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桜宮高校体罰問題

2013年01月19日 | abuku
大阪市立桜宮高校のバスケットボール部主将の男子生徒(当時17歳)が自殺した問題を巡り、橋下徹市長が同校の体育系2科の入試中止を市教委に要請したことに波紋が広がっている。同校の保護者や市議会からは「受験生への影響が大きい」と批判が噴出するが、橋下市長は予算権を盾に一歩も譲らない。体罰を巡る議論が首長と教育委員会との権限問題へと広がるなか、市教委は21日に入試の是非を最終決定する。

 ◇実施求め要望書

 「亡くなった生徒が入試中止を望むのか」。18日の市議会では、市長に批判的な意見が相次いだ。公明市議は「出願が迫っている。調査結果も出ておらず時間を置くべきだ」と訴えた。だが、橋下市長は「態勢が整っていないところに生徒を迎える方が無責任」と反発。公明、自民、民主系の3会派は入試実施を求める要望書を出した。

 市には18日までに700件を超す意見が寄せられた。大半は実施を求め、「子どもの人生をどうしてくれるんだ」と泣きながら訴える中学生の保護者もいたという。桜宮高校の保護者や弁護士ら約20人も18日、実施を求める要望書を市教委に提出。次男が同校に通う男性(43)は「大半の保護者は体罰を知らなかった。生徒や保護者を加害者扱いするのは乱暴だ」と話した。

 ◇予算権は首長に

 「市教委の決定に自動的に予算が付くわけではない」。橋下市長は17日、市教委が入試中止を拒んだ場合、予算凍結などの措置を取る考えを示した。

 地方教育行政法では、入試の権限は教育委員会にあるが、予算執行の権限は首長にある。市教委によると、入試の関連予算のうち約130万円が支出されておらず、担当者は「予算を止められたらお手上げだ」と困惑する。

 ◇受験生負担重く

 橋下市長は、桜宮高の体育系2科の希望者をいったん普通科で受け入れ、入学後の2科への編入を検討する考えで、「普通科に入っても十分だ」と話す。しかし、現場の実態とは隔たりがある。体育系の試験が運動実技と国語・数学・英語なのに対し、普通科は理科と社会を加えた5教科で、配点も異なる。入学後の編入も、必要な単位数が異なりスムーズに進むかどうか不透明だ(2013/01/19 毎日新聞配信より引用)。


今回の体罰問題は、高校生一人が自殺するという悲劇が起こった事件なのだから、当然大きな問題ではあるんだけど、なぜ、その結果が、現役の受験生にしわ寄せが行き、桜宮高校の在校生が悲しい思いをするという結論に至らされるんだろう。

橋下市長は、不満があるなら次の選挙で落とせばいいと言ってるみたいだけど、前回の選挙で選挙権がなく、次の選挙でも選挙権があるかどうか分からない子供達は、橋下市長と、彼に入れた大人達を恨むことしかできない。

なぜ、体罰の問題と受験生の権利が制限されることが結びつくのか?

彼、橋下市長は、受験生を受け入れるための労力を何か少しでもしたのだろうか?

たかだか、事件が発覚してから一週間程度の間に、彼が体罰問題について、なんの努力をしたのだろうか?

ありとあらゆる可能な限りの努力をした上で、どうしても解決不能な結果の言葉なら、受験生にも響くかもしれない。

でも、少なくとも、報道を見る限りでは彼がなんの努力もしたように見えない上で、受入は無理だから受験は禁止する、そして、受験生は我慢して欲しいと、ただ、偉そうに言ってるだけに過ぎない。

こんな心のない言葉で、一体、何人の受験生が我慢できるというのだろう?

今までの桜宮高校の悪しき伝統から、残念ながら今回のような不幸な事件が起こってしまった。二度とこのようなことがないように、自分はあなた方を守る。だから、あなた方も私と力を合わせて桜宮高校を変えて欲しい。教育委員会が役に立たなければ、直接、私に伝えて欲しい。私は100%あなた方を守る。

こういった言葉こそが、市長の紡ぎ出す言葉ではないのだろうか?

何らの努力もせず、ただ無理の一言で多くの生徒に、一生の間においても非常に重要な時期に絶望感を味合わせる。

そんな権利が市長という権力者にはあるとでも?

今、問題になっている部活顧問は暴力によって生徒を支配しようとしたということだが、それを批判する政治家は権力によって自分の「正義」に子供達を従わせようとする。

力の性質が違うだけで全く、やり口は全く同じじゃないか。

そんな人間が体罰はいけない、暴力で人を支配するのは間違っていると言っても、何の説得力も持たない。子供達は、彼や、彼を支持する大人達に、ただ憎しみを覚えるだけだ。

今からでも遅くない。入試は従来通りに行う。問題となった顧問はひとまず教育委員会付にして徹底的な調査をする。10年以上在籍の教師は原則通り他校に異動する。

そして、残った教師も、在籍しながら調査をして、問題があれば即座に教育委員会付に異動させる。

桜宮高校には、少なくとも3年以上は定期的な監査を実施して、体罰のない部活動ができるように顧問らへの指導を続ける。

少なくとも、これだけで、入試を中止しなければならない問題は生じないはずだ。これらの対策が無意味で、橋下市長の言う体育科の入試中止しか選択肢があり得ない理由が、感情論以外の論理的な理由であるのなら、是非、発言して貰いたい。

そして、教育委員会には、是非とも、子供達の側に立った判断をして貰いたい。こういった、政治家による理不尽な干渉から守られるために、教育委員会には高度な独立性が認められているのだから。

今回の体罰問題の調査で醜態をさらしたのだから、次こそは、権力者におもねって、子供達をないがしろにするという、さらなる無様な姿は見せて欲しくないし、教育に関わるものとしての矜持を見せて欲しい。

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