サラ☆の物語な毎日とハル文庫

『樹木たちの知られざる生活~森林管理者が聴いた森の声』からのノート①

 

神社に参詣に行き、ご神木を仰ぎ見ると

心底スゴイと思う。 
手を回しても届かない太い幹。 
2メートルくらいはありそう。 
 
 
何百年生きてきたのだろう。 
千年杉ということは、千年以上生きてるってこと? 

 

 

樹木には樹木の世界がありそうだ。

興味に駆られて手に取ったのが

っていうか、amazonで取り寄せたのが

『樹木たちの知られざる生活~森林管理者が聴いた森の声』

(ペーター・ヴォールレーベン著/ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

 

 

思ったとおり、新しい世界を垣間見たような面白さだった。

森に興味があるので、ノートとして記録しておこうと思う。

 

●樹木たちはお互いにコミュニケーションを取り合っている

 
 
 「木の言葉」の項目には、こんなことが書いてあった。
 以下引用させてもらう。 
 
 
★木も自分を表現する手段をもっている。
それが芳香物質、つまり香りだ。 
 
 
およそ四〇年前、アフリカのサバンナで観察された出来事がある。 
キリンはサバンナアカシア(アンブレラアカシア)の葉を食べるが、アカシアにとってはもちろん迷惑な話だ。 
この大きな草食動物を追い払うために、アカシアはキリンがやってくると、数分以内に葉のなかに有毒物を集める。 
毒に気づいたキリンは別の木に移動する。 
しかし、隣の木に向かうのではなく、少なくとも数本とばして一〇〇メートルぐらい離れたところで食事を再開したのである。 
どうしてそれほど遠くに移動するのか、そこには驚くべき理由があった。 
 
 
最初に葉を食べられたアカシアは、災害が近づいていることをまわりの仲間に知らせるために警報ガス(エチレン)を発散する。 
警告された木は、いざというときのために有毒物質を準備しはじめる。 
それを知っているキリンは、警告の届かない場所に立っている木のところまで歩く。 
あるいは、風に逆らって移動する。 
香りのメッセージは空気に運ばれて隣の木に伝わるので、風上に向かえば、それほど歩かなくても警報に気づかなかった木が見つかるからだ。 
 
 
 
 
芳香物質によるコミュニケーションの弱点は、風の影響を受けやすいことにある。 
 
 
 
 
空気を使った伝達だけが近くの仲間に危機を知らせる手段ではない。 
木々はそれと同時に、地中でつながる仲間たちに根から根へとメッセージを送っている。 
地中なら天気の影響を受けることもない。 
驚いたことに、このメッセージの伝達には化学物質だけでなく、電気信号も使われているようだ。
しかも秒速という速さで。 
 
 
 
木の根はとても大きく広がり、樹冠の倍以上の広さになることがある。 
それによって、まわりの木と地中で接し、つながることができる。 
 
 
 
すばやい情報の伝達を確実にするために、ほとんどの場合、菌類があいだに入っているからだ。 
菌類は、インターネットの光ファイバーのような役割を担い、細い菌糸が地中を走り、想像できないほど密な網を張りめぐらせる。 
 
 
たとえば森の土をティースプーンですくうと、そのなかには数キロ分の菌糸が含まれている。 
たった一つの菌が数百年のあいだに数平方キロメートルも拡がり、森全体に網を張るほどに成長することもある。 
この菌糸のケーブルを伝って木から木へと情報が送られることで、害虫や干魃(かんばつ)などの知らせが森じゅうに広がる。 
森のなかに見られるこのネットワークを、ワールドワイドウェブならぬ“ウッドワイドウェブ”と呼ぶ学者もいるほどだ。  
 
 
 
 
森の中では、樹木同士が情報を交換している。 
当たり前だけど、人間が言葉で情報を交換するのとは次元が違う話だ。 
「言語」ではなく、化学物質や芳香、電気信号といったもので情報を流す。 
 
 
 
じゃあ、そういう情報を流す元、
つまり人間でいうところの「脳」にあたるものが 
樹木のなかに存在するってことなのかな? 
 
興味はいたく刺激されるのだ。
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