Kamu Number Theoryと相似象

英文サイト. Kamu Number Theory では言及しない相似象のことなどはこちらで。

4-3-2・kamu・Ama平行宇宙方程式

2022-03-23 16:50:42 | 量子コンピューター


下図はブログ用の平行宇宙方程式です


◇平行宇宙方程式

平行宇宙方程式の図版はA4版のものでこのブログの画面には収まりません。

お手数ですが別画面で”図版 ”を参照していただきながら進めさせていただきます。

このブログには平行宇宙方程式だけを小さな画面に式を縦に列記して収めたものを表示いたしました。

大きなA4図版の一番下の枠の中が平行宇宙方程式と私が呼んでいるものです。中間の青い枠の中がテトレーション図版です、一番上が平行宇宙の遷移の過程を簡略して図解したものとなっています。

「テトレーション」に関しましては、すでにこのブログの ” 4-2-1・虚数コンピューターとモンスタームーンシャイン(前編)テトレーションで見るモンスター世界 ”および” 続いて ” 4-2-2・(中編)モンスタームーンシャインとミクロ・ブラックホール” で述べてきました。

上記A4図版の上の遷移図解に基づいて言えば、一つの遷移矢印は数億回、若しくは数兆回以上に渡る重合の繰り返しの結果、飽和状態になって生成された物性遷移を表しています。

物性物理で言う分配関数に該当するものと考えればほぼ同じ状態です。始元量の巨大な重合体からなる集合の飽和状態を指しますので、モンスター世界とかブラックホールとか言われることになります。

通常の数学で表現するには大きすぎて全体を確認できません。この物性遷移は、虚数√-1が生成されるまでに12回繰り返されたものです。

ところがテトレーションを使えば、ひと目で見ることが出来ます。一つのまとまった図版として全体像を理解することが可能なのです。

この様子は”All Transition Diagram”において確認できます。そして、この12回の遷移図式は見事なダイアモンド図形を描いて見せてくれます。

図版:”Arakamichi ( 2-2 ) The Field With One Element -Definition area of "Axiom K" Imaginary Diamond and "KaMa-Parallel Univers Model" をご覧いただきたいと思います。

左に「単一の大きなダイアモンド図形」が、そして、虚数が発生すると「2つの上下に対峠する三角形が平行宇宙」へと変化する様子が示されています。

「単一のダイアモンド図形」は「一元体の分岐」を示しています、「上下に対峠する2つの三角形」は「平行宇宙」を示しています。

重合による物性遷移は虚数の発生を転機として平行宇宙へと進んでゆきます。こうした遷移が発生する原因は対称性の破れが始元量に歪性として内在していると考えられるからなのです。

始元量から遷移した世界には、マクロ・ブラックホールに向かう別の遷移ルートがあります。これはダイアモンド図形に「収斂しない=対峠する2つの三角形」つまり「MaKaという潜象属性を持つ物性平行宇宙」のことです。

MaKa物性平行宇宙は、虚数の誕生という”量子ジャンプ=デコヒーレンス”によって一元体から、マクロとミクロを巻き込んだ状態の対峠する2つの三角形へと遷移した結果発生したものと考えるのです。

このことは、『MaKa平行宇宙=MaKa一元体』と『物性平行宇宙=複素数UrForm平行宇宙』とが”入れ子状態”になっています。この様子は遷移図式の全体をながめていただければ理解できることなのです。

この”入れ子状態”のことは今後〈Kamu-utushi〉と〈Ama-utushi〉などを説明する段階になったとき、平行宇宙の”入れ子状態メカニズム”が理解できることになると思います。

この”入れ子状態”によって、生命と物質の繋がりについて平行宇宙のMaKa属性として、方程式では添字として示していることの理由を理解することが可能となります。


◇”虚数 ”のミクロ・モンスター構造をテトレーションで観る


「虚数の〈√-1=sHi〉は 〈E8✕E8〉 というモンスターでした。 〈E8✕E8〉は 〈 8×10^53 ✕ 8×10^53 〉という驚くべき情報量のモンスター振りです。

