Kamu Number Theoryと相似象

英文サイト. Kamu Number Theory では言及しない相似象のことなどはこちらで。

4-3-4・時空の双対性理論(2)電気の海(前編)

2023-04-15 15:55:11 | 量子コンピューター

量子コンピューターという思想
(その4)万物は情報である─ドイチの万物の量子コンピューター
4-3・光子が開く潜象世界(4)


4-3-4・時空の双対性理論(2)電気の海(前編)
     
     (前編)
Ⅰ、ディラックの海とAma電気の海
Ⅱ、モンスターKamu電気の海
Ⅲ、反変ベクトルと共変ベクトルの実体はKamu電気
Ⅳ、Kamu電気は創造的な情報システム
      (後編)
Ⅴ、Kamu電気の海は時空、タキオン、光を創る
Ⅵ、Ama電気の海(ディラックの海)は電子を創る
Ⅶ、電子スピンは磁気と核力を生む(Mitsugo素量子)
Ⅷ、ホイーラーの予言・万物は情報である



Ⅰ、ディラックの海とAma電気の海

1、現代物理学を潜象界へ拡張

◇ディラックの海
電気の海と聞けばすぐに思い浮かぶのが”ディラックの海”だと思います。ディラックの発見は従来の物理学からの脱皮を促す大きな第一歩でした。これによって物理学は確実に潜象の世界に向かって拡張されて行きました。同時に、反電子の空孔物性は半導体の物性理論を導くものとなりました。現代物理学の潜象界への拡張は驚くほど豊かな成果を生んでいます。

◇ディラックの冒険
反電子、若しくは反物質というフィジカル・イメージを創造したディラックの勇気はハイゼンベルグなど友人たちの力添えが大きかったと思います。ヴェイユのように思いがけず孤独のまま、1人で潜象の世界に踏み込まなかったディラックは幸いでした。ディラックの海は(潜象系)反電子の広大な海にポカリと孤独な(現象系)電子が浮き上がっている、まーそんなフィジカルイメージでしょうか?


2、ディラックの海とフキヲ(Fukiwo)

◇フキヲの海 Ama Fukiwo See
相似象ではディラックの海を〈 Ama Fukiwo See 〉と呼んでいます。カタカナだと〈Ama・フキヲの海 〉です。このアマ・フキヲの海は潜象であり、Kamu次元ではD2になります。(D0からD4までが潜象)〈フ〉はD2の数字2を表現していますが、同時に「正反2つ」の表現でもあります。次に、『ヲ』ですが『入れ子の正反』つまり4相の状態を表現しています。入れ子の正反とは、{ ±電子 と ±正孔 }の「ダイアド4相」のことです。ここでディラックの反物質という概念はテンソル解析(ダイアド演算)になってくるのですが、これを「ダイアド4位相」を呈していると表現します。


◇電子とElectron Hole
「電子と正孔Electron Hole」を相似象では〈サヌキSanuki〉と〈アワAwa〉とよんでいます。これは、「サヌキ=電子」と「アワ=正孔」となります。この「サヌキ電子」は入れ子構造になっていて、4段階の遷移を繰り返した後に通常の測定可能な「現象電子」になります。つまりサヌキは4重の入れ子構造です。すでに触れました「光子」の5段階の入れ子構造より1段階少ないことになります。(光子と電子の質量は次元遷移しても変わりません、その理由は §19,Kamu電気の海とAma電気の海の境界、で説明します)



3、電流の謎と反物質

◇電子は流れない
ディラックの偉大さは、この「正孔電気ホールを物理学的に突き詰めること」を行ったことでした。実用的で身近な電気を私たちは熟知していると思い込んいます。ところが、『電流』という現象を一つとっても、その説明に行き詰まってしまいます。このブログでは電流の謎について、小寺克茂の解説と研究を引用しました。ところが、ディラックの海を使えば電流の謎が解明出来ます。電子は電線の中を流れているのではないのです。

 リンク (ミクロとマクロの間)川の流れと、電線を流れる電気の物理」
 リンク 小寺克茂「電流と電子の速度」

◇電流の謎と電気の海
電線の内部は反物質の海だとイメージしましょう、つまり電線の内部は反物質からなるディラックの海だったというわけです。エレクトロン・ホールは電子と『対向』することによって『対消滅』した次の瞬間に新たな電子を『対向発生』します。あらたに発生した電子は隣の正孔と次々と『対向消滅・即・発生』をドミノ倒しのように引き起こして行きます。このドミノ倒しの速度は電線の物性と深く関わっているのです。この『対向消滅・即・発生』を〈フトマニの物理〉と言います。

