二つ星の空

(旧「風からの返信」-11.21.09/「モーニングコール」/「夢見る灯台」/「海岸線物語」)

遺恨あり ~明治13年最後の仇討~

2011-02-28 23:36:31 | 吉岡秀隆
見ました。崖っぷちから一言叫びます。

「遺恨あり」すごかった!!!!!!!

息をのんで、最後まで見ました。あまりに集中して見たので、ドラマ終了後、寝付けず(笑)、同日録画していた「Kobukuro Stadium Live in Miyazaki」をしばし見て気持ちを静めてからやっと寝れました。


藤原竜也と北大路欣也の大迫力の立ち回り。小澤征悦と藤原竜也の激しくも悲しいやり取り。そして、何とも酷い臼井亘理夫妻暗殺事件の様子。

役者が皆、存在感があって、悪役、脇を支える役、主役も、火花を散らす勢いでぎらぎらと輝いていた。

そんな中で、女性陣の温かさ、しなやかな優しさ。

なか。一瀬さと(直久の妻)。なんという豊かな情感。


清冽。

そんな言葉が浮かびました。劇中の川の描写が、とても印象的でした。


道先案内人(現代人に最も近い)中江正継役の吉岡秀隆氏は、相変わらずの、名ナビゲーター。絵空事でない江戸から明治の空気感を、見事に視聴者に伝えてくれていた。

彼はいつも静かにたたずみ、決して一面的な価値観を押しつけない。
彼の中の迷いや揺らぎが、観るものに安心感を与えてくれるのだ。

わかりやすい一面的な解釈で描かれると、それだけでもドラマが陳腐に興ざめてしまう、ということを、脚本家・演出家は知っているのだろう。懐疑的な現代人に、ちゃんと迷うだけの余裕を与えてくれる、深い作品だと思った。

山岡鉄舟が、臼井六郎が、体温を現代にまで届かせるぐらいに「生きて」いるのは、中江判事という「現代人」の目を通して、我々視聴者が、タイムスリップできるからなのかな、と思った。

武士が、現代につながる、日本人の生き方の遙か向こうに、つながっているのだ、ということ。

130年前、彼らが存在していた、ということ。

変革の中で、無残に犠牲になった人達がいたこと。

当たり前のように頭で理解していたことが、匂いや熱や息遣いをともなって、ドラマの中に、炎のように揺らめいていた。


なんかまとまらないんで、この辺にしておきますが、とにかく、すごかった。


そして、極めつけにすごかったのは・・・「DVD発売決定!」なのだ。
見逃した人、ぜひDVDで見て下さい。

いや~、久しぶりに夢中になってみた作品でした。最高。
スタッフ・キャスト・スポンサーの皆さん、ありがとう。

また、こんな作品作ってください。

(「kobukuroライブについてはまた後日(汗)。感動しながら途中まで観て、その先を観る時間が無い・・・Hey!Hey!Hey!は先ほど録画を観て爆笑しましたが。原哲夫先生最高!おいらも北斗の拳好きだったんで、大盛り上がりでした。めざましライブの楽屋の様子もちょっと見られて、感激!)

では、また。
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ただ祈る、夜が明けるまで

2011-02-23 19:47:07 | Weblog
I wish you and your loved ones are all safe.

NZ地震の死者75人に、行方不明者は日本人含む最大300人(トムソンロイター) - goo ニュース


友達とその家族は無事だったけど、ニュース見てるといたたまれない。

「みんな無事でよかった」なんて言った自分の言葉の重さに、今になって、押しつぶされそうになっている。

「みんな」って誰だ。みんな、まだ苦しんでいる。

どうか、無事で。
一人でも多くの人が助かりますように。
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空の向こう側へ(きわめて個人的な、3つのスケッチ)

2011-02-20 22:28:17 | コブクロ
CD「Blue Bird」を購入以来、ずっと聴いている。昨日今日は300km。ほぼずっと聴いていた。
「流星」も過激に繰り返し聴いていたが、今回のCDも同じかそれ以上に再生回数が増えそうだ。


