日本小児看護学会がまとめた「子どもの事故防止ノート」からの一部抜粋と転載。
日本小児看護学会HP: http://jschn.umin.ac.jp/index.html
子どもの事故防止ノートPDF: http://jschn.umin.ac.jp/files/201210_kodomonote.pdf
4. 熱傷 (火傷)
熱い食べ物が子どもにかかる事故はとても多く、子どもの皮膚は大人に比べとても薄いので、
大人で大丈夫でも子どもは火傷をおってしまいます。
食事の準備をするときは、子どもの食べ物は先に器に入れて体温程度に冷ましてから子供の前に置く。
熱い汁ものは子どもの手の届かないところに置く。
大人が熱いものを持っている時は周りにこどもがいないか確認する。
つかまり立ちしていた幼児が、テーブルの上の炊飯器から出ていた蒸気に触れ火傷。
炊飯器の蒸気口付近では98°C以上、10cm上でも66°Cの温度になっています。
火傷をおこすもの
ポットややかんのお湯、熱い味噌汁やスープがひっくり返る。
炊飯器や加湿器の蒸気に触れる。
天ぷら油が飛ぶ。
魚焼き器のガラスやトースターに触れる。
熱いお風呂に落ちる。
アイロン、ストーブに触れる。
花火の火が衣服に燃え移る。
低温やけど (湯たんぽやカイロ、ホットカーペットなどの長時間使用)
等々
もし火傷をしてしまったら
とにかく「冷やす」こと。流水で15分以上・・・。
直接流水を当てられない場合は、冷やしたタオルやアイスノンで何回も取り替えながら。
衣服の上から熱湯がかかったときは、無理に脱がさず衣服の上から流水を。
全身に熱湯がかかった場合は、直ぐ救急車を呼ぶ。救急車が来るまで濡れたバスタオルにくるみ
その上からタオルケットで保温して待つ。
受診の目安
広範囲の火傷 (子どもは大人の手のひら二つ分でショックをおこす)
顔 (表面は大したことなくても内部がひどいことがある)
手や足の指 (皮膚がくっついてしまうことがある)、性器の火傷
水泡ができた火傷 (水泡がつぶれると感染をおこすことがある)
受診のときは
「いつ」、「何が」、「身体のどれくらいの範囲に」、
「どれくらいの時間」(ちょっとかかっただけなのか、しばらく触れていたのか)
の情報をお医者さんへ伝える。