ママひろば

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「二十歳の原点」 高野悦子

2020-08-05 22:47:41 | Weblog

もうずいぶん前になるが「二十歳の原点」という本がありました。

既に過去の出来事になった全共闘運動、、、その最中を立命館大学
の学生として過ごして1969年に20才で自殺した高野悦子さんの日記
を、お父さんが後にまとめて出版されたものです。

太平洋戦争の終戦が1945年、それから24年後が1969年で、ちょうど
ベトナム戦争の渦中で反戦運動も盛んでした。日本でも戦争というのが
すごく身近な時代でした。
 
この1969年という、今からおおよそ50余年前の日本では学園紛争の
真っ只中で、若い人たちの古い体制と権力に対する熱い想いが
息づいた時代でした。みんな一生懸命自分を見つめ友と語らい、、、
今にして思えば懸命に生きた時代でした。

高野さんはそんな時代の真っただ中で、懸命に生きた、
本当に純粋な人だったのでしょう。
二十歳という、社会に接触を始めた年頃の矛盾感と時代が大きく
変わり始めるという感覚と既存の大きな壁とのはざまで、、、
それ以上に自分とは何だろうとの意識が大きくて、
そうしたことを考えることができる時代と京都という舞台だったのでしょう。
私も、学生の町、京都という独特の雰囲気の町で、学生時代をすごしました。
京都の街は学生が学生として生き考えをめぐらすことができる町です。 

高野さんの、青春の思いや心の動きもすごく分かる気がして、、、
若者の青臭い感情と言う人がいたら、違うと声を大にして言いたくなります。

文庫本でも復刻本でも本屋さんにありますので、気が向いたら読んでみてください。

いま、子どもを持つ母親にしかできないことがあります。
世の男どもは勝手です。理屈で考えそれが全てで絶対のものと言いはります。
でも、母はわが子を授かった瞬間に何があてもこの子を守ろうと思ったはずです。

その気持ちを大切にして、本当に小さくても地道でもいい母の声を挙げない
といけないのではないでしょうか。

60年代の学生闘争の時代は、男も女も関係なくすごく現実も未来も語り合いました。
時の後押しもありました。
でも、過ぎてみれば、その人たちも、今は挫折感とあきらめ感で
語らぬ人たちとなっています。

でもいつの世も母親は違います。わが子を守るために、身近で、小さくても、
声を上げ続けることは大切だと思います。

新潮文庫

 

森田童子『ぼくたちの失敗』

春のこもれ日の中で、君のやさしさに、うもれていたぼくは弱虫だったんだよね
君と話し疲れて、いつか黙りこんだ、ストーブ代わりの電熱器、赤く燃えていた
地下のジャズ喫茶、変われないぼくたちがいた・・・