その1:
Blue Birdがよく似合う、週末の青い空を、眺めていた。

あちこちで、耳をふさぎたくなるような、悲しい出来事が起きている。
失われた夢、失われた命、苦しんでいる心、憤りを感じる行為、、、
やりきれない気分で空を見上げたら、青い鳥が飛んでいるような、空が広がっていた。


週末の白い大地と、雪を溶かす春の日差し。まだ冷たい空気と、道路沿いにわずかにのぞいた黒い地面。

Blue bird.

口ずさんだら、涙がにじんだ。
それでも、この歌のように風が吹いてほしいと、そんな、春へのあこがれを強く感じた。



その2:
久しぶりの春めいた陽気に気持ちが高揚して、「君への主題歌」が無性に聴きたくなった。

何度も聴いている内に歌いたくなって、柄にもなく、小さな声で口ずさもうとした。

予想外に、途中で声が詰まって、歌えなかった。
歌っているうちに、胸ものども締め付けられて、不覚にも涙が出ることが分かった。
特にさび。声が震えて、声を上げてそのまま泣きそうになる。
自分の心のどこかが、想像以上に過敏に痛んでいるらしい。
いつの間にか、遠くの友を思っていた。今、痛んでいる、大切な人の顔が浮かんだ。


小渕氏の独唱。こらえる涙が見えるような気がした。勝手な想像だ。


オーケストラとバンドの力強さ、黒田氏と小渕氏のまっすぐで揺るぎない声。
どこまでも届く歌だと思った。

この歌を、震えずに、力強く歌えるようになりたい。小さな声でいいから。いつか。



その3:
コブクロのデモ曲「ラブレター」のすごいところは、10代だったら、きっと自分も書いていただろう(?)手紙が、リアルに描写されている点だ。まぎれもなく10代の自分が、そこにいた(笑)。
自分が出さなかった手紙のことも、書かずに日々頭の中で巡らせていた思いのことも、何だかくすぐったいような、あきれるような、、、でも決して嫌いにはなれない、あの日の幼い自分を、久しぶりに思い出した。

ちなみに、くすっと笑ってしまった技巧。

「言葉」的に、ちゃんと小渕氏はつっこみどころをつくっている(笑)。律儀だなぁ。。。

そんな遊びもこめられた、非常に幸せな一曲だ。

この曲を聴くと、ほっとする。ありがとう。



追伸:「君への主題歌」のオーケストラの旋律、すごく好きです。
マニアックなツボは、「雲の向こう、約束の場所」や、「もののけ姫」を思い出すフレーズがある(注:勝手にそう思っているだけです。ちなみに、印象が連想されるだけで、似ているわけではありません)こと。ある種の感情を引き起こす、とても印象的なフレーズで、強烈に好きだ。何度でも繰り返しインストを聴いてしまう自分がいる(苦笑)。
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「Blue Bird」買った!見た!聴いた!

2011-02-17 20:59:21 | コブクロ
やっとですが、買いました。CD「Blue Bird」初回盤。


最高です。

まず、ジャケットの鳥の色調がいいなぁ。背景色も非常に好きな色だ。(少しくすんだ感じがいい。)

CDをひっくり返すと、印象的な空が広がっている。CDを開くと、また嬉しい絵。マグリットを連想させる。
(以前「Blue Bird」についての小渕氏のコメントを読んだ時、最初に思い描いたのが、マグリットの「大家族」なんだ。)

インストもすごい。オーケストラの編曲は藤井理央さん。久々に名前を見て嬉しい。編曲の中に好きなフレーズがいっぱいあって嬉しい。
「君への主題歌」で、あんなにオーボエが立ってるなんて、CD聴くまでわからなかった。クラリネットもフルートもファゴットも絶妙。金管も打楽器もハープもかっこいい!ストリングスの広がりとピアノの存在感が印象的で、そこにギター、ベース、パーカッション、ドラムスがガンガン主張しつつも調和している、というバランス。インストゥルメンタルで集中して聴くと、泣きそうになります。

