サラ☆の物語な毎日とハル文庫

自己啓発本の大御所、オグ・マンディーノの『世界最強の商人』を読む

自己啓発本というジャンルがある。生き方本とも言われる。

ビジネスにかかわる人たちを中心に読まれてきた。

たいがいアメリカの著者。

そもそもの始まりは1902年にジェームズ・アレンが『「原因」と「結果」の法則』を出版したのが始まりらしい。

アメリカという国の人たちは「いかに成功するか」という法則を見つけ出すのが得意だし、好きなのだろう。

新大陸で新しい人生を築こうと海を渡った人々のDNAだろうか。

自分で何とか道を切り開きたいという情熱が、このジャンルの本を書かせるし、読ませるのかな。

著者はアメリカ人が多いと思うけど、読者は世界中にいる。

有名な自己啓発書は世界的なベストセラーとなっている。

 

オグ・マンディーノも自己啓発本のベストセラー作家の一人。

いろんなビジネス本で引用されているから、これまで何度も名前を目にしてきた。

 

書店で角川文庫として新訳が出ているのを見つけて、読んでみた。

最近山ほど出ている自己啓発本(ほとんど読まないけど)の大元にあたる本なので、かえって新鮮みがある。

 

タイトルは『世界最強の商人』

セールスの極意・精神が十巻の巻物という形で示されている。

物語形式になっているので面白い。

自己啓発本は、読んでいるときは自分が成功しているようでワクワクするから楽しけれど、実践してみないと意味はないと思う。

 

結局、どの本も言っていることは、似通っている。ということは、先駆者たちのメッセージが、やっぱり体験に基づく独創性があって、凄みがあるのかも。

 

ということで、印象に残った部分をノートとして書き留める。

★実は失敗者と成功者の間にあるたった一つの違いは「習慣」の違いだむ。良い習慣はあらゆる成功の鍵である。悪い「習慣」は失敗に通じる鍵のかかっていないドアのようなものだ。それゆえ、他のすべてに優先して私が従う第1の法則は、「私は良い習慣を身につけ、その奴隷になる」というものだ。

 

★私は今日という日を心からの愛をもって迎えよう。

なぜならば、愛はいかなる事業おいても成功に導く最大の秘密だからだ。腕力は盾を打ち破り、人を殺すことができるが、人の心を開くのは目に見えない愛の力だけである。この愛の技術を学ばない限り、私はただの行商人の域を出ることができない。私は愛を最大の武器にしよう。そうすれば、私が訪問する人はみな私の愛の力に抵抗できないだろう。

 

★では、私が出会う人々には、どのように接すればいいのだろうか? それはたった一つの方法しかない。口には出さずに心の中で、彼に「私はあなたを愛しています」と呼びかけるのだ。この言葉は口には出さないものの、私の目の中で輝き、私の額の皺をぬぐい去り、私の唇に微笑みをもたらし、私の声の中にこだまする。そして相手の心は開かれるだろう。

そして、私の愛を心で感じたとき、だれが私の商品に対して「いらない」と言うだろうか?

 

★私は絶対敗北を考えない。私の辞書には次のような言葉もない。「やめる」、「できない」、「力不足」、「不可能」、「問題外」、「失敗」、「実行不可能」、「希望なし」、「撤退」。なぜならば、これらは愚か者の言葉だからだ。

 

★弱者とは、自分の感情が行動を支配するのを許す人のことである。

強者とは、自分の行動によって感情を支配する人のことである。

 

★では、私を傷つけ、涙を流させ、思わずのろってしまうような人や出来事に遭遇したとき、私はどうやって笑顔を保つことができるだろうか? そんな場合、私を救う魔法の言葉がある。ユーモアの精神が消えそうなときも、この魔法の言葉がすぐ心に浮かぶように、習慣になるまで自分を訓練しよう。この魔法の言葉は太古の昔から伝えられてきたものであり、私をあらゆる災難から救い出し、バランスのとれた人生へと導いてくれるだろう。それはこんな言葉だ。

「これもまた過ぎ去ってゆく」

………

なぜならば、世間の全てのものは過ぎ去っていくからだ。

………

もし、すべてのものが過ぎ去ってゆくのであれば、なぜ今日のささいなことを思いわずらう必要があるのだろうか?

 

★これから先、汗は流しても、涙を流すのはやめよう。なぜならば、悲しみや自責の念や悔しさは、市場では何の価値もないからだ。しかし、微笑みには黄金の価値があり、私の心からの優しい言葉は城を築くことができる。

 

★私の夢は無価値だ。私の計画はゴミだ。私の目標は無駄だ。

どれもみな、行動が伴わなければまったく無価値なのだ。

私は行動する。

地図はどんなに注意深く細かいところまで作られていても、地図の持ち主を1インチたりとも動かしはしない。

羊皮紙にいかに公正な法律が書かれていようと、その法律が犯罪を防止することはない。今私が手にしている巻物でさえ、それだけでは1ペニーも稼げず、喝采の言葉一つ得ることはできない。

唯一行動だけが火をつける点火材だ。地図も、羊皮紙も、この巻物も、私の夢も、私の計画も、私の目標も、行動があってはじめて命が吹き込まれ、生きた力になる。行動こそ、成功のための食べものであり、飲みものなのだ。

(以上角川文庫『世界最強の商人』山川紘矢・山川亜希子訳)

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