◇〈フトマニ〉の物理
粒子加速器で高エネルギーの粒子を標的に衝突させる実験は有名ですが、この衝突の瞬間に何が起こっているかを追及してきませんでした。衝突の結果現れた発生粒子の軌跡の観測と解析にとどまっているわけです。実はフトマニの物理で解ったことは、{ ±電子 と ±正孔 }において新たな粒子の発生には〈Ama電気の海=アマナ〉と〈Kamu電気の海=カムナ〉の共役が絡んでいるのです。〈アマナ〉と〈カムナ〉は、この後の「 §8,入れ子構造の遺伝関係は保形形式」で触れます。衝突でいきなり次の粒子が発生するのではなく、潜象の関与があればこそ《対向 (衝突)→ 消滅 → 潜象 → フトマニ → 潜象 → 発生》という物理プロセスが行われます。

◇電流の〈フトマニ〉と〈イマタチ〉の物理
〈フトマニ〉はKamu公理K-7になります。なお、電流のような巨視的で統計的現象の世界における問題の場合に必要な物理は〈イマタチ〉です。〈イマタチ〉はAma公理A-5に該当するものです。公理全般については今後このブログで説明を予定しています。〈フトマニ〉の公理は現代物理学では認識されていないものですので、馴染みのないものと思います。電流の物理を理解するにはこの公理が前提となります。いわば反物質、若しくは潜象の世界を理解する為に必須の物理と言うことになります。



4、「対向消滅 → 即 → 発生」という〈フトマニ〉公理

◇電子がドミノ倒しによって運ばれる
電流は、電子の移動ではなく、正孔と電子との『対向衝突消滅 → 即 → 対向衝突発生』によって隣の電子がドミノ倒しのように連続して発生してゆく過程とみるのです。これは神経細胞の「電気興奮」が、次々に移動する現象も、刻々の細胞内電気の海との『対向+衝突』により、刻々の現況条件に対応して発生していると見るのです。つまり、正孔は、伝導電子のように、実質で「電荷担体」として振舞うことができる、とも言えるわけです。

◇対向消滅即重合発生という物理(Kamu Axiom K-4 Mukahi)
「正反対向発生」という簡単な表現で「対向消滅 → 即 → 対向発生」という現象を括ることが出来ます。正反対向発生がドミノ倒しの原理です。このことを「対向によって摂動力が起きる物理」とも表現出来るのです。『対向・消滅・発生の原理フトマニ』は潜象界と現象界の対向相関があるような場合は現象面だけが見えて、潜象部分は隠れて見えない(観測出来ない)という問題が頻発します。私たちが観測するのは表面の電流だけということになります。ここで、『対向』のことを〈ムカヒ〉と呼びます。

◇〈ムカヒ〉の物理
〈フトマニ〉の物理で触れたプロセスをここでもう一度検討します。〈ムカヒ〉の物理をこのプロセスに加えれば、《対向衝突 → (ムカヒ)→ 消滅 → 潜象 → フトマニ → 潜象 → (ムカヒ) → 対向発生》と、より精密になります。何故、高エネルギーの粒子が「衝突」すると新たな粒子が発生するのか?という疑問はこの〈ムカヒ〉の物理で理解することが出来るのです。この理解を推し進めると、電子のスピンが生み出す「電子渦」が集積位相をもって多様な素粒子を生み出すことも理解出来ると思います。

◇正反対向発生という概念は現代物理学には存在しなかった
電流の問題がボルタの実験以降200年近く謎のまま経過した背景としては、『正反(潜象対向)発生』という概念が現代物理学には存在しなかったからだと思います。従って、ディラックの海の発見はようやくこの壁を乗り越えた業績だったのです。現代物理学がこれによって現象物理の限界を超えて潜象物理へと脱皮できました。「Axiom K-4 Mukahi」は「全ての観測出来る物象は現象と潜象の対向によって発生する」と要約できるのです。この『Mukahiムカヒ』と呼んでいる物理はKamu公理系の重要なもののひとつです。

