goo blog サービス終了のお知らせ 

二つ星の空

(旧「風からの返信」-11.21.09/「モーニングコール」/「夢見る灯台」/「海岸線物語」)

あの崖と海をもう一度♪(ポニョ再び♪)

2008-08-02 20:03:48 | その他映画
いろいろありました。まだ、続いてるけど、頭がうにです。


おいら、ポニョも好きだけど、ぽにょもいいと思う。意味不明ですんません。

へろへろな毎日の中で、崖っぷちのくせに、「崖の上のポニョ」を再視聴。今回も、こどもらは元気でした。歌が館内に流れると、男の子も女の子も一緒に歌いだすのな。むしろボウズらの方がうきうきして大声で歌ってた。すげー。なんか、自分の子ども時代?を思い出して、ほのぼのしました。(おいらは、中学生になるまで映画館にいったことなかったけどね(笑))それにしても、「ぽーにょぽにょぽにょ、さかなのこ」って、破壊的なかわいさやな。頭の中エンドレス(笑)ですよ。さすが。

珍しく、連れが観たいと言うので、おいらは二度目の「ポニョ」でした。視聴後、「よく、これを2回も観たね」とあきれられましたが、いーんです(苦笑)。今回の方が、ストーリーわかってた分、画面を楽しめたかもしれない。あいかわらずポニョはかわいかったし、お母さんは美しかったし、リサもなんだかいじらしく見えてきたし、ソウスケは相変わらずしっかりしていた。フジモトもいいなぁ。だいたいフジモトが出てくると、観客は笑ってました。おいらはフジモトに一番感情移入してみてました(爆)。

海が、とにかく最高。崖も、最高。たくさんの魚がいいなぁ。そして、今回の発見。「妹たち」=『矢野顕子」。。。ここかぁ。。。!!!矢野顕子が出てること自体、今回のオープニングで初めて気づいたけど、前回から気になってたあの「声」はやっぱ彼女だったんか、と納得。ほんっと、「宇宙」チック、というか、人間界じゃない不思議世界の声出せるんだよなぁ、、、この人。改めて、すげぇ。

そんなわけで、中年にも大人気(笑)のポニョ。ものすごくいろんな要素をはらんでるし、深読みしたら一晩でも語れそうだけど、そこを語らずに楽しみたい,とも思わせる、不思議な潔さも感じます。優しいんやね。宮崎監督はものすごく多層的な人で、そのすべてを知ってる訳でもないし、知ってるすべてに賛同するわけでもないんだけど、彼の作品は、好きだなぁ。とことんロマンティックなお人だとは思うが(苦笑)。そこも、いい。(おいらにはない、潤いっつーもんを持っとらはる方やね。)



昨日は日食だったそうですな。星占いは、人生を決めてくれないね。何を選べばいいのか、何を捨てていくのか。自分も未来もわからない、そんな時。「fragile mind」「蒼く 優しく」ばっかり聴いてました。結論は出たのに、まだ飛べない。そんなもんです。この年になっても。

つれづれと、コブクロ結成にまつわる話なんか思い出して、「歌一本で行く、と決めたとき、どんな気持ちだったんだろう」とか、いろいろ、考えてます。家族の説得の仕方、というより、自分の納得の仕方、なんだろうな。あー、やっぱり、若いと「飛び」やすいのか?いや、そんなこともないだろうけれども。

中年は、もう、飛ぶのが怖い、、、のではなくて、色んなしがらみから自由になりにくいです。自分が気づかないうちに色々な人から(半ば勝手に?)期待されたり助けられたり、はたまたダメだしされたりしてるんですな。その思いが、重い、、、。いつの間にか、自分が選べるものが限定されてくる。かといって、全てを捨てて、全てから「裏切り者」と言われて生きていける強さも侠気もない。。。


優しくて、でも、おいらを知らない、というより知る必要を感じない人の中で、おいらは、ずっと、求められる役割を演じていく。そのことに、慣れている自分。

毎日、明日が見えないような、先が見えてしまったような40代。かなぴー(笑)。。。つーわけで、愚痴は愚痴として、風に飛ばしましょう。

今日は、夜風もあったかいです(疲)。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「半落ち」再び

2007-12-28 00:55:45 | その他映画
本日、テレビで放映していた「半落ち」。テレビつけたら、偶然、法廷のクライマックスで、そのまま見続けてしまった(DVD持ってるんだけど(苦笑))。

この映画が封切られた時は、自分の感じ方と世の中の感じ方が隔たっているように感じられて、とても孤独だった。

今回は、自分の感じ方がその時と変わっていないことがわかって、しかも、あの時よりも言葉できちんとこの映画のすごさを説明できそうな自分に気付いて、嬉しかった。時代が変わったせいだろうか。何だか、とてもリラックスしながら没入して観ることができた。

数年を要したが。今。藤林判事の心がわからない、という人はいないだろう。(それぐらい、時代は変わった。)