Blue Birdは、聴けば聴くほど、心に耳に響いてくる曲だ。
発売日当日、珍しいぐらいの青空で、仕事の合間に見上げては、まだ手にしていないBlue Birdが、空の下で流れているように感じた。
実際に買って聴くと、今は、あの青空を思い出すのだ。聴いた時には、もう青空はなかったのに。

君への主題歌は、スタジアムで聴いた時、広い空の下、何万人もの頭上に(そして腹に)、曲がずずんと響いたあの瞬間を思い出す。
今までライブでしか聴けなかったので少しもどかしかったが、今回じっくり聴いて、改めていい曲だなぁ、と思った。
黒田氏の声の迫力が、すごい。小渕氏とのコーラスの重なりが、Blue Birdとは全然違うんだな。歌い方が一曲ずつ違って、とても新鮮だ。

ラブレターは、、、さだまさし(笑)だ。すごくいい。(褒めてます)
あれほど「さだ風」なフォークを久しぶりに聴いた。でも、内容も音も「コブクロ」ならではの味がある。メロディと字振りがものすごく心地よい。ギター1本で、デモとして録音された曲なのだが、そのシンプルさがかえって新鮮だ。

デモ、ってことは、一発録りなんだよな。カセットの向こうにいる二人が見えるような、非常にライブ感あふれる貴重な一曲です。(コブクロの二人が言っていたように、カセットの音も聞こえます。)


今日の占いは「余計な一言に注意」「できるだけ口は開かずに、黙って仕事しろ」だった。(めざましTVに出演したコブクロも心なしか言葉少なだったのは、そのせいか?!(苦笑))

おいらは、喜びのあまり、こんなに駄文を重ねてしまいましたが、どうか、今日が無事に終わりますように。。。

では、また。
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「Blue Bird」を聴きながら、涙が出そうになるところ

2011-02-11 00:57:02 | コブクロ
どうも。久方ぶりです。生きてます。相変わらず崖っぷち(苦笑)。

万年がけの上だと、緊張感がなくなっていけません。
時々ひやっとすることが起きますが、それも何かの警告かもしれない。(ヒヤリハット、ではないが。)

全てが、厚い毛布の上から、下に何があるか手探りしているようなもどかしさ。
真面目にやってるつもりなんだが、いろいろ時間が足りないなぁ・・・


なんてことは、世の中の人みんなが思ってるわけで。
おいらとしては、明日もノルマを頑張るのみ、です(反省)。


さて。

コブクロの新曲「Blue Bird」(NHKアニメ「バクマン。」の主題歌)の発売日2月16日まで、あと1週間を切りました。

最近の小渕健太郎氏(作詞作曲者)のブログに、この曲についての思いが語られていまして、問題にならない?ことを祈りつつ引用しますと、小渕氏は、この曲を歌っていると、ある箇所で必ず涙が出そうになるのだそうだ。爽やかで前向きなのに、何故か涙が出そうになる。そんな曲を彼はずっと書きたかったのだという。


すごいな。その通りに感じたよ。


そう思った人は多いのではないかな。

この曲は(昔々のブログにも書きましたが)、とても明るく輝いているのに、憂いも同時に感じる、複雑な気持ちを呼ぶ曲だ。

(「どうして涙が出るのだろう」と黒田氏が歌っているせいもあるかもしれないが、、、^-^;)


現時点で、おいらが泣きそうになるのは、この箇所だ。

サビの最初からだんだん気持ちが高まって、その後「見えますか」「きみなんだ」「(風に)まかせて」の辺りの音が下がっていくところにかけて。
この瞬間に、何だか感情がぐわっと動く。涙腺も熱くなる。