” 一兆=10^8 ”という大きさから想像してみればこの巨大さは無尽蔵という実感が湧いてきます。前回「4-2-3・虚数コンピューターとモンスタームーンシャイン(後編)ボルンマシンと生命のコンピューター」で記した事柄です。

始元量から遷移した世界は一つは極微のミクロ・ブラックホール量子世界なのです。「巨大容積量の稠密極微量子世界」であるということになります。それを表現できるのはテトレーションしかない、ということになりました。(ここでは「容積量」という概念に注意しておいてください)


それが図版:”(2-2) Dimension √-1 • small Hi Monsterization and Tetration Model” で示したものでした。

この図版では、一元体と平行宇宙を生成するダイアモンド図形と、その隣にもう一つのダイアモンド図形が描かれています。これは「〈アワ・サヌキ〉ダイアモンド」と名付けられたものですが、これは光子からの遷移により「前駆電子の海」が発生する過程を示しています。

「前駆電子」は光子とともに”平行宇宙に於いて”初めて実現すことが出来るものです。この前駆電子の〈Awa〉と〈Sanuki〉についてはいずれ近々触れることになると思います。

なお、お気づきかと思いますが一元体〈Ka〉は「MaKa平行性」へ遷移したときからすでに平行宇宙になっているわけです。しかし、これをただちに平行宇宙と呼ばないのはMaKa平行性はその物性を現象界へ”潜在的入れ子”として遺伝させて表面には現れません。

平行宇宙方程式の内部では属性を表示する添字としてMa、Kaとして表示したものがこれなのです。いわば、MaKa平行属性はすべての現象物性についてまわるものなのです。

現象界のなかで、私達が生きている世界における平行宇宙を追求しているのですから、潜在的に遺伝するこの潜象物性MaKaは宇宙方程式のなかでは『添字』としてだけ表示しています。

添字では表現できない現象界に干渉する潜象物性は〈Kamu-utushi〉と〈Ama-utushi〉として示されることになります。

このMaKaの入れ子状態の添字化についてはテトレーション図版が理解の糸口を視覚的に見せています。上半面は〈Ka〉として下反面が〈Ma〉物性を、それが対称的に表現されています。

このように、平行宇宙を見事にビジュアル化してくれるテトレーション図の驚くべき能力に感謝の念が生まれてくると思います。この図版の原著者であるウラジミール・クズネツオフの業績を私はもっと高く評価してしかるべきと考えています。

同じく、テトレーション図版の作者である Souichiro Ikebe 「http://math-functions-1.watson.jp」に深く感謝したいと思います。 Souichiro Ikebe 引用図版は https://kamu-number.com/pdf/dim/281complextetlation.pdf


◇正反対称性という潜象の代数構造がKaMa一元体


素粒子論における標準模型の発見、という驚くべき事態は代数的構造が素粒子の世界に厳然としてあるということの発見でした。そして、この数学的構造にはさらに深い構造が埋没していました。

宇宙はただ唯一の〈Ka〉という潜象から遷移して発生したと考えることが出来るなら、〈Ka単一元・反〉の属性である歪性から生まれた〈Ma・正〉という正反分身との対称性から発生する代数的関係が重要になるのです。

数学的構造は演算によって定義されます、〈Ka〉と〈Ma〉の重合という潜象界に於ける演算は、ここ一元体では唯一のものです。一元体にはただ一つしか演算がありません。ですから重合は加法と乗法を併せ持ったものと考えることができます。

そして、この併せ持つ性格を表現するのに都合の良いものが「積分」です。重合という演算はもともと乗法と加法を生み出す元になるものと考えるのがKamu数論の立場です。従って、重合を積分という演算としてみなすことが考えられたのです。