その前提で、初めて、語れると思うのだ。梶警部の地獄や、過ちや、悔恨や、救済が。

人の尊厳。人が生き続けるということ。その人らしさ、とは何か、ということ。愛とエゴ。失ってから、愛する人の大きな愛に気付く、ということ。鬼と修羅に乗っ取られた後の、生き続ける空しさ。それでも、人は幾重にもつながっている、ということ。生きるのではなく、生かされている、ということ。

観てよかった。思い出せたよ、いろんなことを。ありがとう。


。。。これも、「滅びの美学」なのかね。(「めざましテレビ」と「特ダネ」で、西洋人の「日本人はなぜ「フランダースの犬」に感動するのか」という疑問は、「これは日本人の「滅びの美学」によるものだ」ということで結論づけられた、という話題より。。。)

違う。これは、「無常観」と言ってほしいよな。sigh.

とゆーわけで、では、また。(ぜんっぜんまとまってない。。。(汗))
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

好きな映画のこと~「ラストソング」

2007-02-18 22:13:37 | その他映画
昨日、何となく、鴻上監督と杉田監督を比較しすぎて、変な展開になってしまったので、懺悔。基本的にはどちらの監督も好きだから、おいら^-^;

今日、「ラストソング」を久しぶりに見た。(暇人?)

それで、思った。この映画の杉田監督のバランスが好きだなぁって。

「ラストソング」の名前を知ってる人なら、この映画がものすごく破天荒な青春映画だということも、同意してくれるだろう。出演は本木雅弘、吉岡秀隆、安田成美、他。ものすごく、ぶっとんだストーリーで、なのに、ものすごく、心地よいのだ。なぜなんだろう、とずっと疑問に思っていた。今日、ふと気づいたこと。

ものすごく、映像と演出と音楽が、マッチしているんだ。

「優駿」や「死亡推定時刻」で感じた違和感は、そこにはない。夢のような映像、それを生かす演出。個性豊かで演劇的な演技で更に際だっている俳優達。時に文学的とも言える台詞回し。ファンタジックでロックな音楽。

舞台芸術に近い象徴的な効果は、この映画ではうまく物語に寄り添っているように思える。どの場面もすごくきれいで、素直に感動できるんだよなぁ。。。

あ、そうか。おいらが違和感を感じるのって、「死」にまつわる部分なのかな。「死」に対する感覚の違和感が、そのまま映画への違和感になってしまうのかも。「ラストソング」の中に出てくる「死」への感覚は、おいらにとって「大丈夫」なとらえだったわけだ^-^;あーそうか。納得。「北の国から」も、おいらは大丈夫。なんとなく、わかってきたぞ(笑)。

自己満足で納得したまま、今日はこれにて。駄文失礼。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カタルシス:疑似体験としての「死」~「青空に一番近い場所」

2007-02-17 22:05:35 | その他映画
英語題:“The Nearest Place to the Sky”

「鴻上尚史は、ロンドンに行く前から英語にこだわってたんだなぁ。。。」とか、間の抜けた感想を持つ。今日は、この、ちょっと古い映画(ビデオ)の紹介。

脚本・監督:鴻上尚史。主演:吉岡秀隆。
「青空に一番近い場所」1994年度作品。東宝株式会社です。

極端な明るさと、極端な暗さ。最初観たときは、「こんな深刻なもの、よく公開されたな」と思った。でも、全編に漂うのは、鴻上流のファンタジー。役者達が映し出しているのは、優しい人間達が織りなす、哀しくもぐろい日本の一つの姿。

吉岡秀隆は、映画「ラストソング」撮影クランク・アップの翌日から、この作品に参加している。「ラストソング」と「青空。。。」こんなに振れ幅の広い演技を要求されたのは、吉岡にとっても幸運だったんじゃないかな、と勝手に思ったりもする。

「低予算」と鴻上尚史は再三メイキング本で強調しているが、「ダメジン」よりは、よっぽど「ふつーの映画」っぽい(笑)。でも、テイストは、「ダメジン」に通じるなぁ。

最初に観た当時は生々しすぎたので、観ても友人にも語れず、沈黙していた。13年たって観ると、その深刻さと真摯さとファンタジーの深さに、改めていろいろなことを思う。

鴻上尚史の全てを信奉しているわけではないが、この作品は、いい。

昔は思ったんだ。「これは、テレビで流せないよなぁ」って。だって、お堅い人がいいそうなんだ。「自殺の呼び水になる」「死を幻想的に描きすぎる」なーんてね。

でも、今、観ると思う。これは、「マニアじゃない人達」が観ても大丈夫なんじゃないかって。
あの痛い映像の中に、「疑似体験」の安心を、今の人は持つんじゃないかって。自分は「やらず」に生きていける方法を、この作品から得るカタルシスから思えるんじゃないかって。

おいらは、周囲の人間が何人か「やっちゃってる」んで、最初は、正視できなかったんだ。いかに吉岡や長谷川真弓や真屋順子や三浦友和がほのぼの演じてくれても。

でも、今なら、少し前向きに、この映画を観ることができるようになった。飛び降りてしまった仲間や友人達のことも思い出しながら、「生きる」って何なのか、もう少し考えてみようと思って。