◇表舞台と裏舞台
電流の場合を見れば、ディラックの海は舞台裏の仕掛け、電子は舞台の上で演じている役者、その演出は「正反対向発生」という演出原理、という例えが出来ると思います。観客の私たちは表舞台だけを「観察」して” 電流 ”と表現しているのです。この正反対向発生に於ける『正・反=フト=「アマナ・カムナ2相フ」の「ト対偶」』という関係はあらゆる場面で効いてきます。物質と反物質、電子と正孔、消滅と発生、現象と潜象、プラスとマイナス、などこの「正反対向発生」の中に含まれているのです。



Ⅱ、全宇宙球スケールのKamu電気の海 - Kamu Fukiho See

5、モンスターKamu電気の海


◇モンスター電気の海
さて、次は「ディラックの海」を遙かに超えるスケールの大きなモンスターな海の話になります。相似象では、全宇宙球スケールの電気の海が存在する事を主張します。これはディラックの海を『Ama Fukiwo See』と呼んで、〈ヲ=4相〉に位置づけた事と関連しています。

◇銀河系スケールのAma電気の海
ディラックの海は最大スケールとして銀河系、そして最小スケールとして素粒子の世界なのですが、こちらのもう一つの壮大な海は全宇宙球に満たされた「モンスター電気の海」なのです。そして、このモンスターからディラックの海は生まれました。つまり、まずKamu電気の海があって、そこからAma電気の海が生まれた、と言う関係にあります。


6、壮大な電気の海が持つ超巨大機能

◇楢崎皐月が解明したモンスターKamu電気の海
まず詳しい説明をする前に、このモンスターKamu電気の海が、どの様な「働き」をしているかを見ておきたいと思います。あらかじめ、このモンスターな海がどの様な機能を持つかを理解しておけば、自ずとフィジカルイメージが浮かんでくるからです。

楢崎皐月によれば、
①始元量を分解したり構造させて創造する巨大な「エネルギーの生産機能」
②諸粒子を(素粒子から天体まで)はじめ「諸物質を創造する機能」(生命体を含む)
③潜象から現象へ「親和する機能」、同時に現象から潜象へ「親和し回帰する機能」
以上ですが、『超巨大機能』のどれもが私たちの思考範囲をはるかに超えるものばかりだと思います。

◇全宇宙的な電気の海 ”Kamu Fukiho See”
ディラックの海を大きく包み込むこのモンスター電気の海の名称ですが、まず”〈フキホ〉Fukiho"について説明いたします。すでに、ディラックの海は”Ama Fukiwo See”であることは見てきました。そこで” Fukiwo”を「フキ・ヲ」と表記しました、今度は「フキ・ホ」になります。〈ヲ〉と〈ホ〉の違いです。ここで、〈ヲ〉は4相を表し〈ホ〉は親和性を強調するものです。実は正確な表現は〈フキヲ〉は〈フキホ・ヲ〉を短縮したものです。

◇〈フキホ〉について
〈フ〉はすでに見ましたが、正反2相です。〈ka〉と「kaの反」が〈ma〉です、これで正反2相となります。この〈フ〉が〈キ〉を生み出すというのです。〈キ〉とは『気』という漢字で表現されることがあります。東洋医学では『気』をよく扱って居ます。そこでは「宇宙の気」とか「元気」とも「電気」とも表現されるもののことです。

◇カタカナ表記の説明
電気の海の名称にカタカナ表記は必須なのですが、背後には相似象の深遠な世界があります。その説明に要する範囲は広大なもので、このブログの趣旨からはかけ離れたものとなります。そこで、このブログでは以上のような極く簡単な説明で済まさせて頂きたいと思います。不足部分、若しくは公理の全体像はこのブログの中で今後補ってゆきます。


7、〈Kamu〉と〈Ama〉について

◇KamuとAmaの違い
” Kamu Fukiho See ”と” ディラックの海Ama Fukiwo See ”の違いで決定的に明確なのは、このKamuとAmaなのです。「宇宙球の”外部との境界”と”内部世界”で構成される〈Kamu〉」と「宇宙球”内部だけ”の〈Ama〉」という関係です。現象親和性として〈Ka〉から分岐したものが〈Kamu〉です。その分岐の動機はKaの自覚的で自発的な『歪み』性なのです。この歪み性はKamu公理-1(Makatama)として重要なものです。素粒子論では「南部の自発的対称性の破れ」として、この「歪性の物理」を理論として確立されています。