つまり、最初に現れた演算は加法でも乗法でもありません、それは「積分⇔重合」と考えるのです。加法と乗法は算術として生まれたものです。算術は極めて技術的なものだと考えるべきなのです。

一元体は、そもそも宇宙の成り立ちが一つの潜象〈Ka〉から生成したことを数学的に具現化したものです。一元体理論を絶対数学と呼んでいる数学者の黒川信重のイメージはこうした潜象の〈Ka〉のイメージとよく重なる(相似象の)ものなのです。

黒川信重の著書に描かれているイメージ図版を見るとこのことが頷けると思います。一元体理論は最先端の数学ですから素人が近づけるはずもない世界です。ところが整数論の第一人者である黒川信重は素人に対して訴えかけるように、わかりやすい図版を描いて一元体論の使命を説明してくれます。

いずれ触れたい事柄ですが、素人と専門家の間の溝、あるいは専門家同士でも分野が少しでも違えば溝が「深まってゆく=断絶」という、この時代の科学のあり方について、私達は無関心では居られないのです。

黒川信重は数学者としての使命感をもって誤解を恐れづにイラストを描いているのではないかと、私は推測しています。こうした努力は決して容易なことではないと想像出来るのです。これは、超一流の専門家だからこそ出来る仕事だと!

一元体理論と潜象世界との間の相似性を見出したからには、この代数的構造は潜象の本質の一部であると見なければならないと思います。重要なのは、この相似性は保型形式として図版において容易に確認できることです。

図版の”1-1-3.Potential automorphic Cuspidal Model”はこの相似性を図として表示しています。ここで「保型カスピダル・モデル」は保型形式の中の「尖突保型形式」のことで、遷移が進行するとあるポイントで質的なジャンプをする「不連続点=尖端」を持つ保型形式のことです。この不連続性が遷移図式に対応しているのです。 https://kamu-number.com/pdf/axio/113cuspidal.pdf

更に保型形式は表示法を変更するとKamu次元の〈メグリ〉を表現していることも相似性として認めることができます。上記図版の中の右の図が該当するものです。


◇Kamu方程式とKamu次元


Kamu方程式は楢崎皐月が相似象をまとめる中で宿題として残していったものです。彼の計画はあまりにも壮大だったので、その一部であった方程式化に着手する暇はなかったのです。

〈モノ〉と〈コト〉の『始元→ゼロ』から〈ヒト〉、そして〈世界〉への遷移に関わる〈メグリ→Kamu次元0 ⇔ Kamu次元8 ⇔ Kamu次元0〉までを統一的に理解する方法を彼は示しましたが、その道筋を整理する仕事は次世代の者に託されたのでした。

Kamu方程式は楢崎皐月によるKamu次元の発見から生まれた「遷移図式」によって記述することができるものです。

私はこれを「総合的な遷移図式」としてとりあえず纏ることにしてみました。しかし、この図式をそのままの形で理解することには一定の限界があります。そこで、楢崎皐月が試みたように、科学が到達した世界と突き合わせてみる作業をする必要がでてきたのです。

なお、私はサイトの遷移図式は完成したものとはまだ見做しておりません。”とりあえず”と記したのは、そのような意味合いを含めて修正が必要になることも想定しています。ただ、大筋として大修正はないものと考えています。

(*遷移図式は以下のファイルに示してあります。図式は大きなものなので、6枚に分割してあります。そのリンク集が:All Transition Diagram に纏めてあります。各リンクには、始元量から遷移した遷移式が展開し、6枚の図版を繋げると0次元から6次元までの全体を一続きのものとして見ることが出来るようになっています。 
リンク集 
各連続する図版のリンクは
1;https://kamu-number.com/pdf/transition/10.pdf
2:https://kamu-number.com/pdf/transition/20i.pdf
3:https://kamu-number.com/pdf/transition/31.pdf
4:https://kamu-number.com/pdf/transition/423.pdf
5:https://kamu-number.com/pdf/transition/534.pdf
6:https://kamu-number.com/pdf/transition/645.pdf
です)

Kamu次元についてはすでに、”(その3-3)万物は回転する・ペンローズの迷いとマイナスエントロピー”のなかで、”Kamu次元は物性の遷移を解析できる統計物理学の『分配関数』と相似なものとして説明することができる。”と記しておきました。
https://blog.goo.ne.jp/masadon/e/a5d2b675c7a009274103ae8706345b77

物性の遷移を整数の0から8までの数に対応させたものです。これをKamu次元と呼んでいるのです。存在するものはすべてKamu次元を割り当てることができます。このことを可能にしているのが〈カ〉という潜象の存在とその正反対称の存在である潜象〈マ〉の存在なのです。

このような事情の下に現れてきたのがKamu方程式でした。”4-2-2(中編)虚数コンピューターとモンスタームーンシャイン・モンスタームーンシャインとミクロ・ブラックホール”の中で「Kamu次元」という概念が日常世界の中にも存在することをD ドイッチュの禅問答のなかで示しておきました。

さて、〈Ka〉と〈Ma〉の間には〈歪み性 ⇔ 歪スピン〉が示されています。歪スピンってなんでしょうか?物理学でこの概念に対応するものがあるのでしょうか?ここで、私にはペンローズの顔が浮かんできます。

Kamu次元とは〈Ka〉と〈Ma〉の遷移過程を数に対応させたもので、最初に現象として現れたものがここで記している〈虚数次元 →潜象界系Kaと現象界系Maの境界次元〉でした。

従って、虚数若しくは虚数次元こそ最初の数であると主張されることになったのです。ゼロはあくまでも潜象だけからなる数として別格なものとしています。つまり、自然数にゼロを含めないことは道理にかなっているのです。


◇正反対称潜象としての〈共役Ma*〉と〈共役Ka*〉


Kamu方程式は遷移図式を確認しながら生成されたものでした。Kamu次元はこの遷移過程を正確に記録し確認するためのものですから、方程式の理解には必須のものです。

そして、〈Ka〉と〈Ma〉の正反共役〈Ka*〉若しくは〈Ka+〉と〈Ma*〉または〈Ma+〉にはD ドイチの懐中電灯物語が前駆4光子随伴として表示されています。

〈Ka*〉という表記は、線形代数的な表現に合わせた場合の表現法です。遷移図式では、共役は〈Ka+〉という表記のほうが使われています。MaKa入れ子遺伝を表示するのに必要なときに〈Ma∓〉〈Ka∓〉を使うこともあります。

私は、これまでパウリが見た虚数が登場する夢、そしてパウリ自身が名付けた「背景物理」から潜象実在である〈Ma〉〈Ka〉へと展開してきました。そして、今私達の前に存在するものとして現れたのが正反共役〈Ka*〉と〈Ma*〉です。

〈Ka〉と〈Ma〉については今のところ詳しい説明はいたしませんが、参考までにサイトの”1-2-9-1.What is Ka ?”および1-2-9-2.What is Ma ?”を御覧ください。



〈Ka*〉と〈Ma*〉は線形代数のユニタリー構造を反映したものとして見いだされたものです。これは正反対称性というものを数学的に表現したもので、この代数的な構造は現象として現れたとき素粒子の標準模型として理解されているものになります。

つまり標準模型という素粒子モデルは潜象界に埋蔵されていた代数的構造が遺伝されて出現されたものと理解することができます。

楢崎皐月はこの潜象の代数的構造を利用し、拡張して原子の周期律表を導き出しています。(これは、Kamu次元5でご紹介出来る事柄です)

〈Ka*〉と〈Ma*〉が〈Ka〉〈Ma〉とともに前駆4光子随伴として織りなす宇宙、これがリー群SU(1,1)/U(1)の世界なのです。そしてこれこそが平行宇宙方程式を形成することになります。


◇リー群の商空間SU(1,1)/U(1)が平行宇宙そのもの


リー群の商空間 SU(1,1)/U(1) がコヒーレント多様体であると表明したのは、ブラジルの物理学者マーセル・ノヴァエスMarcel Novaesでした。2004年の論文で、リー群SU(1,1)の研究が思ったほど進んでいないことに、意外だ!と驚いています。

それもそのはずでした。数学者の小林俊行も、「リー群の表現における最近の進展 2018」の中で、SU(1,1)を未開拓の最先端の数学として取り上げるとともに、最先端の物理学と深く関わっていることを「余随伴軌道の幾何的量子化」の中で示しています。

小林俊行は、SU(1,1) が3次元反ドジッターという相対論的な空間 ”AdS^3” に対応することを示し、AdS^3はミランダ・チェンのところで紹介した量子重力理論と通じ、宇宙の羅針盤である共形場の理論と呼応していることを示唆しています。

そこで、視覚的なAdS^3のイメージですが、「共形幾何サイクリック宇宙論」を提起したペンローズの「虚数世界の多重回転 → ツイスター→虚数世界の正反二重周期回転」更に進んで「潜象と現象の互換重合時空ツイスター」などと展開されると私は考えるのです。

さて、”商空間”とは一体どんなイメージで描いたら良いのでしょうか?ここでもミランダ・チェンが登場です。

すでに触れた「モンスター稠密構造のリーチ格子」は始元量の壮大な稠密構造のことでした。(4-2-2(中編)虚数コンピューターとモンスタームーンシャイン(中編)モンスタームーンシャインとミクロ・ブラックホール)

波動世界に『格子構造を埋め込む→ゲージの導入→商空間→粒子世界』という一連の事柄、一言でいえば ”MaKa波動多様体” の「商空間化=量子化」を行う摂理の問題に深く関わる問題に相当します。


◇リー群の商格子空間と”潜象界の公理”


この「商空間→格子化→量子化」を行う摂理は、Kamu数論では潜象世界の公理系によって成立するものと考えているのです。
 
このブログの最初に「量子論の謎をKamu Number Theoryから見る」を書いておきました。ここで再び掲載いたいと思います。


量子論の謎とKamu&Ama公理系との対応関係
 (1)物理量の重ね合わせ状態 → K5 互換重合トコタチ
 (2)観測抽出による量子ジャンプ・デコヒレーレンス → A5 イマタチ
 (3)量子もつれのテレポーテーション → K4 ムカヒ
 (4)粒子と波動の重畳性コヒレーレンス → K3 ナギナミ
 (5)複素数の世界で解析され、答えは実数で表現される → A5 イマタチ
 (6)存在するものは全てスピンしている → K2 マワリタチ
 (7)位置と運動量の同時確定出来ない不確定性 → A4 タバネタチ A5 イマタチ
 (8)微視的可逆性と巨視的不可逆性 → A5 イマタチ
 (9)量子力学は日常生活の物理を含む → A1ヤタノカガミ A1-4ナナツヨギ

 ( 記号のK5という表記は、Kamu公理5の略記、同じくA5はAma公理5の略記、公理はKamu公理系が8公理、Ama公理系が8公理の”合計16公理”からなります )

Kamu公理系については、図版のArakamichi(1-1)及び図版のArakamichi(2-1)を御覧ください・

Ama公理系については、Arakamichi(3-1)https://kamu-number.com/pdf/axio/131axiom.a.pdfを参照いただきたいと思います。とりあえず、公理系に関しての事柄はこれが基本的なところなので、詳しい事は必要に応じて適宜説明を加えさせていただきます。



◇平行宇宙方程式の前駆4光子随伴を図版で見る

ブログでは、方程式だけを図版にしてあります。ここで、SU(1,1)/U(1)がコヒーレント多様体であるというマーセル・ノヴァエスの発見が重要なのです。これによって量子論とKamu数論とがスムーズにつながってきました。