吉岡演じる、崖っぷちサラリーマンが、後半、「癒しの人」になっている。

生きてろよ、生きていけよ、みんなの分まで。

応援しながら見続ける映画だ。


別に優劣を演じるつもりはないけれど、映画における「演劇性」について、時々考える。(主に、杉田監督のそれについて。)

杉田監督の「演劇性」は、他の場面がリアルすぎるので、時に「越えられない壁」と感じてしまう。例えば、「優駿(オラシオン)」で、斎藤由貴が黒装束着ている場面とか、演劇では象徴性としてアリなんだが、映画で、しかも杉田演出で疑似リアリズムの世界につれてこられた身としては、「こういう状況で黒着るか?!」と猛烈に違和感を感じるのだ。(同じことは、「死亡推定時刻」で、殺された少女の両親が、どちらも、少女の死体の写真を平静に見ていた場面でも感じた。「おまいら正視できるのか?!」って、そのことがおいらには衝撃的だった。)反面、杉田演出の演劇性ですごく好きなのは、「北の国から~巣立ち~」で、純が使ってる、白い手のオブジェとか、「北の国から~時代~」での、草太の墓での兄妹の姿の撮り方とか(ビジュアル的にすごく象徴的)、「遺言」でも、トド関連場面は、そういうのが多いよなぁ、と思う。

視聴者(おいら)が杉田演出の巧さにだまされすぎて、リアリズムを感じすぎてるから、ドキュメンタリーと勘違いして、時々の「これは映像芸術!」というメッセージに、違和感を感じてしまうのかもしれない。


鴻上監督のは、全編において演出が「演劇性」満載なので、役者の演技が自然なのとうまくブレンドされて、「ファンタジー」が成立している、と思う。まぁ、世の中こんな映画ばっかりになっても困惑するけど(笑)。

そんなわけで(どんなわけ?)。まぁ、この映画(ビデオ)が見られるときは、おいらの元気なときです(笑)。いつか、これがテレビのロードショーにかかったら、「日本も変わったなぁ」としみじみするんでしょうなぁ。。。(^-^;)「屋上の使い方」については、すでに、この映画のようになりつつあるから、意外とこの作品は世の中に秘かに浸透してるのかもしらんけど(笑)。

鴻上尚史氏、おいら、この映画好きですよー。と、最後にラブコールして、終わります。

(パソコンよ、「最期」なんて、、、なんて不吉な変換するんだよ(泣))
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ダメジン」の薦め

2007-02-16 00:34:28 | その他映画
個人的にごたごたな今日この頃ですが、一番ショックだったのが、本日のドラッグ・ストアにて。

愛用のハンドクリームを買い足そうと手に取ったら、箱に「老人の乾燥肌に」という項目が、、、おい!(^-^;)正直すぎるじゃねぇか。。。我が家は老いも若きも全員で使ってるんだよ、、、

しばし、箱表面の小さな活字に無言でツッコミ続けました。疲れた。

さて。

週末に「ダメジン」をレンタルして観た。気分転換に軽い気持ちで借りたのだが、これは大当たりだ!「本編」→「メイキング」→「監督のコメンタリー付き本編」→「キャスト紹介」→「キャスト・インタビュー(佐藤隆太、温水洋一)」→「出演者ステージ挨拶・ティーチ・イン」と総ざらえで視聴。(どんだけ暇だったか、とか聞かないように^-^;)

「ダメジン」は三木聡監督の初映画作品。詳細を知りたい人は↓へ。
http://www.damejin.com/

「ダメジン」になるのはどうかと思うが、映画「ダメジン」を観るのは、すごくいいと思う^-^役者が皆すごくて、思わず、あんな馬鹿馬鹿しい内容に引き込まれて、すごくはまってしまった。

ヒロインの市川実日子(みかこ)は、今、ソフトバンクモバイルの「ホワイトプラン」のCMに出てるが、当時も今も、すごくいい雰囲気を出している。っていうか、「ダメジン」観るまで、彼女を知らなかったんだが。「お、あの子じゃん!」って、一度覚えたら、癖になる感じの魅力だ。しかも、この映画には、伊東美咲まで出てるんだ。笑顔が最高。。。ふせえりのドライさや片桐はいりのくどさも、強烈で、癖になる。

男性キャストも、篠井(ささい)栄介の独特の強烈な存在感、緋田康人の怪しさ、温水(ぬくみず)洋一の茫洋とした雰囲気(この人、川谷拓三を少し連想させるので、あんなに温厚そうなのに、本当は激しいんじゃないか、とつい想像してしまう)、岩松了(この人がこんな役を!)、笹野高史(ねこじじい最高!)、山崎一(この人もこんな役を!)、麿赤児(すげー!あのキャラ!一瞬青ざめた)、村松利史(インバさん!ゴジラ(爆笑)。。。一番命を張ったのは彼?)、嶋田久作(立っているだけで笑いを誘うのはなぜだ(笑))、菅原洋一(彼の元気な姿が見られてすごく嬉しい!歌手としても好きだが、この役がまたいいんだよな)、岡田真澄(この作品が遺作になってしまった。。。、、、合掌)、吉岡秀隆(意外と出番あり。佐藤隆太と同級生役とは、相変わらず凄い^-^;)、等等、、、とにかく、信じられないぐらい、豪華メンバーだ。