◇〈Kamu〉は有限な宇宙球「全体」
従って、〈Kamu〉は有限な宇宙球「全体」をしめすものですが、なおかつ〈Ka〉との一体性も境界部分で保持しています。この〈Ka〉との一体性は宇宙球外部との境界(これを〈Kura〉と呼んでいます)を共有することで成り立っています。平行宇宙方程式では、〈Kamu〉を〈ka〉と小文字で宇宙球全体の有限性を表示しています。

◇〈Ama〉と〈ma〉について
一方Ama Fukiwo Seeで表記されている〈Ama〉ですが、〈Ama〉はあくまでも〈Kamu〉からの互換重合体として〈Kamu〉の現象親和性を遺伝的にもって正反対称遷移分岐したものです。従って〈Ama〉は〈Ka〉との直接の繋がりはありません。あくまでも〈Kamu〉または〈ka〉と〈Ama〉は正反対偶の存在です。

◇平行宇宙方程式における〈ma〉
〈Ka〉は無限界ですが「〈ka=Kamu〉は境界領域を加えた有限界」です。その〈ka〉から分岐遷移した〈Ama〉は当然のこと有限界です。〈Ama〉から分岐遷移した〈ma〉は〈Ama〉から現象親和性として分岐遷移したものです。これが平行宇宙方程式に表示してある〈ma〉です。ここまでの説明は図式で見れば一目瞭然なのですが、文章として説明するといささか回りくどくなります。

◇超巨大な〈Kamu〉とローカルな〈Ama〉の入れ子構造
「万物は球体である」というイメージを具現している宇宙球全体を指し示す〈Kamu〉と、現象親和性の強い〈Ama〉はお互いに球体という相似性を維持しながらも部分と全体の入れ子の遺伝関係を持っています。(◇「楢崎皐月が解明したモンスターKamu電気の海」の超巨大機能・をご覧ください)



8、入れ子構造の遺伝関係は保形形式

◇部分と全体の入れ子構造の遺伝関係は保形形式
部分と全体の入れ子の遺伝関係のことを『保形形式』と呼んでいるのですが、Kamu電気とAma電気の関係では〈ka〉の一部である微分素量の〈Kamuna〉と、〈ma〉の微分である〈Amana〉が相互に入り込む(入れ子構造)になります。〈Amana〉はローカルな物性として、存在する全ての原子核を構成しているのです。つまり、原子核内部は「微分Ama電気の海」なのです。

◇Kamu電気の海は全宇宙球の始元状態
ある宇宙球が「1つのもの」として統一的にかつ安定的に存在するためには、全体を統括する『超巨大機能』が必要なことは極く自然に理解されることと思います。そのような機能が欠けていては全宇宙球が安定的に存続出来ずに、崩壊してしまうからです。それが楢崎皐月の提起したKamu電気の海が持っている3つの超巨大機能だったのです。



Ⅲ、反変ベクトルと共変ベクトルの実体はKamu電気

9、情報供給を行う倉(クラKura)としての〈Ka〉

◇時空を構築するKamu電気
無限界の〈Ka〉から有限界〈Kamu〉が受け取る膨大なエネルギーは、必要なだけ補給され、持続が可能な範囲で補給されます。補充するのが宇宙球外部〈Ka〉と内部〈Kamu〉との境界領域です。この境界領域を〈クラKura〉と呼んでいます。これまではこのエネルギーを単なる熱エネルギーのようなものとしてイメージしてきました。ところが、単なる熱エネルギーでは時空互換重合量子が素粒子の生成、若しくは物質を生成する原動力であるためには決定的に認識が不足しているものがあることが明らかです。

◇Kamu電気とエントロピー
物質を生成する原動力として、ここまで解明していなかったものは「情報」です、これを解明する糸口が ” Kamu電気の海・Kamu Fukiho See ”と明記されている〈Fukihoフキホ〉という物性物理の相似象解析なのです。相似象解析は声音符解析とも言われ、長い時間かけて解読したものの応用編とでもいうものです。この応用編は解読の結果を『検証』するものとしても役立つものなので、首尾一貫性が示されれば解読の正しさが解るのです。

◇Kamu電気イキと時間量トキ
先ほども触れましたが〈キ〉はエネルギーだけではなく、エントロピー(情報)を示しているのです。どうしてか?、、
時間のことを〈トキ〉と表現しています、そして時間量(トキ)の微分量は〈イキ〉と表現しているのです。
ここから次のような関連が相似象では精細に解明されています。
《トキ → イキ=イカツ(前駆電気) → 〈キ〉 → タマ・イキチ=宇宙球Kamu電気 → Kamu情報量エントロピー》
《トキ=反変ベクトル=Kamu電気容積量=Kamu情報量エントロピー》
以上の一連の関連が浮かび上がってきます。この論理的な過程は次の相似象による〈キ〉の声音符解析から導かれた結果を総合したものです。
なお、『タマ・イキチ』は《「タマ=宇宙球」「イ=始元」「キ=電気」「チ=Kamu情報」》という「声音符解析」の結果なのです。



10、反変ベクトルのスカラー量(容積量)

◇Kamu電気の微分集積体と積分
〈トキ〉の声音符解析から分かったったことは、〈トキ〉は〈Kamu電気の微分集積体〉なのです。更に、〈トキ〉について導かれることは、反変ベクトルのスカラー量(容積量)はKamu電気の微分集積体(Kamu電気の積分)から成り立っていることが解ってきました。平行宇宙方程式に積分記号が現れるのはこのような工程を反映したものとなっています。(因みに、算術より微分・積分が先に発生しているのです)

◇始元量を創るモンスターKamu電気
Kamu電気の海から生成された〈トキ〉は、容積量の実質をなすものがKamu電気であり、始元量を分解したり構造させて創造する超巨大な機能を持つ「情報」そのものだったのです。前回§16で記しましたが ”時空は始元量から発生” します、その始元量を創るのがモンスターKamu電気なのです。(前回の ”Ⅳ,光の速さは5段階可変 §15、添字は前駆状態の表示◇時空はエネルギー量子”)

◇〈イマ〉は時空の最小単位
こうして解ったことは、始元量もしくは潜象の時空を創造しているのはKamu電気のもつ「情報」なのです。潜象系時間はその「始元微分情報素量〈イ〉」の「積分容積量=反変ベクトル」であり、一方で「潜象系空間素量〈マ=間〉」は〈Ka〉から供給される〈エネルギー情報〉の「持続」から生まれる電気物性の「継続」によって引き起こされる〈ツラナミ=共変ベクトル〉、つまり波動なのです。〈イマ〉は時空の微分最小単位である物性としての意味がこれで明らかになりました。(前回の記事”§11,相対性理論と双対性理論◇時間量子の最小単位 Ima”の「砂時計」というフィジカルイメージ)

◇始元微分量子〈イマ=今=Ima〉
〈イマ〉という素量子がいかに小さいか、モンスター級の小ささだと考えられるのも「始元微分」という事情を考えれば納得が行くものだと思います。始元量を構成する〈イマ〉はモンスターKamu電気が生み出す宇宙で最も小さい量子なのです。一方で、〈イマ〉の波動はモンスター宇宙全体に即時に波及するモンスター級の早さ、超微波動を持つと考えられるのです。



Ⅳ、Kamu電気は創造的な情報システム

11、Kamu電気の入れ子構造 1

◇Kamu電気の情報システム
前回の ”§18、モンスター宇宙の観測情報(Ryu-Takayanagi formula 笠・高柳公式)”で ” 情報という観点に絞って考えれば、宇宙は極めてクリアーな存在として眺めることが出来る” と述べました。今回はこの《情報=エントロピー=物質》という考え方を前進させることが出来ます。エントロピーについてはこのブログの”2-2.時空互換重合量子とペレルマンのエントロピー”で触れましたのでご覧頂きたいと思います。
リンク:2-2.時空互換重合量子とペレルマンのエントロピー

◇Kamu情報システムの構造は入れ子構造
Kamu電気という驚くべき情報親和型の概念を使えば、宇宙が創造的な情報システムによって創られていることが明確になるのです。これは、このブログでは今回が初登場となる〈Kamunaカムナ〉と〈Amanaアマナ〉が主役です。この概念は、潜象世界から生命をも含んだ最も身近な物性世界への入り口でもあるのです。更に、『〈Kamuna〉と〈Amana〉によって形成される入れ子構造』という視点からその情報システムの構造を知ることが出来ます。


