寧省、吉林省
     現在 「農墾」という言葉が作られ、日本語では屯田兵であるが、米の
     生産を増やし、北朝鮮に援助輸送する。
     吉林では化学産業を振興し、長春では自動車工業を振興する。

   ・物流は韓国が担当するが、釜山から北朝鮮の羅津・先峰を通って
    ウラジオストック・ナホトカを経由して東北3省に鉄道建設。

   ・ソ連のイルクーツクからモンゴルのウランバートルを通り、天津までの鉄道
    を開通させる。
    別のルートではロシアから満州里を通って、大連までの物流を完成させ、
    原木をロシアから運び、モンゴルで二次加工を行ない、大連から輸出にする。

                           

4)人民元について
   ・人民元は2005年7月の人民元の初の切り上げ時を基準にして、
    その変動率を元高・元安の基準にしている。
    最近は約20%人民元高になっており、25%まではこのままで行くのでは
    ないか。

   ・政治的にはイスラエルがイランを攻撃したいと考えているが、その場合
        中国はイランに協力する。そのなった場合は欧州からの元切り上げ要求が
     更に強くなるので、中国としては自嘲気味にしている。

   ・貿易では建値を人民元にする事を政府として推進しており、東南アジアや
    アフリカ諸国に要求している。

   ・人民元切り上げにより、日本企業の現地生産工場からの(日本の親会社等
    への)輸出では不利になるが、中国への輸出では有利になるなど、その
   企業の業務形態によって、不利と有利が決まる。

   ・講師としてはもっと人民元高になれば、日本への中国製品の価格が高くなる
    ので、日本国内産業を保護するためにも歓迎するとの見解。

5)中国との取引きに関して
   ・中国は日本以上に法事国家であるので、何か問題があると裁判等の法律
    に頼る傾向が強いし、中国人は日本人以上に法律に詳しくて明るい事を
    認識しておくべき。
    そのために日本の会社が中国と契約する時は、契約書を弁護士なりに
    確認してもらい、抜け目がないようにすべき。
    埼玉県の対中ビジネス代表所が上海に開設され、優秀な現地貿易
    コンサルタントを紹介出来るので、まずそこに相談するのも一つの手である。

   ・中国は日本企業の技術やノウハウやのれんを欲しがっている。ここが
    アメリカのハゲタカとは違い、良心的である。
    自社に優れた技術があれば、自社で中国に進出するよりも、中国企業に
    会社を買って貰い、製品を中国に出荷するのも一つの優れた会社方針
    である。

   ・中国に進出するには、単独ではなくて、スイス・シンガポール・香港の
    エージェント(代理店)を使うべきである。
    これらの国の代理店となるべき会社は常に日本や中国の市場を研究・調査
    しており頼りになる。

以上

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「中国市場開拓戦略」講演の報告

2010年06月18日 | 東南アジアビジネス 中国ビジネス

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6月17日さいたま創業、ベンチャー支援センターにて愛知淑徳大学 真田幸光教授による「ものづくり中堅中小企業の中国市場開拓戦略」という講演セミナーに参加して来ましたので、自分の向学の為にもその内容を箇条書きで報告します。

埼玉県の中堅中小のものづくり会社が中国に進出するにあたり:
どうして? (進出の目的をはっきりさせる)
どのように? (生産工場か輸出によるか)
どこに? (中国といっても広いのでどの地域に)
などを最近の情勢などを含め、3時間の充実した講演会でした。

1)
 ・営業利益=売上高ー総営業コスト  
   コスト削減は人件費削減を含め、限界に来ているので、売り上げを伸ばす
   算段をすべし。   

 ・売り上げを伸ばすには、国内と海外に市場があるが、第一に国内での方法を
  考えよ。  
  やむを得ずに海外進出を考える場合のリスクには:
   言語、通貨、法律、製造基準、会計基準が日本とは違う事を最初に考えよ。  

 ・海外進出を計画する場合に気をつけること:
   4-5年先までのCashflowを数値化する事が必要。   
   進出先として考えるには、人口が多い→消費者が多い→労働力が豊富 
   これらの国が最適。中国とインドがそれに当てはまる。   
   一番良いのは、日本に居ながらにして、海外の会社に来てもらうのがベスト。
   その為には、その会社の製品が「独自の技術」をもっている事→「マニュアル
   化出来ない技術」或いは「似て非なるもの」を持て。  

 ・ものづくり奴隷大国にならない為には、アメリカのようにエネルギーと原材料を
  抑えてしまう政策が必要であり、中国も追随中。

2)中国とは 
 ・国連の安全保障理事会の常任理事国であり外交が強く、核を有している軍事
 大国である。  

 ・政治的には社会主義国であるが、WTO加盟後は市場経済が効果を上げて
  おり、2009年GDPで世界3位、外貨準備高で世界1位。  
  2010年には日本を抜いて、GDP世界2位が確実。 