贅沢だなぁ、、、三木隆監督の人徳なのか、ストーリーがすごかった(?)のか。

2002年夏の撮影だったが、2006年にやっと公開にこぎつけ、このたびDVD発売となったこともあって、監督のコメンタリーが、時代の移り変わり(笑)に触れてる辺りがおもしろい。メイキングを観ると、美大の大学生スタッフ達のアート制作も観られます。ほとんどNHK教育かと思うぐらい、それ自体がドキュメンタリーっぽくておもしろい。自分達の苦労と制作へのこだわりを、(たまたまそこで休憩していた?)吉岡秀隆に語っていた大学生達の熱っぽさと、急に話しかけられて状況がわからないのか、「??」を頭に浮かべていそうな雰囲気で、でも丁寧に応対していくうちにだんだん話の内容を理解していく吉岡、という、おもしろい場面も観られた。いいなぁ、あの大学生達。あのバラックとか宇宙船とか、ダンボールや紙袋のセンスって、すごく好きだ。

夏、なんだなぁ。。。夏、って、やっぱり、何か特別なのかなぁ。「夏休み」。

もう夏休みなんか、遠い記憶の彼方なおいらにも、某かの郷愁と熱を呼び起こしてくれた「ダメジン」。これからジワジワと評価されていくといいなぁ。

(追伸:そうそう、このDVDには「亀は意外と速く泳ぐ」の予告も入っているので、数年前に撮影された、上野樹里のかわいい主婦姿も拝めます^-^それと同時に、恫喝系の蒼井優、という、今となっては激レア映像も拝めます。ファンだけど、びっくらこいた^-^;)

(追伸その2:温水洋一が「共演した人達もこの映画の公開をずっと待っててくれてて、吉岡君と別の映画の撮影で会ったときも、「『ダメジン』いつ公開されるんでしょうね」って言われました。」とインタビューで語っていた。「ALWAYS 三丁目の夕日」の現場で、そんな会話が交わされてたんだな、、、^-^;)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「勤勉」志願

2007-01-28 22:00:58 | その他映画
お久しぶりです。相変わらずのささいな毎日です。

今日は自転車で遠乗りしたので疲れて早めの晩飯でした。
テレビつけたら「ちびまる子ちゃん」が始まって、何となくチャンネルかえるのも面倒でそのままにしていたら、まる子、お父さんと「男はつらいよ」を見に行ってました(笑)
「お正月は寅さんに限る」「正月に寅さんをみるのは国民的行事だ」などの懐かしい言葉が聞かれ、思わずうれしくなりました。

こんなときは、自分の「ザッピング」の運の良さに、思わず酔いしれちゃうね(笑)何でも、観てみるもんだなぁ。

明日からまた、X-dayです。例によって、こんな時は何にもやる気にならない。世の中、こんなじゃ成り立たんだろう、と、我ながら情けない(=ー=;)ろくでもない細々した準備はやったんだけどなぁ。。。自分に一番関わる部分が、できない。これはもうビョーキですかね。「ビョーキは、本人が本気で直そうとして初めて治療ができる」とコトー先生も言ってますから、頑張らんと、、、いかんです。

この週末はJuvenile(映画)をDVDで観ました。今になって、すごく先進的な映画だったことに気づく。いつ公開されたんだっけ、これ?特典映像とか、以前見逃してたけど、改めて観ると、すげー。やっぱ、山崎貴監督、すごいです。(特典映像の劇中劇「鵺」が特に最高!)あーおもしろかった。(仕事しろ>自分。。。)

淡々と、勤勉に毎日を過ごしたい。そういうものに、わたしは、なりたい。です。

とりあえず、今日も夕日がきれいだったので、明日もいい日になるように、頑張ろう。(少なくとも、明日のこの時間には、もっと楽になっているはずだ。。。)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

祝!山田洋次監督と吉永小百合の強力タッグ!!

2007-01-06 19:33:05 | その他映画
山田洋次監督次回作「母べえ」構想明かす(日刊スポーツ) - goo ニュース

。。。というわけで、もう昨年から準備は始まっていたようですが、「母(かあ)べえ」2008年公開予定です。昭和15年の日本が舞台。吉永小百合、母親役で主役です。すごいすごい。夢にまで見た強力コンビのコラボです^-^山田洋次と吉永小百合!