それから、最後のサビで、曲の終わりまで二人の声がずっと重なっていくところもいいよなぁ。
サビ前の黒田氏のソロもいいよなぁ。
「Fightの5文字」もベタだけど、ここ聞いてもぐっとくるよなぁ。
最後の小渕氏のソロと、そこへ向かう間奏のギターも大好きだ。


・・・なんて聴き込んでいると、なんか、全部、泣きそうになってくるよ(苦笑)。
(Team KobukuroでMVを公開中なので、つい何度も繰り返し聞いてしまう^-^;)


以前、新海誠が「雲の向こう、約束の場所」のDVDコメントに、「見てくれる人の心の一番柔らかな部分に、この作品が届いたら嬉しいです。」という趣旨のことを書いていて、心動かされた時があった。

「Blue Bird」もそんな曲なのかもしれない。
心のひだの柔らかい部分をなでながら、吹き抜けていく風のようなんだ。


他の人が聞けば、それぞれの違う箇所が感情のツボを押すのだろうな、と思う。
おいらも、CDを聴き込んだら、また違うところで気持ちが動くかもしれない。
楽しみだ。


・・・なんて、ひととき、幸せな想像にふけったのでした。

とりあえず寝よう。おやすみなさい。。。
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吉岡秀隆出演番組、追加情報(遺恨あり、CO特番)♪

2011-02-06 21:54:14 | 吉岡秀隆
テレビ朝日ドラマスペシャル「遺恨あり 明治十三年 最後の仇討」の放映日が決まったようです。
2月26日(土)よる9時放送

おお、楽しみだ。

2月はコブクロのライブ番組もCD発売もあるし、いろいろあるなぁ、、、とかのんびり喜んでたら、もう6日です。
やばい。

光陰矢のごとし。時バエは矢がお好き(蛇足)。


そうそう、「CO 移植コーディネーター」は直前特番?があるらしい。

直前!連続ドラマW「CO 移植コーディネーター」
[193ch][無料]3月9日(水)午前5:45 他

というわけで、今ひとつしゃんとしない今日この頃ですが、気合い入れて頑張ります。
(首から肩にかけてありえない痛み・・・気合い入れて治そう。)

明日は、良い日になりますように。

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気力不十分(^_^;)

2011-02-04 22:09:56 | ALWAYS三丁目の夕日'64
ヤバい週末。


先日、数年振りの風邪ひいて、見事に休めないスケジュールだったもので、気合いで乗りきったのですが、今になって猛烈に怠け者です。(爆)


勤労意欲最低。


んで、久しぶりに金スマを視聴した次第。

楽しんごは「たのしんご」と読むのだと今日知った。


そして、彼もまた、いじめを辛くも生き延びた生還者だった。


勇気に心からの敬意を。これからも頑張ってほしいな。


彼が今回心の傷をあえて告白したのは、今、苦しんでいるこどもたちに伝えたいから。「一人で抱えずに、親に言う方がいい」と。

同意。
世界中の苦しんでいる人へ。

一人で悩まずに、まずは家族に話そう。怖がらずに。諦めずに。

暖かい家はみんなの温もりとつなぐ手がつくるもの。


Good luck, mate. Good night.
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風が運んできたもの-音楽の原風景-~第4夜 コブクロ~

2011-02-04 00:31:10 | コブクロ
久しぶりに三井住友関係の企業CMを見ました^-^;

豪華だな、やっぱり。映像も、音楽も。
女性の歌は、誰だろう。桑田さんの声が、沁みるね。

さて。

三井住友presents「風が運んできたもの~音楽の原風景~」は、初回から見たいと思っていましたが、JUJUと辻井伸行さんは、録画したもののまだ見ていません(爆)(寝てもうた・・・予約しててよかった、と安堵の涙目で思いましたです。)

坂本冬美さんは観た!倉本聰さんとの絡みは謎(あったのか?)だったが、そんなことは気にならないぐらい、美しい和歌山の風景と、美しい歌だった。

そして、今夜は最終回。

コブクロ。生声でのトッパンホール・ライブ。「流星」「Bluebird」「桜」


凄かったなぁ。。。「流星」の生声バージョンは、奇跡のような美しさでした。
ストリングスを招いての「Bluebird」「桜」も物凄い迫力、というか存在感。

コブクロのファンでよかったなぁ。。。


そして、ああ、あの会場にいたかった!!!!!!!!!!


