井沢満ブログ

後進に伝えたい技術論もないわけではなく、「井沢満の脚本講座」をたまに、後はのんびりよしなしごとを綴って行きます。

東京迷路

2019年02月12日 | 日記

イタリアのファンの方がローマの劇場の座席に座った私の
後ろ姿を写したその写真を見て、後頭部のつむじ界隈の
毛髪が薄くなりかけていることに愕然としたことは書いた。

爾来、それなりに気をつけてかなり良好になりつつあるのだが、
ふとヘッドスパに行き、丹念に毛根まで洗って欲しくなり、
ネットで探したら新橋にあった。

ただそこは、お湯もシャンプーも使わないドライマッサージで
私の目的とは違っていたが、80分間という長時間を
やってくれるというので、好奇心もあり出かけたのが今日。

海馬に欠陥があると友人にからかわれるほど、方向音痴なので
念には念を入れて前夜に、行く道筋を確認、用意万端
出かけたのだが、行けど行けどたどり着かないではないか。

方向に自信がある人なら、店のHP記載の道筋に
誤りがあるのでは、と思うのだろうが何しろ、
病的な方向音痴は自覚しているので、これはきっと
自分が悪い、と謙虚に反省しつつ探すのだが、ない。

ふと美空ひばりさんの、昔の歌を思い出した。
「これこれ、石の地蔵さん、西へ行くのはこっちかえ?
 黙っていては解らない♪」

あいにく地蔵も見当たらず、ただ心細く彷徨するのみである。
ひばりさんの歌う「花笠道中」は「何やら寂しい旅の空♪」と
続く。


にわか旅人である私がふと思いついたのがひょっとして「信号のある道」
というのが、単に横断報道を指しているのではないか、
ということで、だったら律儀に一本目の信号まで
辿った私は別の場所にいる・・・・のではないかと、
信号のない交差点に戻り、辺りを探すうち
目標として書かれてあったカラオケ店の大看板が
目に入り、(なんだ、信号などと書くから迷う)と
これは、流石に自分の落ち度ではないと思いつつ、
うろうろするのだが、見つからない。

案内には、駐車場の脇のビルとあるのに、その駐車場が
ないのだ。ということでついに電話。
電話でナヴィをしてもらいながら、無事たどり着いたようなしだい。

釈然としないので、帰り道に順路を逆方向に
辿って判明したのだが、店のHPに「日比谷口」から直進、
とあるのが基本的間違い。「烏森口」なのだった。
烏森口を起点にすると、記述されている通りの行き方で
たどり着く。

しかも、それだけではない。駐車場など
どこにもありはしないのだ。こんな杜撰な案内で
皆さん、よくたどり着くものだと感心する。
地図は添えてあるのだが、グーグルMAPなど
私には混乱のもとでしかない。というわけで
地図を読めない私が、いくらかの責は負わねばならないのだろうか?
あるいは皆さんスマホにアドレスを打ち込んで、さくさくたどり着けるの
かもしれない。

しかし私のようにスマホの扱い解らずMAPが読めず、文言による
案内をのみを頼りに道を踏み迷う人が出ないように、
店に余計なお世話をして、伝えておいたほうが
いいな、と帰り道に電話をした。

恐縮していたが、それにしても出口の間違いは勘違いだと
いうことで、まだ解らぬでもないが、ありもしない
駐車場を記すのは、一体どこから来たのだろうと
不思議である。辺りの景観が変わったのかと、念の為
尋ねたのだが2年前の開業だという。

それに、案内の道順には「SL広場を直進」と明確に
書いてあるのだ。SL広場は日比谷口で烏森出口とは
違う。だから、勘違いレベルではなく最初から
日比谷出口だと思いこんでの記述なのだ。

ひょっとして、私より可哀想な方向音痴の人が
案内の文言を書いたのだろうか。

ヘッドマッサージに癒やされるより、珍しく
自分の落ち度ではなく迷路と化した東京の
一画を放浪した疲労のほうが勝った。

それでも、まだ未練たらしく他にやってくれるところは
ないか、と探したら銀座に見つけた。
ドライマッサージではなく、望み通りヘッドスパであり
炭酸水などを用いて揉み洗いしてくれる。
ここは地下鉄から徒歩1分だそうで、さすがに
大丈夫だと思うし、電話で根掘り葉掘り訊いたので
間違いはないだろう。
電話をした勢いで、明日の予約を取りそうになったが、
さすがに今日80分もみしだかれた頭、連続もいかがなものかと
踏みこたえた。

タクシーでナビを使って貰えば無問題なのだろうが、
あいにくタクシー移動が好きではなく(道路の込み具合で
時間が読めず、やきもきするのも避けたく)、できるなら
電車で動きたいので仕方がない。

うっかりマスクを忘れたのだが、口元も覆わず咳をしている人がいた。
咳をする人にこそ、マスク着用をして頂きたいのだが。
せめて口にハンカチを。
こんな時に限って、口中と喉を殺菌する緑茶の持ち合わせがない。
それにしても、殺菌スプレーまで吹きかけて用意したマスク、忘れぬように
玄関のドアノブにかけておいたものを忘れるとは、
方向音痴に加えて、物忘れの病気まで加わったかと
曇る。なけなしの頭脳が働かなくなったら、
ものも書けない。というわけで、せめて「イチョウの葉エキス」を
飲み、納豆やアーモンドを出来るだけ食べようと
新たな決意をしたのであった。

イチョウの葉エキス他、脳のニューロン、シナプスのシグナル伝達を
を円滑にする
サプリメントは他に複数ある。飲みきれないうちに、また
「あなたの脳は驚異的に若返る!!」などという惹句にまたふらふらと
新たなサプリを買い求めぬよう自戒しつつ。今、いったい何種類
持っていることやら。
脳細胞は日々死滅していて、それが常態であるが、ここまで来ると
一個でも失いたくないのである。使えば、ニューロンもシナプスも
増えるそうで、励みたい。