そうくれば、やはり、、、「吉岡秀隆」も外せないでしょうな。ふふふ。ああ、夢が叶うのか(←まだおいらの妄想です^-^;)。

これは以前からの夢なんだけど、いっぺんでいいから、吉永小百合と吉岡秀隆をツーショットでみたいんだよなぁ。。。親子役でも、そうじゃなくてもいいんだけど。2人が醸し出す世界、というのを、見てみたい。できれば山田ワールドで^-^

山田監督、プリーズ。もちろん、吉永さんだけでも観に行きますが、できれば、、、(と、届かないお星様に願いをかける。。。)

とりあえず、新年早々、来年まで生き延びる口実ができました。頑張って大殺界の今年を乗り越えよう。

このニュースは、新春の福袋があたったみたいなもんです。めでたい!!!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

どんなときも

2006-05-13 00:54:38 | その他映画
表題は、ノリじゃなくて、小田っちの方。(ふざけた言い方で失礼しました、、、)

「もののけ姫」を観た。あ、テレビでね、もちろん。好きなんだ、この作品。

これが映画にかかったとき、同僚たち数人で何故か男女混合の団体で仕事帰りに映画館に観に行った。微妙な年頃の男女10人程度。「もののけ姫」を場末の映画館に観に行ったのは、誰の発案だったのか。当然、見終わって、全員微妙なムードで解散になったことだけは覚えている。

この映画を観た後は、デートはできないね。「一人」であることについて、真剣に考えてしまうよ。

そおして、ふと、思い出す。一番最初にこの映画を観たときに思ったこと。

おいらは、アシタカになりたいと、思ったんだ。




ばっかだよなぁ。。。何遍死んだら気が済むんだよ、って感じだが。

今回も、観て、最後涙してしまった。全然救いのない、でも、届かない(届いてるものもたくさんあるが)愛に満ちたこの映画が好きだ。

ミッションとは思いたくないけど。ほんと。

あ~英語版みたいなぁ、、、どんな風に真剣に不可思議な会話をしているんだろう、アメリカ版アシタカは。。。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Just between the lines

2006-05-05 23:05:02 | その他映画
本当は、Good Night, Good Luckを観たいんだが、、、地元ではやっていない。

そこで、Producersを観た。

予想通りだった内容。予想通りでなかった自分の反応。おいらは、自分で思っていたよりも、ユーモアのセンスがなかった。がっくり。

う~ん。内容は、これから観る人のためにも置いておくとして。
好きな内容なんだ。しかめ面しなくてすむ、お笑いの世界。ブロードウェイ・ミュージカルの世界をハリウッドで描くんだから、そりゃもう、豪華絢爛の大騒ぎさ^^

好きなんだ、こういうの。ヒロインもかわいかったし、レビューも素敵だった。主役のおっさんが妙にツボにはまって、途中で、彼が「西田敏行」なんだと気づいたら、さらにおもしろくなった(意味不明でごめん)。

で、実は。そんなによくできた映画だったのに、のめりこめなくて、軽く落ち込んでいる。言うなれば、すごくよくできた人形劇を観ていて、それは当然「人形劇」なのだということを、ものすごく体感してしまって、辛くなってしまうような、そんな感覚。そんなことを言ってしまえば、物語なんぞは、全てそうなのだが。

そこで、ネイサン・レーン演じるおっさんがいい味を出してくれる。彼を観ていると、まだ何だか「絵空事」が「架空の物語」になるんだよなぁ、、、キャストが皆癖がありすぎるぐらいあってしかももっさりしている(わざとか?!)ので、ちょっとその辺が妙に現実臭を漂わせていて切ない。なんだかなぁ、、、隣に存在するかのような肌に感じる人間の現実感と、お話のぶっとび具合のそぐわなさが、ちょっとおいらにとっては強烈すぎたのかも知れない。

ネット記事に曰く
「2001年トニー賞において新作ミュージカルが受賞可能な13部門の内、なんと12部門で最優秀賞を受賞して史上最多記録を打ち立てたほか、ドラマデスク賞など数々の賞で記録を樹立。
“間違いなく史上最強のナンバーワン・ミュージカル★なのだ!!!”」

「この作品は、アメリカが誇る喜劇王メル・ブルックスの同名タイトルの1968年のアカデミー賞受賞映画を基にした 新作ミュージカルである。
運に見放された落ち目の舞台プロデューサー マックス・ビアリストックと、小心者の会計士 レオ・ブルーム。二人は手を組んで、究極のペテンに挑戦する。つまり、大コケ間違いなしの駄作をブロードウェイにかけ、必要な資金以上の資金を集め、そして余ったお金を懐に・・・というもの。彼らの「大コケ間違いなし」の作品とは?それは他でもない「ヒットラーの春」と題されたミュージカルなのだ。最悪のシナリオに、最悪のスタッフをそろえ、出資者たちから集めるだけの資金を集めて臨んだ初日。しかし、ショウは皮肉にも大当たりをとる・・・。払いきれない配当を出資者たちに約束したプロデューサー二人の運命は・・・?」