ノヴァエスの発見によってKamu数論の公理系と量子論の公理系がつながりました。そしてもっと重要なことは、〈KaMa平行宇宙〉がコヒーレント多様体という明確な形になって表現出来ることがわかったことなのです。

つまり、SU(1,1)は「MaKa平行潜象宇宙」そのものであり、U(1)は潜象宇宙(波動世界)に幾何格子(粒子世界)を持ち込む ”操作⇔商空間化” であるということがわかったのです。こうして現象世界の前駆状態が一つの式として表現出来ているのです。

SU(1,1)/U(1)は、基本的に現象前駆を示すものですから、コヒーレント多様体のKamu次元は虚数次元となります。このことは、実次元のつまり現象界に属する標準模型 U(1) が「物性→スピン世界→素粒子」として生成される必然性を示しています。

スピン世界は潜象界と現象界に共通する、存在するものの基本的な姿です。平行宇宙方程式ではブログの図版の真ん中の式が該当する表現です。

ここから導かれる「潜象と現象の互換重合時空ツイスター」というペンローズ風味の幾何学的なイメージはブログの図版では上から三番目の式の中に表現されています。

この三番目の式からわかることは、U(1) は単なるユニタリー構造ではなく、潜象系のユニタリー構造の表現を遺伝として持っていることがわかります。虚数次元のユニタリー構造をこうして視覚的な図として見ることができました。

ユニタリー構造は実次元だけのものではないことは、すでにご覧の図版の(2-4)Dimension √-1  において見ることが出来ると思います。これはユニタリー構造が「原型=Ur-Form」とKamu数論で呼んでいるものに対応するからです。

図版Arakamichi (1-3)
では「Ur-Form → 保型形式」という遷移の状態を図版で見ようとしました。〈正=現象系Ma〉と〈反=潜象系Ka〉の重合が遷移すると、原型を残しながら保型形式へと進行してゆく状態を図版で確かめようとしました。

複素数の〈実部=正=現象系Ma〉と〈虚部=反=潜象系Ka〉が「潜象一元体」の中に最初から存在しているという、入れ子状態がこの図版から読み取れるのです。

つまり潜象の中に現象系と潜象系の2つが〈正反・対称性・歪性〉として存在することをUr-Formと呼び、その結果として保型形式が形成されると見るのです。

”虚数(潜象)世界”は遷移して現象界の「前駆原型 → 原型 → Ur-Form → cuspidal保型形式 → 複素数」を形成すると考えることができます。複素数が解析に重要なツールであることの意味は複素数が現象界の『原型=Ur-Form』であるということの中で理解されるのです。

(Ur-Formはゲーテの原型を意味する言葉を借用しています)”と、”4-2-1.(前編)テトレーションで見るモンスター世界 ” で記したもののことです。

”数学の理不尽なまでの有効性(ウィグナー)”という問いかけを”4-1-1,(前編)”で見てきました。検討の中心になった複素数は存在の形式として基本となるもの、つまり原型だったということの深い意味が明らかとなりました。

複素数とは、MaKa遺伝平行宇宙を表現する合理的な形だったことがこうして理解できるようになりました。その淵源は潜象界のリー群構造にありました。そこにはリー群E8という驚くべきモデルがありました。

数学の理不尽なまでの有効性を体現しているものが〈MaKa潜象多様体→コヒーレント多様体→複素数〉という関係の中に見出すことが出來たのです。


         †


次回は平行宇宙方程式のU(1)部分の (sHi) の「添字」として表示されている「toki」&「tokoro」について説明したいと思います。これは ”時空の互換重合属性”というKamu方程式の表現、およびKamu数論または相似象における独特の概念として ”時空互換重合量子” について、平行宇宙方程式の重要なファクターとして説明したいと思います。

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Kamu Number Theory
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