 ・中国は一つではない。広大すぎるので、中国内のどの地域かのターゲットを
  絞るべし。と同時に、世界の中での中国を見る事も必要。  

 ・どの地域の進出するかは、候補地を数箇所挙げて、候補地間で相対比較を
 する事。  絶対比較はすべきでない。
 比較する要素として、人材・資金調達・物流・市場・原材料調達・研究開発などは
 どうかという事。

  ・中国の今後の有望産業は、脱化石エネルギー関連・高速道路・高速鉄道・
  核エネルギー関連  

 ・政府として、資源外交を展開している。特にアフリカ諸国に対して。  
  資源が発掘出来れば、道路や港を無償で作ると約束し、実際に発掘されれば、
  生産工場を作って資源独占を狙う。

  ・同じような事はミャンマーとラオスに対しても行なっている。
  アフリカからの資源をミャンマー港で降ろし、ミャンマーと接している雲南省まで
  高速道路を整備し、雲南省から内陸の四川省や貴州省に運ぶ。
  雲南省からラオスを経由し、タイのバンコクまで高速道路を開通させる。
  (これはタクシン派時代の計画で、現在はタイの騒乱で一次中止になってるが、
  落ち着けば工事再開する)  
  開通すれば、バンコクで自動車部品を生産し、ラオス・雲南省を経由して、
  中国の自動車会社に部品を供給する。

  ここまでで、前半の部が終わり、タバコ一服休憩がありましたでの、
  後半(日中韓2020ビジョン、人民元切り上げ、中国との取引きに関して)の
  部分は明日に記します。


熱烈歓迎 中国人観光客様

2010年06月16日 | 東南アジアビジネス 中国ビジネス

熱烈歓迎!中国人観光客さま

最近 大都市の百貨店や地方の有名な観光地で中国人ツアーと出会う機会が増えて来ました。

百貨店ではカメラを首から下げ、手提げ紙袋を二つ三つ持ち、仲間同士大きな声で喋りあっている中高年の中国人観光客。

観光地ではその場所に着くやいなや、カメラで景色を撮り、風景をバックに人に自分の姿を撮ってもらっている光景もよく見ます。

私もこれまで中国からの訪日視察団・研修団を買物や観光地に案内しましたが、あれだけ大きな国で、北から南まで多くの方言があり、それぞれ日常習慣も違うと思いますけど、日本に来てからの行動というのは、ほぼ皆さん同じような行動をされます。
これは不思議ですね。

買物の場合は、絶対に初めての場所やお店では買わず、日を改めるか、一度見てから他の店でも同じような物を見て、それからおもむろに実際に買うお店を決めます。

観光地での写真撮影では、風景写真を撮るか、風景をバックに自分一人の写真を撮って貰うかで、帰心の知れた2-3人集まって一緒に撮るというのは非常にまれです。
まして、7-8人の視察団が一緒に撮影というのは、よっぽど我々引率者が無理にお願いしないと、自分たちで自主的に集合写真を撮るという事はありません。

アメリカの調査会社が、2009年に海外旅行された中国人を対象にモニターレポートをしました。
旅先についての調査では、人気が高かったのはアジア(60%)、ついで欧州
(43%)、オセアニア(24%)、北米(20%)となってます。
(100%にならないのは、一人であちこちの地域の行かれた方が多かったのでしょうね)
都市では、香港一位、マカオ二位です。

同時に「満足指数」を調査すると、香港は第七位で、第一位は日本でした。

中国から日本への海外旅行者は年々増加しており、2008年は約100万人の中国人が日本を訪れました。

また別の調査会社では、2009年2月から3月の一ヶ月の調査を行ない、北京・上海・広州に住む、20歳から60歳までの月収4000元以上の(いわゆる中流層以上)で海外旅行に興味がある方を対象にしています。
それによると、日本に行った事がある割合は41%、さらに行った事のない59%のうち、殆ど全部といえる58%の人が今後ぜひ日本に行ってみたいと答えています。

では なんでそんなに日本に来たいのでしょうか?
なぜそんなに買い物が出来るのでしょう?
その一つの大きな理由がこの写真です。
        

続きは次回に書かせて貰います。

 


 


華僑との付き合いかた

2010年06月15日 | 東南アジアビジネス 中国ビジネス

東南アジアの国々と仕事・商売をされている方は、どこの国に行っても多かれ少なかれ華僑の方々を相手にする事が多いと思います。
今日はその華僑に関して、これまで体験し、考えている事を記します。

私は以前シンガポールで5年ほど駐在員として生活しておりました。
もともとはマレーシア系の国で、マレー人やイスラム教が主流を占めてましたが、その当時でも華僑系(福建、広東、客家出身)が約80%であり、取引先の責任者は殆ど華僑でありました。
 
               シンガポール、マーライオン

華僑とは、中国政府の言い方では「中国に本籍がありながら」、中国・香港・台湾・マカオ以外の国や地域に住んでいる中国人のことであります。

国を追われて海外の逃れたのが、華僑の始まりです。
逃れたのは、時代が崩壊した時です。
殆どの華僑は、崩壊した後に反対派や抵抗派であり、その当時の国なり政府に迫害されて逃げ出した人たちです。
古くは元が宋を滅ぼしたときで、ベトナムや東南アジアに逃れ、満族の清の時代にも多くの漢族の人が出国しました。

華僑の人の大きな特徴は、他人を信じないことです。
華僑同士の結束力や友人同士の信頼関係はあります。
しかし、たとえば友人からこの株は値上がり確実だから買ったらどうかと言われても、華僑の絶対に買わないと思います。
つまり、友人の判断は正しくないかもしれないと考えます。
その人が信頼できて信用に足る人だという事と、その人の判断が正しいかどうかは別と考えます。
家族内でも意見が違うようだし、将来どうなるか分からないというのが大前提なので、何事に対しても機敏になります。

それに対して、日本人はいつも世の中の風を見ており、右にいえば右、左といえば左と、みんな一緒に動いて、その動きを見定めるまでに、時間がかかってしまうのではないでしょうか。

私の知り合いのシンガポール人は、本人は日本の大学に留学に来て、日本人の奥さんも見つけましたが、現在は中国・上海で会社を経営し、奥さんはシンガポールで暮らし、お子さんは二人ともアメリカで勉強・仕事をしています。
何かあった時の為のリスクヘッジの意味もあるかもしれません。

もう一つ感じる特徴は、仕事時間中以外は、会社や商売の話しをしませんし、商売に関しては秘密にする事が多いです。
自分がどうやって儲けているかは、個人の秘密にしています。
本当は大金を持っていても、貧乏そうな顔や服装をしている人の方が半分以上ではないでしょうか。
これは、借金を頼まれると困るからだと言った人がいます。

東南アジアでビジネスをするのでしたら、少なくとも華僑の方々の習慣、考え方を理解するのが第一歩であります。

 

 

 


中国の新聞印刷機械の現状と今後

2010年06月12日 | 東南アジアビジネス 中国ビジネス

新聞を印刷する機械は、現在はオフセット輪転機が殆んどを占めていますが、大きさによっていろいろとタイプがあります。
オフセット印刷は新聞記事面が現像されているアルミ材質の版を版胴という円筒の胴に貼り付け、そこにインキと水を供給し、版の画像がブランケット胴のブランケット面に転写され、そこに白紙の巻取紙が通る時にブランケット胴同士の転写圧によって、紙面になります。

その輪転機は版胴の長さや直径によって、全幅倍胴、全幅単胴、半裁倍胴、半裁単胴のほぼ4種類に分けられます。
この業界以外の方には分かりにくいと思いますが、其々の説明を書いていると長くなるので、今回は今後どのタイプの機械が販売の主流になるかとの考えを記したいと思います。

日本の全国紙や県紙は殆んど全幅倍胴か最近流行り始めた全幅単胴です。
私は日本の新聞業界には詳しくないので、今日は中国の新聞業界に関して記します。
私が2009年上半期現在中国の各新聞社で使用されている機械を集計してまとめたグラフが下のものです。(統計は印刷ユニット数の集計で纏めています)

        
これを見ると、中国では半裁倍胴機が過半数を占めています。
メーカー別ではドイツのMAN-ROLAND社がやはり過半数を占めています。

中国の場合は国土の大きさの割には発行部数は少なく、読売新聞が朝夕刊合わせて900万部位と比べて、人民日報紙は全国で180万分位です。
よって、各新聞社も本誌の印刷は数10万部程度であり、ページ数も16~24頁が一般的であり、また本誌だけでなく10種類以上の新聞を毎日印刷してますので、1時間で16万部近く印刷出来る全幅倍胴機よりも7万部程度の半裁倍胴機の方が稼働性が良く、経済的であるとの理由で一番多く使われおります。

今後も日本同様の発行部数減少やページ数減少が中国でも起こっている事、またこれまでの官制新聞意識から利益重視の経営で設備投資に対する考え方が変わった事、国産で性能が良い半裁倍胴機が市場に出てきた事などの理由で、半裁倍胴機が中国市場の主流になると考えられます。

 

 

 


東南アジアと中国ビジネス コンサルタント

これから中国への進出をお考えの企業様のお役に立ちたいと思っております。

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