以下詳細は○ttp://www.tbs.co.jp/p-guide/event/producers/ を御覧あれ。

笑いにあふれた作品なのに、おいらが疲れた原因は、一言一言や演技の一つ一つに膨大な連想がついてきたということだろう。それは、創り手の意図したことか、おいらの過剰反応かはわからない。1つの動作に10の想起。1つの台詞に10の皮肉とカウンター。人種の問題から戦争からエイジング問題果てはアメリカの倫理観まで、、、そう、おいらはこの映画にしてやられてしまったのかもしれない。プロデューサーズが舌出して笑っているのが目に浮かぶ。やられたぜ。この作品の初演から年月がたっているから、今の時代ではやばいんじゃないの?ってことまで笑い飛ばしてるからなぁ、この映画。それすら、「当時のアメリカの風刺」として成り立ってしまう、この多重構造。

そんなわけで、、、プロデューサーズ、よかったです(心から)。いっぱい体力使いました。そして、おすぎがどうして「お薦め」にしてたのかもちょっとわかりました(笑)。

そうそう、連休中に英語の練習したい人はプロデューサーズお薦め。英語がわかりやすいよん^^(そんな奴はいるのか。。。とか追求しないように。。。)

ああ、「ナイロビの蜂」観たいなぁ、、、でも、観る前から疲れそうなのがわかる、、、おいらはもう年なのだろうか、、、(大人しく「コナン」でも観ておけ」ってか?^-^;)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Good night, and Good Luck

2006-03-18 21:35:06 | その他映画
お久しぶりです。生きてます。

XDayが、今週2回、来週2回、、、人生の明暗を分けるような(?)日が、こんなに立て続けにあってもいいもんでしょうか。それとも、おいらが小心すぎるのでしょうか。。。まぁ、命をとられるわけでもなし、と思えば、どの日も「ただの1日」ではありますが。(きっと、そうなんだろうな。淡々と、やるべきことをやって締切に間に合いさえすれば、そして内容がクライアントの要求水準に達していれば、何も問題はないはずなのだから。。。ってか、当たり前のことを実現するのがきっつーい今日この頃(><;))


週末恒例の、仕事嫌々病が悪化しそうな気配ですが、いい薬を見つけました。

「グッドナイト&グッドラック」
ジョージ・クルーニー監督+出演作品。デイヴィッド・ストラザーン主演。
オフィシャルサイトは、○ttp://www.goodnight-movie.jp/

ジョージ・クルーニーは、、、あまり気にとめたことがありませんでしたが、「シリアナ」で怪我したのに、療養中に、情熱をかけてこの映画を撮ったんだとか。アカデミー賞の多くの部門にノミネートされたのに、大賞は逃してしまった、とか。主演のディヴィッド・ストラザーンはどこかで見た男前だと思ったら、「L.A.コンフィデンシャル」に出演していた、だとか。(おいらは、L.A.コンフィデンシャルは、ケヴィン・スペイシーの渋さとキム・ベイシンガーの美しさしか、覚えてなかったけど(苦笑))

etc.

そんなわけで。予告編見たら俄然楽しみになってきたのだ。今観たい映画「ナルニア国物語」(予告編で見た、女王とライオンに魅了された、、、)、「北斗の拳」(えっ、阿部寛主演の実写じゃないんですか?(笑))等とは別に、ぜひ見たい映画リストの筆頭になりました。見れるかどうかは、神のみぞ知る、だが。

それにしても、去年ぐらいから、「観たい映画」が多い。映画がおもしろくなってきたのか、おいらが「普通」になってきたのか。(以前は、見たいと思う映画が少なくて、1年に数本見られれば満足だったのに、今では涙を呑むことばかり。。。)

まぁ、「いい」と思うものがたくさんある世の中にいられるというのは、幸せなことなのだろう。



「おやすみ、そして、がんばれ」

  自分へ。そして、全ての闘う人へ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

キーファー。。。!

2006-01-02 23:00:04 | その他映画
キーファー・サザーランドって知ってますか?「24」のジャックです。

おいらにとっては往年の「ヤングガン」「ヤングガン2」のドクなんですが。「三銃士」のアトスもかっこよかったですな。ファンでしたよ。いや、今でもファンです。荒々しさと上品さが共存するいい役者です。おいらはファンで、尊敬もしてました。銀幕のスターとして、、、

今日、初めて知った。。。

同い年かよ~~~!!!(一平君の「またかよ~~~!」的エコーで(笑))

ショック。。。すげー年上だと思ってたのに(泣)。ああ、今日はやけ酒だ。(>ヲイ、仕事はどーした。。。自分)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

三丁目VS春の雪

2005-11-22 22:52:40 | その他映画
明日はオフ。父親は「春の雪」を見に行くつもりらしい。おいらは「お互いこの年になったら三丁目でしょう?!春の雪なんざ、若者が観るもんだよ、、、」と言ったが、父曰く、若者に混じることにこそ意義あり、ということらしい。明日は、、、どっちだ?!(平和だのぅ^^;)