これからも、ぜひ、年に何度かトッパンホールでやってください。お願いします。


それにしても(苦笑)。最初、番組が始まって、路上で歌う若者二人(イメージ)を見た時は「コブクロじゃないのか?」とかあせってしまったぞ。(単に二人ともギターを持っていたからだが。。。黒田氏、ごめん。)

そして、トッパンホールのステージに現れたコブクロは、何も持たずにしゃべっていると、限りなく「M-1」ですな。何だか不思議な雰囲気でした。(註:誉めてます)


生声でも、ギターとかストリングスがちゃんと入って成立するんだなぁ、というのが、今回一番の驚きでした。
クラシックじゃないのに、楽器に勝てる生声、ってすごいな。(しかも、「流星」とか「Bluebird」は、音域的に、大音量を維持しながら響かせるのは決して簡単ではないと思うんだ。)

なんか支離滅裂になってきたんで、この辺にしときますが、とにかく素晴らしい番組でした。
ありがとう、三井住友。ありがとう、TBS。そして、ありがとう、コブクロ。


もうすぐ春だ。信じて、青い鳥の翼を、見上げていたいと思います。
「桜」聞いたら、マジ元気出ましたので、凍えずにいられそうです。


追伸:Team KobukuroでPV公開されました!物凄く爽やか!
一瞬「白組?!」って思うような素晴らしい映像技術が駆使されています。(白組は山崎監督の下で「三丁目の夕日’64」の制作中だと思うから、違うスタッフなのだろうが・・・)

あのコンセプト、最高です。歌の上昇気流に乗っていく感じも素晴らしい。鳥の眼、です。
ネタバレになるといかんので、このくらいにしますが、お勧めです^-^
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「太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-」~太平洋戦争サイパン島の記憶に敬意をこめて~

2011-02-03 20:41:18 | その他映画
竹野内 激戦地サイパンで折り鶴碑に捧ぐ(日刊スポーツ) - goo ニュース

今初めて知ったのですが、太平洋戦争の映画らしい。
竹野内豊主演。平山秀幸監督。

平山監督の映画は今まで観たことがない。
どんな内容なのか。どんな演出なのか。


冒頭の記事からは誠実な姿勢が感じられるので、怖いながらも観てみようかな、と思う。

じいちゃん。サイパン島の話だって。
じいちゃんが亡くなった島。
ばあちゃんも母ちゃんも、まだ訪れることができない島。

親族を(勝手に)代表して現地の土を踏んだのは、20年も前のことだ。
当時のおいらは、ただうろうろとするばかりで、事実と史跡に圧倒されて、あっけなく体調を壊した。

一つ、不思議なことがあった。

強い日差しの下で撮った集合写真。
なぜか、おいらの顔は、祖母の顔に酷似していた。(そんなことは後にも先にもあの時だけだ。ちなみに、おいらは、普段は、母にすら似ていると言われたこともない。)
何だか自分の顔じゃないぐらいのレベルで祖母の顔がそこにあって、何だか不意に「ああ、これなら、祖父も、孫が来たってわかるかなぁ」なんて思ったことを憶えている。

DNAって発現したり引っ込んだりするもんなのか(苦笑)。

そんなことを思う。

さて。遠い記憶となっていたはずのサイパン。
できるならもう一度、と思いながらも果たせないようなもどかしい思いでいた昨今。



不思議だな。ぼくらは、巡り会いたいと思うものに、いつか巡り会える運命みたいだ。


何となく無口になりながら、でも、少し嬉しいかもしれない、寒い日の夜更けでした。

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