遠心式加湿器とミストシャワーとは

ミストシャワーと遠心式加湿器を販売。実際の使用例などを紹介します。

中国・華僑系会社との交渉顛末及び対処方法ーー午後編

2010年10月18日 | 東南アジアビジネス 中国ビジネス

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                中国・天津 北寧公園

前回は昼食時の話し方、もてなされ方、お酒の飲み方について書きましたが、今回は昼食も終わり、午前の交渉の続きについて書いてみます。

昼食にお酒が入ると相手側も休憩をしますから、午後3時ごろから再開になります。
 
午前中に散々日本側をコキ降ろす意味は、日本側に提示価格も安くしろと圧力をかける為
です。
機械製品などの場合は、まずCIF価格で総額はいくらかとの提示要求があり、日本側提示価格が安くても高くても顔色一つ変えないで受け取ります。
その価格をメモにとる人は稀です。それぞれ担当者が一瞥して、眼で合図を出し合い、おもむろに、「こんな価格ではとても高くて検討に値しないので、今後も商談を続けたいなら、○○%価格を下げなさい。」と、きまったように言われます。
値引き割合は其々の業種や業界によって違うでしょうが、機械製品の場合は2割から5割位が多いのではないでしょうか。

日本側としては散々知恵を絞り、本社等に連絡して値引きした額を提示します。(この時点ではまだまだ最終ではありませんので、最終想定価格よりも2割以上は値引き代を含んでおくべきです)
 
そうすると次の要求は、
 1)この日本側提示価格はCIF価格であり、日本から中国への輸送は中国側が手配するから
   FOB日本港価格とCIFの費用で分けてくれ。

 2)機械台数を更に増加したいので、(もし、これまでの1台の場合の価格であったら)3台
   購入した場合の価格を出してくれ。
   当然3台の場合の方が単価は下がるはずですねと念を押される。

 3)機械の場合ですと、標準予備品・付属品とか特別予備品とかが一緒になって見積もって
   ありますが、機械の其々のユニット毎の価格と予備品類の単価を出してくれ(いわゆる
   ブレークダウン価格)と要求される。

これらの順序はどの商談でも変わる事はありません。

特に付属品とか予備品を一点一点ブレークダウンして見積書を作成する作業は実務上大変です。
一点一点の合計が既に提出してある見積書の合計と合致する事も必要です。
  
しかし、ここが辛抱のしどころです。
いい加減頭に血が上り、ほっぽり出して帰りたくなる頃ですが、じっと我慢しなくてはいけません。
しかし、ここまで来れば、ほぼ80-90%の確率でこの注文は決まったと思って間違い
ありません。

とにかく、中国人・華僑は非常に演劇の天性があるという事を認識しておくことです。
現在40歳代以上の方々の場合、演劇が国民の最大の娯楽であったし、殆どの人は芝居が好きであります。
たった数人の前でも、大げさなセリフやジェスチャーで交渉話しが演説調になります。
喋っている人は得々として次第に事実からかけ離れた話しになり、他の同僚はも身を入れて話しは話しとして聞いています。
立派な演説をすれば芝居の役目は済むし、聞く方も芝居だと知りながら拍手をします。
日本側の相手に合わせて拍手をしなければなりません。
芝居が上手く成し終えれば、その方の面子は保った事になります。

また、まずはこのような演説調から始まり、時として意表をつく動きに出ます。
常に相手に疑いと期待を持たせるファジーな部分を漂わせます。
話しを100%信用する事は出来ませんし、しない方が良いと思います。
表向きは紳士でも、蔭では違背する”面従後言”。(このような人は日本の会社でも多くいると思いますが)
他には”笑裏蔵刀”、”洗礼後兵”などもあります。

このような商談ではあくまでもゲームを楽しむ余裕が必要です。
ふと立ち止まって、相手の立場になって考えてみる事も必要です。
相手としたら、外国から高額な商品を買う事になります。GDP比較で10倍とした場合、
1000万円の価格としたら、相手にとっては1億円位の物を買う事になるわけです。
その様な物を買う場合に、相手(日本側)に言いなりの価格で買うわけにはいきません。
値引きを強硬に要求する事によって、仲間内或いは社内での立場を高めたいという人もいる
でしょう。
 