いずれにせよ、観ることができたら幸せだな、と思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「半落ち」考①(注:ネタバレあり。)

2005-10-07 00:30:10 | その他映画
「半落ち」を原作で読んだ(と言っても本屋で立ち読みだが)とき、軽いショックを受けた。この作品をどう受け止めればいいか、わからなかったからだ。

この物語には、ある事件が描かれている。そして、その事件に関わる人々の、内面の葛藤、とまどい等が、描かれている。

自分がとまどったのは、「梶」を、どう評価していいかわからなかったからだ。殺人を犯して悟りすましているような梶に全く感情移入できず、その他の人物達も(斜め読みで急いで読んだせいか)、微妙に入り込めなかった。彼らが、一種淡々と描写されていたせいかもしれない。(再読すれば印象が変わるかもしれない。今度、試してみよう、、、)

自分には、唯一、最終章の場面だけが、強烈に印象に残った。赤子のようにゆがんだ、梶が感情を噴出させた顔。それだけが。

そして、時が過ぎ、「半落ち」は映画になった。

****************************************************

映画「半落ち」で、梶は、より一層、観る者をとまどわせる存在となった。なぜなら、寺尾聰演じる梶は、どこから見ても「いい人」で「誠実」で「高潔」な人物だからだ。志木刑事でなくとも、梶のたたずまい、人となりをしれば、彼を弾劾することにためらいを覚えるだろう。そして、そのように、梶に関わる人物達は、次々と梶に飲み込まれそうになっていく。

(梶って、奥さん殺したんだな。でも、無理もないかも、、、あんなにまじめな人があんなことになるのだから、よほどのことなんだろう、、、)そんなささやき声が、映画を観る者の耳元でも、幻聴のように鳴り始める。

それは、きっと、梶が「人としての悲しみ」にあふれた存在だからなのだろう。皆、梶の中に自分を見る。そうすると、梶はもはや自分自身であり、梶を裁くことは自分を裁くことにつながる。

そんな中、梶に同化するのではなく、梶と共鳴しながら、梶を定義し直す人物が現れる。

裁判所の藤林判事。彼は、梶を「手の届かない、犯しがたい存在」から、「殺人者」へと、引きずり下ろす。裁判所で、彼が声を震わせて梶を糾弾したとき、梶が人を殺した男であることを、私達は、突然、実感するのだ。その理不尽さ。樹木希林の迫真の演技によって、複雑な身内の心境を追体験した直後なだけに、観客の心も大きく振れることになる。

自分は、この場面が好きだ。
藤林に糾弾された梶は、「妻を愛していた」と告白し、「私は、妻を殺した人殺しです」と、唇をわななかせて、言う。
責められることで、彼は初めて、懺悔することを許され、一人の「間違いを犯した男」として、人間性を取り戻したとも言えるのではないか。今までの周囲がよってたかって彼を祭り上げていた異様な場から、梶は解放される。

そして、この場面でくしゃくしゃにゆがむ梶の顔がアップになったとき、原作の最後の瞬間の梶が、オーバーラップする。

そこには、何の主張も、何の啓蒙も、ない。生きている人間の、愚かな、哀しい、生き様が映し出されている。

この映画は、とても広い解釈を、観客に許している。
観客は、自分の背景により、様々な感想を持つだろう。ある者は「夫婦愛」を。ある者は「殺人への怒り」を。ある者は「一生懸命生きていたはずの人が道を選び間違えたこと」についてのむなしさを。

この映画には、結論はない。それこそ、新聞の片隅に載っているような、事件の顛末。そこにある、人の姿を、ただ、映し出している。

俳優達は、本当によい演技をしている。彼らは、登場人物の役割を、クリアに際だたせている。すなわち、志木は、梶への信頼を。植村は、善意と、他者の介入の限界を。佐瀬は、糾弾する者の中の挫折を。中尾は、梶の輪郭を浮かび上がらせる役割を。そして、藤林は、人々の感傷から梶を切り離し、梶を人間に戻す。

俳優達に、主張や目的はかぶせられていない。なぜなら、彼らは「生きて迷っている人間」を体現しているのだから。それぞれに限界があり、それぞれにテリトリーのある、人間。

「半落ち」を見ると、哀しいのは、カタルシスがないから。そこには「人間」が描かれている。愚かで、哀しくて、愛しい、失ってばかりの、わがままな人間達が。正しい人なんて、一人もいないのだ。皆、一生懸命、正しさを探しているけれど。

意味不明なレビューですいません。考えがどうしてもまとまらない。

とりあえずね。梶が「アンチヒーロー」だ、と思った時、初めておいらは、この映画を理解できたように思えたのだ。(あれだけ「ヒーロー」然としてるから、最初は「なんて映画だ!」と誤解した。)

だから、泣きもしなかったし、藤林に感情移入して、猛烈に怒ったり哀しんだりしながら観ていたけど、この映画は、「心して観るべき映画」の一つになった。いろいろ、考えろ。一つの感想に固定されるな。そう、思ったのだ。

まるで、佐々部監督に試されているようだ。けっこう、すごい作品だ、と思う。
(例によって、勝手読みしてますので、「優しく裁いて」ください。。。)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

True Lies

2005-10-03 21:36:11 | その他映画
「真実の うそ」ねぇ。。。「本当の うそ」なら、わかるんだけど。

アーノルド・シュワルツェネッガー主演のこの映画。「ターミネーター」以来、あまり観たことのない彼の作品を、週末のTVで(途中から)観た。バイオリン練習しながら、ごまかしBGMの代わりに流していたのだ(小心者)。

初めて観たのだけど。。。

おいおい。

コメディーだったのかyo!!!