12、Kamu電気の入れ子構造 2

◇〈アマナAmana〉
本記事の ”§15、超巨大な〈Kamu〉とローカルな〈Ama〉”において「Kamu電気とAma電気の関係では〈ka〉の一部である微分量の〈Kamuna〉と、〈ma〉の微分量である〈Amana〉が相互に入り込む(入れ子構造)になります。」と記しました。アマナは全ての原子核を構成しています。物質といわず生命質を含めて全て存在するモノには〈アマナ〉が核として内在するのです。私たちが馴染んでいる原子核の実体はこの現象親和性が強い「潜象〈アマナ〉」であると考えることが出来ます。

◇原子の中の〈核〉が〈アマナ〉
原子を潜象の世界から見ると、全ての原子に〈アマナ〉が核として組み込まれています。実は、〈アマナ〉が核となって原子を創っているというのが潜象側から見たときの筋なのです。と、言うことは〈アマナ〉のあるところに原子が生成されると考えなければならないと言うことです。原子を構成する〈アマナ〉はそれに必要な「情報」を〈Ama電気〉から分有しているのです。つまり、〈アマナ〉とは『〈Ama電気〉アマの〈ナ〉分身』という意味で生まれた概念です。

◇〈カムナKamuna〉
一方〈Kamuna〉は〈アマナ〉に随伴する「ミニ・Kamu電気の海」つまり超小型の電気の海として〈アマナ〉に連れ添う配偶者状態で原子の周辺にあって「随伴」しています。正反(正をアマナ、反をカムナ)の対偶が核を形成して、全ての原子の物性物理を決定しています。このようなことから、「対偶もしくは随伴 adjoint, adjunction」を理解することが『正反対向発生・フトマニ』の物理を理解する入り口であると言われるのです。

◇〈Kamuna〉はKamu電気の海の分身
Kamuの巨大な規模に対してローカルな〈Kamuna〉は、どちらかと言えばAmaの物性に近いモノです。Kamuが壮大な重合と遷移を行う中で、〈Kamuna〉の様な分身を生み出したのです。これは、Ama電気の海を生み出す動機とも成ってきます。これは『渦巻くAma電気の海』へと今後展開して行きます。「Kamu電気の海」が「Ama電気の海」を作り出すきっかけは、この『渦』の発生です。



13、Kamu電気による〈Kamuna〉と〈Amana〉情報システム

◇〈カムナ〉はKamu電気の海の分身
この対偶する〈Kamuna〉と〈Amana〉は元々Kamu電気由来です。〈Kamuna〉は〈Ka〉の系統、〈Amana〉は〈Ma〉の系統ですが、Ama電気の海が形成されるまではどちらもKamu電気の一部なのです。このことが『反変ベクトルと共変ベクトルの実体はKamu電気』という意味合いになります。また” §7、超巨大な〈Kamu〉とローカルな〈Ama〉”で記したことは電気の海でも同じなのです。

◇〈アマナ〉と〈カムナ〉の交信は共変ベクトル通信
〈カムナ〉はKamuと同様な位置づけで、〈アマナ〉を入れ子状態に置いて、相互に『情報の共有=共変ベクトルの交換=電気波通信』をしているのです。つまり共変ベクトルは〈アマナ〉と〈カムナ〉の交信に主体的な役割を果たしています。ここで交信される実体は、ミクロの世界でもマクロと同じKamu電気の交換なのです。もともと〈カムナ〉は現象世界に派遣されたKamu世界の中継基地のような役割を担っていると考えられるのです。(「電気波」については、この後の § 16、光の多変化位相とファインマンの仮想光子)

◇量子もつれとミクロ共変ベクトル通信システム
Kavli IPMUの大栗博司が2015年に公開した「量子もつれが時空を形成する仕組みを解明~重力を含む究極の統一理論への新しい視点~」は重要な成果だと思います。これは、私にはKamu電気情報システムと強い関連があるように思われるのです。大栗博司は「量子効果から時空が生じる仕組みはよく理解されていませんでした」と記されています。時空の双対性理論から見れば、時空はKamu電気のベクトルとして理解されるわけです。そして、量子通信は『時空互換量子のミクロ共変ベクトル通信システム』つまり《〈Amana〉〈Kamuna〉》が担っているという見解になります。

リンク 大栗博司・量子もつれが時空を形成する仕組みを解明~重力を含む究極の統一理論への新しい視点~

          ✝  ✝  ✝  ✝  ✝

           後編に続



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