相手側(日本側)に対して、なかには私憤・怨念を持っている人もいるでしょう。
家族内、親戚、先祖が戦争中に日本軍から被害を受けたという人もいます。
私の経験でも、交渉相手の母親が日本軍から銃撃を受けて足に怪我を受けた、日中戦争時に遊撃隊で日本軍と撃ち合いをしたという人もいました。
特に最近の尖閣諸島問題などもあり、愛国主義や反日教育を受けた20歳代、30歳代の若手からは厳しい言葉を浴びせられる覚悟が必要です。

まだまだ交渉は終わりません。
続きは次回にします。

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中国・華僑系会社との商談顛末ー昼食時

2010年10月12日 | 東南アジアビジネス 中国ビジネス

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      中国天津 北寧公園 (天津で一番大きくて、珍しく無料で入れる公園)

・昼食での商談及び注意すべき事
 
 大体11時半ごろになると、相手側は時計を気にしだして、とりあえず話しのまと
 めに入ってきます。
 
 昼食をどこでするかというのは、日本側として気になる点であります。
 特に最初の商談で、最初の昼食となると一層相手がどのような場所で日本側を
 もてなすのかという事です。
 市内の高級レストランに案内してくれるのか、その会社近くのレストランなるか、
 その会社内或いは系列のレストランになるのか、その会社内の社員食堂に
 なるのか?
 この選択されたレストランの格式によって、日本側としても今後の方向性を
 ある程度見極めて、修正する事が必要な場合もあります。
  
 丸テーブルを囲んだ昼食では、一転して相手側が接待側に回り、それは
 それは見事な持て成しを行ないます。
 午前の交渉には参加しなかった主人役の一番のお偉方さんの両隣に座らされ、
 歯が浮くような褒め言葉を言われ、商談に参加した方々も、これが同一人物か
 と思わざるを得ないような笑顔でお酒を勧めてきます。
 しかし相手側は顔では笑っても、目は決して笑っておりません。

 お酒の席は非常に大切ですが、昼間の宴席では必ず最低限の応対だけに
 して、決して飲みすぎないようにするのが、日本側の基本的・絶対的な応対方法
 です。
 往々にして、酒の強い日本人は相手に負けまいとして、ついつい飲みすぎる
 傾向にあり、最悪の場合は酔いつぶれてします人がいます。
 華僑の人にとっては、酔い潰れる人間は軽蔑され、ダメな男としての烙印を押さ
 れたも同様ですので、今後の商談での勝ち目はありません。
 決して、昼間の宴席でのむちゃ飲みはしないで下さい。
  余談ですが、中国での私の経験では、飲みすぎて路上で吐いている人を見た
 事が殆どありません。
 体質的にそうなっているのか、吐くという行為を見られるのは面子に関わる
 のか分かりませんが。
 ですので、その様な人たちとは勝負しない方がいいです。
 香港や台湾での若い人たちは、食生活が以前とは変ってきたり、昔風の面子
 に拘る事がなくなったのか、最近は日本みたいに路上で苦しそうに吐いている
 事を見るようになりました。

 中国、香港、台湾での食事は殆ど丸テーブルに座りますが、相手側の人たち
 の座り位置にも注意を払う必要があります。
 座り位置にも厳格なルールがありますが、華僑の人たちは自然と自分の位置
 や立場を認識して躊躇なくそれなりの椅子に座ります。
 午前の交渉で、大声を張り上げて、いかにも権限がありそうな態度で日本側を
 遣りこめていたような人が末席に座って、食事では静かにしているという事が
 よくあります。
 
 食事の話題としては、お互いの国の政治的な話題は避けるのが無難でしょう。
 特に中国の場合には、新しくできたIT企業とかは別にして、殆どの会社の
 幹部は共産党員であるのが、一般的です。
 もし相手側がその話題を振ってきた場合、それは自分の本意とは違っても
 決して相手国の政策に反するような事は言うべきではありません。
 私の経験で、天安門動乱の後での食事の際に、ついうっかり小平の悪口を
 一言漏らしたら、その後には事あるごとにその話しを突っ込まれて、非常に
 苦労した事がありました。
 
 この昼食において、相手側は今後の商談をどの方向に向けるとか、落としごろ
 をどの辺にするとかのヒントを必ず言葉のどこかに含ませますので、聞き逃さ
 ないことも重要です。

 要は昼食の食事も商談の一つととらえて、それなりの心構えと注意が必要で
 あるという事です。

 
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東南アジア・中国での商談顛末記

2010年10月08日 | 東南アジアビジネス 中国ビジネス

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      中国では「盆景」と言うようですが、中には金魚も泳いでいます。

東南アジア・中国での商談顛末とその戦術

長年東南アジアや中国の会社に対する営業を行ない、時には泣かされ、怒り、あきれ、そして時には喜びなどの
数多くの経験をして来ました。
アジア特に華僑や華人の方々の商談方法にはある一定の法則みたいなものがあるのではないかと冷静に考えてみると思われてきます。

一般的かつ具体的な商談方法を経験を踏まえて列記し、若き後輩たちのお役に立てばと思います。
今回の事例は主に華僑経済圏特に中国大陸が主となります。

・交渉の第一段階

 お互いに今回の交渉の内容を全般的に述べる段階において、相手側は相手の出鼻をくじく事を常とします。

たとえ相手側の商品や製品を買いたいという思いが強いと、その攻撃は強さを増します。
まず相手に負い目を感じさせるという交渉術です。相手の弱みを突き、非難し、弱い立場に
陥れれ、焦らしさせるという戦術です。
最近の尖閣諸島に対する中国の外交戦略にもこのような交渉術が表れている気がします。

日本人は交渉事においては、終始相手に悪い気持を抱かせてはまずいと思い、相手を攻撃する発言を控える傾向にあります。
対立ではなくて、自分たちの誠意が通じるだろうを信じて、双方がWin Winの結果になるよう努力します。

 しかし、そのような時に、中国側から顔色を変え、声の調子を変え(次第に声が大きくなります)、大げさなジェスチャーをされ(机をたたくのは日常茶飯事です)、馬鹿だチョンだと罵倒された段階で殆どの日本人は顔が青くなり、脈拍は上がり、すぐにでもその席を起ちたくなります。

アメリカ人はドライに自己主張し、いやみなしに物事を合理的に進めていきますが、どうもアジア系の商売人は違います。

大体において、午前中はこのように相手のパンチに対して、日本側はせいぜいジャブを出すぐらいで一方的にやられっ放しで終わってしまいます。

このように相手側の理不尽な攻撃の際には、話しを聞いている振りをして、他の事を考えたり、話し手の顔のほくろの数でも数えるか、笑って対応するぐらいの余裕が必要です。
決して、まともに反論したり、逆に相手側の非を責めるようなことをしてはいけません。
仰せ御尤もというような態度で十分です。

相手側は担当者が代わる代わる順番に発言して来ます。
事前に打ち合わせをしていたのかと思わせるほど、その交代のタイミングや引き継ぎは見事です。
担当者同士でもその交渉話術を上司に認められて欲しいのか、かなり芝居がかった名優の話しぶりの人が多いのが印象に残ってます。
 
やはり、中国の場合にはあれだけの人が多い中で自分をアピールするには、小さいころから話し方等を訓練し、勉強しているのでしょうね。
こちらが聞き惚れる位に見事に喋る人も多いです。

このように第一段階では、まず日本側はジャブを出すのがせいぜいで、やられっ放しのボコボコ状態にされるのが常であります。
大体この辺の午前の交渉が終わり、昼食になります。
昼食は11時半ごろから始まるのが多いですので、その日のホテルでの朝食は量を控えめにして、もたれる料理は控えておき、昼食前にはこっそりと胃腸薬を飲んでおく事を薦めます。
(お酒飲み対策のためです)

昼食のまた一つの交渉の場でありますので、それなりのルールや心構えが必要ですが、以降の件は次回に書きます。

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