いや、、、あまり手放しで誉めると人道上というかモラル上やばいんじゃないか、という後ろめたさを感じつつも、、、すごくおもしろかった。(そんなお気軽な自分を知ってしまって、軽くショック^-^;)

ジェームズ・キャメロン。。。すごいな。金の使い方も半端じゃなさそうだが。

懺悔しますが(もう予想ついてる人も多いでしょうが)、おいらが魂抜かれそうになったのは、「奥さんの妖艶なエロダンス」(それはそれでよかったが)ではなく、「シュワちゃんの華麗な皆殺し場面」(撃たれた奴らは実に痛そうだった)でもなく、

「最新鋭戦闘機ハリアーのホバリング!!!」場面でした(!!!)

だってさー、メタルギアソリッド(ゲーム)のCGアニメーション以来なんだー。本物の方がうんと綺麗だった。あの離着陸、最高。(それだけのためにいったいどれだけの金がかかったのか、その金を平和利用したらどれだけの人が救われるか、ということには、あえて、今、目をつぶる。。。)

そして、翌日。アニメにて「雪風」のホバリングを観る(DVD「戦闘妖精雪風」第4巻を購入)。。。そして確認。雪風が一番美しいです。。。

こんな「電車男」みたいなこと言ってる場合じゃない世の中なのにね。




一瞬後にはどうなっているか、わからない。地雷を踏んだらさようなら。爆弾が破裂したらさようなら。

そんな世の中。認めない。首が吹き飛ぶまで、おいらは、もっとのんきな世の中を要求する。

神様。

召された人達に、どうか平安を。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雨あがる

2005-10-02 23:50:48 | その他映画
久しぶりに本棚を整理したら、映画のパンフレットが色々出てきた。

その中の一つ。
「雨あがる」

この頃のおいらは、黒澤明の作品はあまり観たことがなくて、しかも全部ビデオでの視聴だったから、小泉監督が継承したとはいえ、黒沢明が企画した作品を初めて映画館で観られるとあって、とてもわくわくした。

初めて観た大画面のその世界は、西洋映画に毒されていた当時の自分にとって、流れるリズムも、温度も、空気感も違う、「面食らうぐらい新しい世界」だった。ゆっくりと、淡々と、でも、力強く流れるリズム。大川の蕩々たる流れのごとく。降り止まぬ雨のごとく。

だから、はっきり言って、観ている間は居心地の悪い時間もあった。今ならわかる。当時の若い自分は、その映画に合った呼吸法を知らなかったのだ。

映画には、その監督が創り出すリズムがある。自分のリズムが速すぎても遅すぎても、観ていて苛々したり、置いていかれたりする。(そういうのをきっと、「相性」と表現する人もいるんだろうけど。ある程度観る側のリズム感次第のような気がするんだよなぁ。)

今の自分は(年を経たせいか、何度も作品を観たせいか)、以前よりもしっくりと、映画に寄り添って楽な気分で、この作品を観られるようになった。

雨上がりの、濃厚な水分を孕んだ空気の中の、伊兵衛。
彼がまとっている殺気。その周囲の森の荘厳な美しさ。その対照。

晴れ待ちの小屋で表現される、極端なまでの屋内の暗さと、それにより際だつ灯りの暖かさ。

等等。

そして、作品全体が、何と清々しい信念と祈りで守られていることか。

だんだんと、この映画は楽しめるようになってくる。


*********************************************************************
黒澤明監督の覚え書きより

「これは、主人公とその妻のドラマである。まず、その二人の関係をじっくりと描かねばならない。夫の愛に生きている妻は、そのままの生活で満足している。しかし夫は、貧しい生活が妻を不幸にしていると思っている。もっと出世してもっと楽な生活を送らせようと齷齪(あくせく)している。妻は、そんな夫を見ているのがつらくて、悲しいのに、夫には妻の心がわからない。

時-享保、戦国時代が終わり、次にその反動として奢侈逸楽(しゃしいつらく)を追う元禄時代になる。そして、それに飽きそれを遠ざけて、質実尚武を尊ぶ享保時代が来る。これは、その時代の話である。

見終って、晴々とした気持ちになる様な作品にすること。」(以上引用)
************************************************************************

ほんとに、見終わった後に、清々しい気持ちになるんだよなぁ。好きな作品だ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする